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「あなたの好きなプログレの歌詞」結果発表!~Part.2~

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読書の秋。今年はプログレの歌詞とともに、秋を味わってみませんか?カケレコ・ユーザーの皆様から寄せられた「プログレの好きな歌詞」を大発表!

お待たせいたしました。ここからは怒涛のピンク・フロイド・コーナー!

PINK FLOYD “Echoes”

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11才の時に、ビートルズ、クイーン、TOTOで洋楽にハマり、当時はMTV全盛期。PV番組やラジオ、レンタルレコードなんかで貪欲に洋楽を聞き漁り、気がつくとHR/HMにたどり着き、バンドでギターも弾き、家族や友人からもロックバカと呼ばれ、HR/HM一筋だった僕の音楽に対する価値観を覆した曲が、「エコーズ」
ピンクフロイド屈指の名曲が僕の音楽観に影響を及ぼしたんです。
若い頃、激しさと過激さを追求していた僕は、どこかで変化を求めていたのかもしれなくて、18の頃くらいに再び色んな音楽を聞き返したりしだし、けれどプログレだけは、敷居が高くて、聞かず嫌いだったんです。理由は、僕が高一の時、初めて聞いたプログレが、イエスの「海洋地形図の物語」だったのが、これが理解不能で、致命的なまでに魅力がわからなく、それ以来プログレは敬遠して数年が経過。たまたま先輩の家で、エコーズ収録のアルバム「おせっかい」を聞いた時に、衝撃が!いきなり、イントロから僕の感性にドストライクで、サウンドメイクや曲構成、メロディが含めて、何よりも歌詞を読んで衝撃が!歌詞に「アホウドリ」を登場させるなんて、そのセンスにハマりましたね。更に歌詞は、不可解で超難解で、歌詞の意味を知ろうとすればするほどにフロイドの音迷宮に迷い混んでしまい、気がついたらフロイドの虜に。そこから、フロイドを聞き漁り、次に、クリムゾンやジェネシス、イエス、EL&Pといった王道を経て様々なプログレを聞いて、プログレの魅力に取りつかれてしまったのですが、たどり着くのは結局フロイド。
あれから、28年。いまだに「エコーズ」の歌詞の神秘性の虜です。必要以上に文学的というか、知的な歌詞の意味は、正直いまだに理解できてないんです。けれどそこがまた好きというか僕の琴線にふれてしまったのです。きっかけは偶然だったのですが、あの変化を求めていた時期に、この曲を知ったことで、プログレにはまり、音楽とちゃんと向き合うようになったのかな?と思いました。プログレをきくなら、正座してとまではいかなくても、なんか、だら~んと能天気に頭空っぽにして聞けないというか。それまでは、ギターリフやギターソロばかりに意識がいってて、歌詞は二の次で聞いていたとこがありました。
音楽を聞き始めた頃、夢中でレコード聞きながら歌詞カードを読んでた頃のワクワク感みたいなものをエコーズが思い出させてくれました。
プログレって歌詞もサウンドも含めて一体となって、魅力が極まるような音楽なんで、曲を聞きながら歌詞を読むといったこと。難解な歌詞が多くて頭で考えないといけないけど、考えないで感じることが大切かもしれないけど、考える音楽でもある部分があるのかなっと、そういうややこしいとこもひっくるめてプログレというジャンルなのかなぁって、そんなプログレと向き合うのがプログレの醍醐味かと。その醍醐味を僕に教えてくれたのがこの「エコーズ」の歌詞だったのかなぁと今になってみるとそう思いますね。
by マンティコアさん

71年作『おせっかい』のクライマックスを飾る23分半の大曲「Echoes」。ピンク・フロイドと言えばロジャー・ウォーターズの哲学的でテーマ性のある歌詞のイメージが強いですが、本楽曲の作詞者にはウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモアの4人がクレジットされており、静謐なサウンドに合った夢想的で抽象的な歌詞世界が展開されています。
歌いだしから「頭上で静止しているアホウドリ」って、一体どういうこと?という感じですが…。壮大かつ虚無感に満ちた曲調と神秘的な歌詞内容によって、非常にイマジネーションが掻き立てられる一曲ですよね。
単純明快に楽しめる音楽ももちろん良いのですが、細部まで考え抜かれた楽曲構成や詩を慎重に読み解いていくような楽しさがあるのも、プログレの素晴らしい所です。

