2021年8月6日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
今回取り上げたいのが、ビートルズきってのいぶし銀ジョージ・ハリスン!…ではなく、ジョージの周辺で活躍したミュージシャンたち。
ジョージと言えば、クラプトンと共に米スワンプ・ロック・シーンに関与、その人柄も手伝って、英米にジョージ・ファミリーともいうべき人脈を築き上げました。
この連載では、ジョージのソロ時代を支えた英米のミュージシャンたちに焦点を当てて、参加楽曲や作品を紹介していきたいと思います!
第1回は、キーボーディストのゲイリー・ライトをピックアップ!
英国が誇るいぶし銀ハード・ロック・バンドSPOOKY TOOTHの中心メンバーとして知られる彼ですが、実は勉学のために渡英していた米ニュージャージー出身のミュージシャンなんですよね。
サイケ・バンドARTとして活動していたオルガン奏者Mike Harrison、ギタリストLuther Grosvenorら4人と合流し、67年に新バンドSPOOKY TOOTHを結成。
ゲイリーは、SPOOKY TOOTH名義の初期2作品、そしてフランスの電子音楽家Pierre Henryとコラボした69年作『CEREMONY』に参加した後にバンドを脱退。ソロ活動に入ります。
そして、ソロ活動1年目に参加したのがジョージの傑作『ALL THINGS MUST PASS』だったのです。
以来ジョージの友人として長年活動を共にしたゲイリー・ライトですが、ジョージの作品には『ALL THINGS MUST PASS』から87年作『CLOUD NINE』までの主要作品に参加しており、まさにジョージのソロ活動における右腕として貢献しています。
ゲイリーのプレイが光るナンバーをご紹介しましょう♪
Isn’t It A Pity / Isn’t It A Pity(Version Two)
本アルバムの中でも屈指の叙情派ナンバーですよね。しとやかなタッチのピアノが情感を高めます。ジョージの優美なスライドとの相性も抜群だなぁ~。
「バージョン2」ではエレピを弾いているようですね。こちらのリードギターはクラプトンが担当。
World of Stone
いかにもこの時期のジョージ節と言える激渋叙情派ブルース・ロックの名曲。後にAORシーンの寵児となるデイヴィッド・フォスターの見事なピアノも聴き所ですが、そのピアノを劇的に聴かせるゲイリーの味のあるオルガンもまた堪りません~。
If You Believe
名盤の誉れ高きセルフタイトル作では、この曲でジョージと共作しています。ジョージのスライドをしっかりと立てる、柔和なトーンで彩るシンセワークが好サポートですなぁ。
最後にゲイリーのソロワークから、幻の3rdアルバムをピックアップしましょう!
3rdソロとして録音されつつもお蔵入りになった幻の一枚。
ジャケットはラーガ調ですが、エキゾチズムはなく、エネルギッシュでいて陰影のあるソウルフルなヴォーカル、叙情的なメロディ、タメの効いたグルーヴィーなアンサンブルが魅力的なスワンプ・ロック佳曲が並びます。
そして最大の特徴は友人ジョージ・ハリスンの参加。数曲で持ち前の気品あるスライドを披露!
まだまだゲイリーが活躍しているジョージの楽曲があるんですが、とりあえずはここまで。
次回は、LAスワンプの顔役レオン・ラッセルを取り上げる予定です!
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