2020年4月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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60年代を代表する音楽グループと言えるフォーク・ロック・デュオ、サイモン&ガーファンクル。
素朴かつ繊細に紡がれるメロディと美しいハーモニーを特徴とし、彼らの楽曲は音楽の教科書にも載るほどに普遍的な魅力を備えています。
今回はそんなS&Gがお好きな方にオススメしたい、美しいメロディとハーモニーを聴かせるフォーク・ロック作品を求めて探求に出発!
「Sound Of Silence」を筆頭に、シンプルながらも魂を震わすような美しさを湛えた楽曲の数々が、映画の名シーンを思い起こさせます。サントラの枠を超えた名盤ですね。
アメリカからは「ウッドストックの忘れられた男」をセレクト。
ウッドストックに参加し好評を得ながらも、作品化の際に出演シーンをカットされてしまった悲運のニューヨーク出身SSW、69年作。ドノヴァンのようだったり、ティム・バックリーのようだったり、そしてS&Gのようでもあったり。繊細さと力強さの起伏が大きいフォーク・ロック・スタイルが味わい深い名品です。このS&Gカバー「America」もグッとくるなぁ。
繊細さやハーモニーの豊かさという点では英国のグループも魅力的ですね。
吹き抜ける風のようなヴォーカル・ハーモニーが爽やか!S&GやCS&NやPP&Mから影響を受けつつ、英国ならではの翳りある牧歌性がにじむ佳曲ぞろい。
S&Gの「Homeward Bound」に出てくる歌詞からその名をとったバンドで、あのフォザリンゲイの母体でもあるグループ。プロコル・ハルムのような哀愁のオルガンをフィーチャーしていますが、メロディには繊細なメランコリーも宿っていて、さすがバンド名どおりの要素を備えます。
スペインはバスク地方もフォークの名産地。一際美しいこの作品をチョイス!
こ、これが、スペインの秘境バスクのフォークかぁ・・・。静謐で幽玄で、美しく儚い感じだなぁ。穏やかと神秘性が共存した稀有なフォーク作品。
ユーロならギリシャ発のこの作品も取り上げておきたいところ。
のちにプログレ/現代音楽の巨匠として名をはせる彼の2nd。英米フォーク影響下の素朴で哀愁あるフォーク・ロックに、ほのかにエキゾチックなキーボードやパーカッションを絡めたサウンドを鳴らします。ギリシャならではのくぐもった質感がまたたまりません。
南米、特にアルゼンチンのフォーキーなグループは、センチメンタルなメロディ&ハーモニーを共通の魅力として持っています。
例えるなら、サイモン&ガーファンクルがクリムゾンの1stに影響されて、バンド編成になっていきなりプログレ作品を発表した感じ!?天才チャーリー・ガルシアの才能が一気に開花したアルゼンチン屈指の傑作。
陽だまりのように温かみ溢れるメロディを、切々とセンチメンタルに歌うヴォーカル。ひとすら繊細で奥ゆかしいアレンジ。泣きたくなるような切ない情感でいっぱいのアルゼンチン・フォーク名作。
いかがだったでしょうか?
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女性ヴォーカルを含む英フォーク・ロック・グループ。YORKレーベルより73年にリリースされた2nd。プロデュースは、元ストローブスのトニー・フーパー。1stでの美しい男女3声ハーモニーはそのままに、ドラムが入ってより伸びやかに、そして、時折キーボードやフィドルも鳴らされることで爽やかさの中に英国的な陰影もあるフォーク・ロックを聴かせています。CS&NやS&GやPP&Mから影響を受けつつ、英国ならではの翳りある牧歌性がにじむ佳曲ぞろい。「このジャケからしてただならぬ音が聴こえてくるはず」というフォーク・ファンの期待に見事に応える逸品です。
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