PINK FLOYD “Time”

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この曲を初めて聴いたのは、中学3年の時でした。高校受験を控え、息抜きで友人から借りた「狂気」のアルバムを聴きながら、なにげなく歌詞を見ていたら、歌詞の一節に「お前は、まだ若く時間が無限にある感じで、怠惰な時間を過ごしている。そして、ある日、お前はスタートの合図を聞き逃したのだ!お前は、急いで走り始めたが、太陽はお前を追い越し、お前の背から上がってきては、追い越していく…。」この歌詞を目にした時、背中に冷たいものを感じた事を思い出します。日本では、フォークが全盛だった70年代初頭、この曲を聴いて以来、フォークソングが陳腐化してしまい、聴かなくなりました。今でも、この曲を聴くと当時を想いだし、「スタートの合図…、聞き逃してるよな~?」って、胸に沁みる思いがありますねぇ。
by zenchangさん

ピンク・フロイドの中でも特にショッキングな歌詞と言えるのではないでしょうか。本作『狂気』からロジャー・ウォーターズが全作詞を手掛けるようになり、哲学的かつ社会的なメッセージ性も含んだピンク・フロイドの世界観が構築され始めました。
「you are young and life is long」とあるように、この曲はロックのメインリスナーであった若者に向けた内容なのでしょうが・・・書かれているのは未来への夢や希望ではなく、無為に時間を浪費しているという現実。
これを読んで焦燥感を得るか無常感を得るかは人それぞれですが、どちらにせよ心に重く伸し掛かる歌です。

PINK FLOYD “Have a Cigar”

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プログレのなかでもPink Floydの歌詞は「全てが太陽の下で調和しているのに、その太陽が月に侵食される」とか「つまるところ我々は壁のなかの別のブロックに過ぎない」とか個々のセンテンスで分かりにくいところがあっても、全体としてその意図は酌みやすいものが多いように思います。
で、そのなかでもなぜゆえ「葉巻はいかが」を選んだか?
この曲では売れたバンドに群がる胡散臭い業界人の台詞が歌詞になっているという全体としてはバカバカしい内容です。
ただしそのなかにあって”Oh by the way, which one’s Pink? ”というオチはアイロニーが効いていて秀逸だと思います。
個人的には、この後にロイ・ハーパーが「私がPink ですがなにか?」と返したという脳内補完してニヤリッ( ̄ー ̄)となるのですが、この面白さを誰にも分かってもらえません(T_T)
by きうぃさん

ロック界を変えてしまうほどの傑作を生み出したアーティストはどうしても次回作への期待に苦しめられるもの。
人間の精神世界という壮大なテーマを扱った『狂気』で一気にスターダムへと上り詰めたPINK FLOYDも同様ですが、その次回作では彼らはあえて「ありのままのバンドの姿」をコンセプトに選び、『狂気』にも劣らぬクオリティを誇った名作『炎』を生み出しました。
この「葉巻はいかが」はPINK FLOYDの中でも特に自虐的というか皮肉に富んだ楽曲ですが、それをバンド外の人物ロイ・ハーパーに歌わせるというのがまた・・・。
「ところでどっちがピンクなの?」は実際に言われたことがあるのかな・・・と気になりました。

PINK FLOYD “Lost For Words”

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歌詞最後の部分です。全てを水に流そうと持ちかける。だがやつらの答えは「ふざけるな お前のいいようにはさせないからな」。と、人生最後まで自分の思い通りにはならないのか?否だからこそ人生は面白いのか?一体どっちなんだ?とボクは笑った!正に「対」対立。
by みんなのうた。さん

デヴィッド・ギルモアがリーダーシップを摂り、バンド初のグラミー賞を獲得した94年作『対』より。
ほとんどの歌詞には後にギルモアと結婚する女性ポリー・サムスンが関わっており、本曲も同様。
ロジャー・ウォーターズは抜けたものの、相変わらず一筋縄では行かない人生の紆余曲折を書いたような歌詞が実にPINK FLOYDらしいです。
ただ『対』というタイトルやコンセプトから、どうしてもギルモアとウォーターズの対立構造が歌詞にちらついてしまいますね・・・。そんなプライヴェートな部分もあるのがPINK FLOYDの魅力かも?

