2020年3月13日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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こんにちは。スタッフ佐藤です。
カケレコスタッフの「日々是ロック」、今日の探求テーマは「しっとり流麗なメロトロン」!
クリムゾンばりに轟々鳴らすメロトロンも良いですが、今回は春の訪れも目前のこの時期にぴったりな、しっとり美しく鳴らされるメロトロンを探求してまいりましょう。
なぜかフランスでしかリリースされなかった幻の作品なのですが、田舎のバッドフィンガーって感じで胸キュン必至の一枚!ラスト曲ではゆったりと美しいメロトロンが流れ込んできて感動を呼びます。
ジャケは意味わかんないけど、サイケな残り香を含んだツイン・ギターがソリッドに炸裂するブルース系ナンバーは格好良さ抜群。アメリカ志向の中にも英国らしい繊細さが見え隠れするサイケ・フォーク・ロックですね。こちらもラストに雄大なメロトロンをフィーチャーした名曲「CHORALE」を収録。
この幽玄なメロトロンの響き、やはり英国のそれとは一味違ってますね。目を瞑ったら宇宙の果てまで連れていかれそうなアンビエント・サウンド、これぞまさにコスミッシェ・ムジーク(宇宙音楽)!
ユーロ随一のメロトロン名盤として知られてきたのがフランスのこの作品。切なく響くメロトロン・フルートの調べは涙なしには聴けない美しさ。ジャケの情景がありありと眼前に広がる名演。
オーストラリアのギタリストが75年に残したジャズ・ロック/フリーインプロの逸品なんですが、滾々と湧き上がるような美しいメロトロンもフィーチャーされていて、幻のメロトロン名盤としても語られてきた作品。よりジャズ・ロック然としたカッコいい76年作との2in1仕様!
麗しくも少し厳かな表情の女性ヴォーカル、ゆったりと雄大に湧き上がるメロトロンらが描く、あまりに幻想的なサウンドに涙が出そうです。北欧フィンランドより届けられたイマジネーション豊かなプログレッシヴ・フォ―ク名作。これは素晴らしいですよ。
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70年代の楽器と見なされている節があるメロトロンですが、プログレにおいては現在も現役バリバリの楽器であることはご存知でしょうか。今回は、そのあたりが実感していただけるメロトロンが溢れまくりの新鋭プログレ作品をご紹介してまいりましょう~。
Edgar Froeseを中心に結成され、シンセサイザー、アナログシーケンサーなどの電子機器を巧みに使用したメディテーショナルなジャーマン・エレクトロの原点に位置するグループの74年5th。彼らの代表作に挙げられる事もある名盤であり、ヴァージンと契約したあとの第1弾アルバムです。冒頭から澄み切ったドローンと電子音が瞑想の世界へ誘い、徐々にシーケンスへと移ろう流れは圧巻。また、プログレッシブ・ロックファンには馴染みの深いメロトロンも使用されており、やはりプログレッシブ・ロック的なそれとは全く違う浮世離れした雰囲気を醸し出し、シンセサイザーのアルペジオと不思議なマッチングを見せています。
紙ジャケット仕様(白帯)、1995年デジタル・リマスター、定価2548
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
イギリスのグループながら、フランスでしかリリースされなかった幻の作品。仏EMI COLUMBIAからの73年の唯一作。ジョージ・ハリスンを彷彿させる柔らかなアコギとスライド・ギター。そこに絡む、ハード・エッジなグッとくるエレキ。そして、ハートウォーム&スウィートなヴォーカル、憂いいっぱいのキャッチーなメロディ、豊かなハーモニー。バッドフィンガーあたりのビートリッシュなバンドが好きなら、間違いなく胸キュンしてしまうでしょう。ストリングスのように鳴らされるメロトロン、リリカルなリコーダー、格調高いハープシコードによる気品あるバラード、バッドフィンガーばりのパワー・ポップもまた魅力。ビートリッシュなバンドのファンから、フェアフィールド・パーラーやムーディー・ブルースあたりのポップな英ロック/プログレのファンまで、これはかなり掘り出し物の好グループ。いいです!
60年代末期に結成されたウェールズ出身グループ、キーボーディストが脱退し新たにギタリストが加入、ツインギター編成となった71年発表の3rdアルバム。サイケとフォーク・ロックを上手く取り合わせ独自のサウンドを聴かせた前作に対し、骨太なブルース・ロックを中心とするアーシーなアメリカ志向のサウンドを導入しているのが特徴的。フォーキーなナンバーでもブルース/ルーツ色が見え隠れする味わい深いサウンドを聴かせています。特に、サイケの残り香を含んだツインギターが炸裂するソリッドなブルース系ナンバーは抜群のカッコよさを誇っており聴き所。ただそんな中でも、英国的なリリカルなメロディーと淡々としながらも感情を揺さぶるヴォーカル、そしてメロトロンが雄大に盛り立てる感動的なラストナンバー「CHORALE」は、やはり彼らが英ウェールズ出身バンドであることを強く思い出させます。この後中心メンバーだったギターのGareth Johnsonが脱退し程なくバンドも解散、図らずも最終作となりましたが、数あるアメリカ志向のブリティッシュ・ロックの中でも極めて完成度の高いサウンドを聴かせる一枚です。
メロトロンをフィーチャーした幻の激レア作品として知られた、オーストラリア出身ギタリストによる75年作と76年作を収録。75年作は、自身のギタープレイに、テナーサックス、フルート、ムーグシンセ、リズム・セクション、コンガなどのパーカッション類らを交えたフリージャズ風の掛け合いが中心ですが、メロディアスなテーマを持つしなやかなジャズ・ロック・ナンバーも合間に登場したりと練られた構成でしっかりと聴かせます。そして最大の特徴が随所で鳴り響くメロトロン。洪水という表現よりは滾々と湧き出る源泉というイメージを持つ美しいプレイが大変魅力的です。フリージャズというと抽象的で掴みどころのない印象を持つかもしれませんが、一音一音に有機的な息吹を感じさせるようなサウンドが静かに胸を打ちます。76年作は、よりジャズ・ロック・テイストを強く感じさせるかっちりしたアンサンブルがカッコいい作品。前作と比べるとジャズ・ロックとフリージャズの比率が逆転した印象ですが、独特の美しさが滲む音像は健在。両作ともに屈指のレアグルーヴ盤として語られてきたのも頷ける名品です。
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