2019年9月13日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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スタッフ佐藤です。
ここ数日の寄居町は、猛暑と激しい雷雨に突然見舞われるような悪天候が交互にやってくる目まぐるしい天候ですが、そろそろ秋に向けて落ち着いてほしいところです。
今日の探求テーマは「アメリカ憧憬に溢れた英国ロック」。
米国ルーツ・ミュージックへの敬愛がたっぷり込められた英国ロックの名品たちを求めて、カケレコ棚を巡ってまいりましょう~♪
トラフィックでもお馴染み、ミスター・ブリティッシュ・スワンプと呼ぶべきいぶし銀なセンスを持つ名ギタリストと言えばこの人!イントロのスライド一発で痺れますね!
ロバート・パーマー、ジェス・ローデンと共に3大英国ホワイト・ソウル・シンガーと呼ばれる名ヴォーカリストと言えば?グリース・バンドやスプーキー・トゥースのメンバーを従え、英国版「スタックス・サウンド」に挑んだ傑作!
新品棚にもいい米憧憬英ロックがありました。2枚をピックアップ。
アンディ・ロバーツ率いる英ロック・グループ。米国憧憬の中にもフィドルが英国的な陰影を描くフォーク・ロック、ルーラルなコーラスが染みるスワンピーな曲、ペダル・スティールが美しいハートウォームな曲など、英国的メロディが堪能できます。
これ、本当に「愛なき世界」を歌っていたピーター&ゴードンのゴードン?ペダルスティールやフィドルが彩る、 アーシーで旨味たっぷりの極上スワンプ・ロックじゃないですか!オリジナルはヴァーティゴ・レーベル屈指のレア盤として知られる72年1st!
中古セール品からもこんな作品を発掘!
ラビットがもたらしたアメリカン・ロック的なアーシーな哀愁とポール・コゾフのギターによる英国叙情に富んだブルース・フィーリングとメロウネス。繊細さと憂いに溢れたセンシティブなブリティッシュ・ロックの逸品。
3ヶ月後に発表された歴史的名盤『いとしのレイラ』の影に隠れがちなこの1stソロですが、キャッチーなメロディを配した英国メロウ・スワンプとして、比類なき出来栄えだと思います。英スワンプの潮流を作り上げた重要作!
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デレク&ザ・ドミノス『レイラ』やジョージ・ハリスン『オールシングス・マスト・パス』など、華々しいトップ・アーティスト達による英スワンプ名作の裏に、マイナーながら、米ルーツ・ミュージックのコクと英国的な叙情性や牧歌性が絶妙にブレンドされた愛すべき作品が数多くリリースされています。そんな愛すべきニッチなブリティッシュ・スワンプ作品をピックアップいたしました。
査定の正確さ・高額買取で評価いただいているカケレコ「とことん査定」。選ばれる3つの理由やご利用いただいたお客様の声など詳細はコチラ⇒http://kakereco.com/about_assess.php
ピーター&ゴードン解散後に渡米。ニューヨークで録音され、72年にヴァーティゴよりリリースされた1stソロ。オリジナルは、ヴァーティゴが誇る数あるプレミア盤の中でも屈指のレア盤。SSW/スワンプの名作として人気の作品で、なるほど、ピーター&ゴードンとは異なり、アーシー&メロウなサウンドが印象的。憂いあるペダル・スティール、リリカルなピアノ、歌心あるふくよかでタイトなドラム、郷愁を誘うフィドル。そして、胸に染みるゴードン・ウォーラーのヴォーカルと陰影ある豊かなメロディ。A面のメロディアスなSSW曲、B面のルーツ色ある楽曲ともに、米東海岸の名セッション・マンがサポートしたアンサンブルも旨味いっぱいです。これは一生ものの一枚と言っても過言ではない傑作。米SSW/スワンプのファンも、アーニー・グレアムなど米国憧憬ブリティッシュ・フォーク・ロックのファンも必聴!
70年のFREE解散の後、Paul KossoffとSimon Kirkeが、後にFACESでも活躍する日本人ベーシストの山内テツと米国人Key奏者RABBITを迎えて結成したグループ。71年の唯一作。RABBITことJohn Bundrickが10曲中5曲の作曲を担当。RABBITがもたらしたアメリカン・ロック的なアーシーな哀愁とPaul Kossoffのギターによる英国叙情に富んだブルース・フィーリングとメロウネス。繊細さと憂いに溢れたセンシティブなブリティッシュ・ロックの逸品。音と音との「間」の雄弁さはさすが。専任ヴォーカリストの不在が弱点として言われますが、RABBITやSimon Kirkeの誠実な歌声がメロディの繊細な魅力を見事に引き出しています。
廃盤、紙ジャケット仕様、SHM-CD、05年マスター採用、定価2800
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無
ヤードバーズ、ブルースブレイカーズ、クリーム、ブラインド・フェイスでは、基本的な役割はギタリスト。70年リリースの本作1stソロは、ギターよりも歌に比重が置かれた、SSWおよびシンガーとしてのデビュー作と言えます。サウンドは、ブルース色は薄く、デラニー&ボニーとの出会い、ジョージ、デイヴ・メイスン等との親交から生まれた土臭くメロウなスワンプ・ロック。60s&70sポップ/ロックが好きだけど、クラプトンは聴かない、って意外と多いように感じます(僕も長く聴かず嫌いでした)。ブルースのイメージではなく、ビートルズ「ホワイト・アルバム」に参加したギタリスト、というイメージで聴くと、すんなり音に入り込め、すぐに愛聴盤になりました。レオン・ラッセルの流麗なピアノが光る「Let It Rain」など、どの曲もキャッチーなメロディが魅力的。この後、本作に参加したジム・ゴードン(Dr)、カール・レイドル(b)等とデレク&ザ・ドミノスを結成して「いとしのレイラ」をリリースします。英スワンプ・ロックの幕を開けた名作。
リヴァプール・シーンやグリムズやプレインソングでの活動でもソロでも英ロックのファンにはお馴染みのアンディ・ロバーツが、元ヤンコ・パートナーズやミック・エイブラハムズ・バンドのKey奏者ボブ・サージェントらと結成したグループ。サンディ・ロバートソンのプロデュースで録音され、アトミック・ルースターやジンハウスやハンニバルなども所属するB&Cレーベルより71年にリリースされた唯一作。2曲目「Sad」の名曲ぶりが凄い!抑制されたリズム隊とピアノが「くるぞくるぞ」と聴き手の期待を煽るタメの効いたイントロから雰囲気たっぷり。バックにはメロトロンも鳴らされ、ハイ・トーンのスモーキーなヴォーカルがエモーショナルに憂いのあるメロディを歌い上げる。リズムが走り、オルガンが鳴らされ、ピアノがジャジーなフレーズを彩ると、そこは英国ならではの翳りある世界。そこに追い打ちをかけるように鳴らさせるメロトロン!ブリティッシュ・ロック一級の名曲ですね。その他の曲も粒ぞろいで、米国憧憬の中にもフィドルが英国的な陰影を描くフォーク・ロック、ルーラルなコーラスが染みるスワンピーな曲、ペダル・スティールが美しすぎるハートウォームな曲など、英国的なメロディが堪能できます。英フォーク・ロック/SSWのファンはもちろん、ネオン・レーベルあたりのジャジーで叙情的な英ロックのファンにもたまらない名作!
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