RUSH “The Spirit of Radio”

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Rushが大作主義から一転、キャッチーで晴れやかな作風へとシフトしたアルバム「Permanent Waves」の一曲目。
ポップでわかりやすい雰囲気の中でこそ魅せる圧巻の技術力。これからも続いていくスタイルを確立した、記念碑的作品です。流石期待を裏切らないですね。
僕は元々YESから入った口で、(ドラムを趣味で叩くこともあり、)Bill Brufordに憧れて、「ジャズを基調としたロック」を練習していました。そんな中でNeil Peartのビッグバンド的な演奏に出逢いました。
Neilはドラムの腕前もさる事ながら、哲学的な良い詩を書くという事で(?)、プログレの歌詞に注目するようになったのは彼のお陰かもしれません。
正直、90125YESはあまり聴かないのですが、Rushは好きです。理由は多分、ポップながらも几帳面な構成や確かな技術力が生かされているからなんだと思います。(別に90125YESが悪いってわけじゃないですよ!)
そんな音楽性を、見事に詩世界でも表現しています!
爽やかな朝を演出する「ラジオの精」のポップな歌詞……かと
思いきや、結構パンクです。
「コンサートホールに鳴り響く。セールマンの音……」
言いたい事の意思ははっきり伝わってくるNeilの詩なんですが、いかんせん単語の難易度が高いです……。モロ哲学って感じや、SFだったり。
しかしどの曲もGeddyのヒステリックなボーカルもあり、とても印象に残ります。
豊かな語彙と韻律で綴られるRushの詩世界は一度入り込んだら最後、棺桶にもアルバムを入れてもらわないと成仏もできないです!(ほんとに。)
by Comezoidmanさん

ご存知カナダを代表するスリーピース・プログレ・バンド、RUSH。
テクニカルな音楽性もさることながら、「哲人」と呼ばれるドラマー、ニール・パートによる知的な歌詞も特徴的で、かつての早稲田大学にはRUSHの歌詞を研究するサークルもあったとか。
Comezoidmanさんの仰る通り、80年代に入りややポップな路線にシフトした本作『PERMANENT WAVES』ですが、読めば読むほど心に染み込んでくるような深遠な歌詞は健在。
この1曲目「The Spirit of Radio」もキャッチーな曲調に合わせて歌詞も明るいものかと思いきや、実は商業主義に飲み込まれたロック(そして自分たち?)への批判もほのかに込められていて流石ですね。
同年ですが、RUSH版「ラジオスターの悲劇」と言える・・・のでしょうか。

FAUST “No Harm”

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そもそもファウストがプログレなのかどうかはよくわからないが、十代の半ばに聴いたセカンドアルバム『So Far』に収録されていた『No Harm』の歌詞は衝撃的だった。
“パパ!バナナを食べて!
明日は日曜日!”
訳は間違っているかもしれないが、たったそれだけ。
これが何故『無害』なのかもちっともわからない。
でも妙に残るし、2回目にレコードに針を落とした時には無意識の内にレコードに合わせて一緒に歌っていた。
それから数十年経った今でも、この曲を聴くと一緒に歌いたくなってしまう。
by SN76477さん

クラウトロックを代表するバンド、FAUSTの72年2ndより。
ノイズやテープ・コラージュを駆使し前衛性を極めた1stよりは聴きやすくコンパクトに仕上げられた作品ですが、それでもやっぱり尖った実験性とおちゃらけたユーモアが共存するユニークなサウンドを聴かせています。
「パパ!バナナを食べて!明日は日曜日」・・・意味不明ですが、6、7分間延々と繰り返されるビートと共になんだか楽しげで踊りたくなるような雰囲気が漂っていて、非常にキャッチーと言えるかも!?

