2020年2月10日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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スタッフ佐藤です。
全国的に同様だとは思いますが、カケレコ事務所がある埼玉の寄居も、2月に入って一段と冷え込んできております。
例年に比べ暖冬だとは言え、1年で最も気温が下がるこの時期はやはり寒さが身にこたえますね。
そんな時は、フォーキーな哀愁を含んだプログレ作品が良い感じでじんわりと心身を温めてくれる気がします。
カケレコ在庫を見てみると、各国のフォーキーなプログレ作品が揃っていましたので、ご紹介したいと思います!
フォーキーなプログレの代表的アーティストと言えば彼ではないでしょうか。この繊細で格調高いアコギ、英国の気品をそのまま音にしたかのようなロマンとファンタジーがいっぱいに詰まった名品ですよね。優美な調べだけでなく、英フォーク/トラッド特有のピリッとした荘厳さもあって全く飽きさせません。
こちらもプログレとフォークを繋ぐグループですね。哀愁を帯びたアコースティックな英国フォーク・アンサンブルに切り込む、リック・ウエイクマンの華麗なキーボードが素晴らしい!これぞプログレッシブ・フォークの傑作。
クラシック・ギターが荘厳なバッハの旋律を奏でたかと思えばウッド・ベースやフルートを交えてジャジーな展開に雪崩れ込んだり、アヴァンギャルドな弦楽パートが挿入されたり。この英国プログレッシヴ・フォーク、マイナーだけど驚くほどにハイレベル。
只者ではなさそうなジャケ写の通り、一筋縄ではいかないプログレッシヴ・フォークを聴かせる唯一作。アコギをかき鳴らすフォーキーなサウンドを基本としながらも、ベースが唸る強烈なヘヴィ・プログレが炸裂したりとインパクト絶大!
アコギを基調としたたおやかな演奏がベースながら、その上を覆うメロトロン、シンセ、フルートなどによる壮大な幻想美が圧倒的。中世ヨーロッパから神話的世界観へとどこまでもイマジナティヴに広がっていくサウンドが素晴らしすぎます。
ヴィブラフォンやエレピが静謐に鳴るアート・ロックに、ジミヘン彷彿の奔放かつスリルあるギターが豪快に乗っかるこの1曲目、ずばり名曲!繊細なフォーク・ロック・ナンバーも素敵だし、マイナーな人だけど才能は素晴らしいなぁ。MAGMAで知られるローラン・チボーも参加の71年作。
メロトロンを使用したシンフォニックなフォーキー・プログレが持ち味のケベック産グループ。ライヴでもその詩情豊かで繊細なアンサンブルは変わらず胸を打ちます。
例えるなら、サイモン&ガーファンクルがクリムゾンの1stに影響されて、バンド編成になっていきなりプログレ作品を発表した感じ!?天才チャーリー・ガルシアの才能が一気に開花したアルゼンチン産プログレ屈指の大傑作。
アルゼンチンのSSWが亡命先のフランスのみでリリースした73年作。アシッド・フォークとハード・ロックが渾然一体となった中に、サイケやチェンバーの要素までも放り込んだ、万華鏡のような音世界を繰り広げるドラマチックな名作!
ケーナ、ロンダドール、タルカ…。アンデス地方の笛楽器が彩る、魅惑のフォルクローレ・ロックを聴かせます。と思ったら管弦が優美に交差する格調高いチェンバー・ロック展開も挿入されて、これは一筋縄ではいかない好バンド!
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スタッフが様々なテーマに沿ってオススメ作品を取り上げ、世界のロックをカケハしていく「日々是ロック」。今回のテーマは「孤高サイケ・フォーク」。
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ジェネシスの初代ギタリストとして活躍し、70年代後半以降はソロ・ミュージシャンとして英国的叙情性に満ちた質の高い作品をリリースしてきた彼の、記念すべき77年1stソロ。ジェネシスのメンバーであるマイク・ラザフォード、フィル・コリンズらが参加。フィリップスによる丹念に爪弾かれるアコースティック・ギターの調べを、ゆったりとおおらかに流れるシンセとリリシズムに満ちたフルートの音色が彩るスタイルを軸とした、アコースティカルな手触りのシンフォニック・ロックを聴かせます。アコースティック楽器主体の演奏ですが、中世トラッド色とよりアカデミックなクラシック的要素の両方が違和感なく一体となった、たおやかな牧歌性とともに格調高くも瑞々しい英国然とした音色が印象的。ジェネシス脱退後にクラシック音楽とクラシック・ギターを本格的に学んだというその成果が遺憾なく発揮されています。演奏のみならず組曲「Henry」におけるハイレベルな楽曲構築性なども彼の豊かな才能を証明しており聴き所。3曲あるヴォーカルナンバーは、1曲でフィリップス、2曲でコリンズがヴォーカルを取っており、特にコリンズによるヴォーカルナンバーは、ジェネシスとは趣の異なる繊細で素朴な味わい深さが大変魅力的。清冽な小川の流れ、風にそよぐ木立、一面に広がる田園など、英国丘陵地帯の情景がイマジネーション豊かに立ち上がってくるような名品です。
デモ音源やシングル・バージョン音源やスタジオ音源などを収録したDISC2を含む2枚組仕様、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:良好
カナダはケベック出身のグループ、77年のライヴ。基本はリリカルなフォーク・ロックでありながら、メロトロンなどシンフォニックなキーボードが美しく交わる。詩情豊かで繊細なアンサンブルは絶品の一言。
南米チリ出身プログレ/フォーク・ロック・グループの76年リリース3rd。ケーナ、ロンダドール、タルカといったアンデス地域の笛楽器が活躍する豊かなフォルクローレ色が特徴の民族フォーク・ロック。フルートやリコーダーの軽やかで流麗な音色と尺八に近い味わいがあるアンデス笛楽器の音色が美しく絡み合い、弦楽器チャランゴが賑々しくかき鳴らされる、祝祭感いっぱいの演奏は、民族音楽×ロックの醍醐味を存分に味わわせてくれる極上のサウンドです。そんな演奏にこれ以上ないほどにマッチする、いかにも南米のバンドらしい繊細な叙情が滲む歌声とコーラスも堪りません。一方で10分超の最終曲は、フルート/オーボエなどの管楽器、チェロ/ヴァイオリン/ヴィオラなどの弦楽器が陰影豊かに交差する格調高いチェンバー・ロック調のサウンドを聴かせる孤高の一曲。途中どこか緊張感を持ったフォルクローレ・タッチも挿入されて、かなりプログレッシヴなサウンドを展開しています。デビュー時からの哀愁溢れるアンデス調フォーク・ミュージックにチェンバー色を配した独自のアプローチが完成形に至った名作です。
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