2020年10月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
10月28日はSOFT MACHINEで活躍したsax奏者、故エルトン・ディーンのお誕生日。ソロ・デビュー前に同じバンドに在籍していたことから、かのエルトン・ジョンは彼の名前を取って自身の芸名にしたんですよね。
本日は彼が携わったソフツの名盤『THIRD』を起点に、クールなサックスが炸裂する名作をセレクトしてみました。
知的で緻密な演奏の中に滲み出る、淡く繊細な叙情性。英国ジャズ・ロックの代表作にして、「カンタベリー・ロック」というジャンルを確立させたと言っても過言ではない歴史的傑作ですね!
そんなエルトン・ディーンがSOFT MACHINE在籍時に発表した1stソロがこちら。ラトリッジのエレピをフィーチャーした楽曲などソフツに通ずる要素もありつつ、より即興色を強めたクールなジャズ・ロックを聴かせています。
もう一枚、エルトン・ディーンが参加した名盤をピックアップ。R.フリップによるプロデュース、ティペット夫妻の作曲、I.カー、E.ディーン等総勢50名が参加と、錚々たる顔ぶれが集結した英国ジャズ・ロックの名士たちによる祭宴!ネオンレーベルから発表された71年の大名盤!
それでは、カケレコらしいニッチな作品を探求してまいりましょう。
50年代レトロSF映画のパッケージ風のダサジャケットがマイナー・プログレ・ファンの心をくすぐる英ジャズ・ロック76年作。ほう、マンダラバンドの2ndに参加するサックス奏者によるバンドなのかぁ。クールなサックスのプレイを軸とするイギリスらしい幻想感と憂いを帯びたサウンドが◎!
豚ジャケの中でも屈指のオシャレさ!?中身もソフト・マシーン「Fourth」「Fifth」あたりとも比肩しうる硬派なテクニック&アンサンブルに、ゴングの持つユーモアのスパイスをちょっぴりまぶした感じで実にクール!フランスのジャズ・ロック・バンドによる71年作2nd。
こちらはエルトン・ディーンとも共演したベルギーの気鋭ジャズ・ロック・グループ!まるで「Third」期ソフツを「太陽と戦慄」期クリムゾンばりのヘヴィネスで再解釈したみたい!?ダブル・サックス編成による迫力満点のヘヴィ・ジャズ・ロックが堪能できる19年作5th!
ジャズ・ロックではありませんが、サックスが活躍する逸品ならこちらの新譜もおすすめ!
7年の沈黙をエネルギーみなぎるヘヴィ・シンフォによって破った、現伊プログレの雄による20年作6th!MUSEOやBANCOなどイタリアン・ロック・ファンはもちろん、VDGGなどの濃厚でドラマチックなプログレ好きにも一押し!
最後に…ソフツが18~19年に行った『HIDDEN DETAILS』ツアーの模様を収録したライヴ・アルバムが入荷しておりますので、ファンは要チェック!
18年の新作『HIDDEN DETAILS』、そして惜しくも最後と宣言されてしまった来日ツアーも記憶に新しいSOFT MACHINE。彼らが19年にLAで行った公演を収録したファン必聴のライヴ盤!
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ソフト・マシーンやハットフィールドなどカンタベリー・ミュージックのDNAを継ぐ新鋭ジャズ・ロック・バンドを世界中からピックアップいたしましょう。
CARAVANと同じWILD FLOWERSを母体にRobert Wyattらによって結成されたグループであり、サイケデリック・ロックからその音楽性を変化させカンタベリー・ジャズ・ロックの代表的存在へと飛躍していったバンドによる70年3rd。Elton Deanに加えて、Nick Evans、Lyn Dobson、Rad Spail、Jimmy Hastingsという管弦奏者を充実させた8人体勢で録音された本作は、20分に迫る大曲4曲で聴かせる意欲作であり、初期のサイケデリック・ロックの音楽性を下地にしながらも、構築されたジャズ・ロック・アンサンブルと適度なアヴァンギャルド志向が融合した傑作です。
2枚組、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック3曲
盤質:傷あり
状態:良好
側面部に色褪せあり、小さいケースツメ跡あり
マンダラバンドの2ndに参加するサックス奏者Phil Chapmanや、後にセッション・ミュージシャンとして数多くの名ジャズ・プレイヤーと共演するドラム/パーカッション奏者のDave Hassellが在籍したイギリスのプログレ・バンド。76年唯一作。時にパーカッションをフリーフォームに叩いては空間を埋め、時にタイト&シャープなドラミングでアンサンブルを引き締めるリズムを土台に、スペーシーかつメロディアスなエレピのバッキングが色彩を放ち、その上でサックスが流麗なリードを次々にキメていくスタイルのジャズ・ロックが持ち味。サックスとキーボードがミニマルなキメのフレーズを炸裂するところは、ソフト・マシーン『6th』あたりのサウンドも彷彿させます。
フランスのジャズ・ロック・グループが71年に発表した2ndアルバム。ソフト・マシーンの「Fourth」「Fifth」あたりとも比肩しうる硬派なテクニック&アンサンブルに、ゴングの持つユーモアのスパイスをちょっぴりまぶした最高にイカしたアルバム。知名度は今ひとつですが、内容は圧倒的です。名作。おすすめ。
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