四人囃子「空と雲」

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何気ない日常の一場面がロック・ミュージックの歌詞になるのだと、高校生の頃衝撃を受けた曲です。
by rokoさん

ここまでは英語詞ばかりでしたが、やっぱり日本人としては日本語詞を噛み締めねば!
ということで日本屈指のプログレ傑作、四人囃子の74年デビュー作『一触即発』よりご投稿いただきました。
強いメッセージ性があるわけではなく、ただ日常のとある日を淡々と綴ったかのような彼らの歌詞。
しかし幻想的なサウンドもあいまって非常にノスタルジックな哀愁を感じさせ、日本人としての情感をこれでもかと震わせてきます。
本作収録の「おまつり」の歌詞は初めて読んだ時思わず泣いてしまいそうになりました・・・。

新月「白唇」

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君の白い唇に降る雪そのままに凍るよ 
by かめんたいだーさん

76年に結成された日本を代表するシンフォ・バンド、79年デビュー作より。
GENESISを思わせる粛々としたアルペジオに乗せて歌われる柔らかな日本語詞が美しい・・・。
しんしんと雪降る北国の情景が浮かんできます。

ノヴェラ「ロマンス・プロムナード」

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原罪をテーマにしたかのような冒頭の歌詞は心に響きます。アンジーのハイトーンボーカルとよくマッチしていて、毎日聴いています。
by T.Tさん

関西出身のプログレシヴ・ロック・バンド、81年作の『パラダイス・ロスト』より。
伸びやかかつはっきりと歌い上げる叙情的な歌声が胸に沁みますね。最後の畳み掛けるようなサビのフレーズがドラマチック!

KING CRIMSON “Islands”

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“King Crimson ‘Islands’
Lyrics: Peter Sinfield
‘Beneath the wind turned wave
Infinite peace
Islands join hands
‘Neath heaven’s sea’

スタッフさん既出ですが、あえてこの曲を。
人の心に見立てた、孤独な「島々」が、海底で手を取りあう一節に感動をおぼえます。”
by ゆうさいさん

「Island」はI.Hさんからもご投稿いだたきました。
ロバート・フリップとの対立により、この71年作4th『アイランズ』をもってクリムゾンを離れることになったシンフィールド。
アルバムのラストを飾るこの楽曲の美しくももの哀しい歌詞は、まるでシンフィールドからの別れの手紙のように感じられます。
クリムゾンの中でも最も儚く、そして優しさに満ち溢れたナンバーです。

KEVIN AYERS “All This Crazy Gift of Time”

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どの歌もそうだが、詩というものは歌い手が歌うことによって初めて意味を持つ。Kevinの歌はとりわけそうである。Kevinが歌うからこそ、詩がヨチヨチと動きはじめる。Kevinの詩は私の人生の教科書だ。
Kevinは私の先生だ。
Kevinの詩には色んな色があり、しばしば弱い私たちのために歌ってくれているような曲もある。そんなKevinの方が大丈夫なん?と心配になるのだけれど。
いや、それは私がそう思っているだけでKevinにはそんな気はさらさらないのかもしれない。しかし、それがアートである。アーティストが無責任にポンと私たちの前に放り投げたものに対して、私たちが勝手に意味づけをするのだ。
Kevinの1stアルバムに収められたAll This Crazy Gift of TimeはそんなKevinの柔らかな優しさであふれ返っている。
はじめにKevinが私に聞く。
おーい、この曲ちゃんと君の耳に届いてる?
さらにKevin は心配してしてくれる。
大きな空の下で小さくはなってなんかないかい?
そうしてKevinは静かに熱く言う。
この道をずっと進んで行って、最後にボカーンと爆発するんだよ。
それから私はKevinとしばし楽しいときを過ごす。楽しい時間は一瞬で、Kevinはこう言う。
さようなら、みんな。ぼくはもう行かなきゃ
2013年の冬の日、Kevinが死んだと知ったとき、私はこの曲のことを100%わかった気がした、イヤなわかり方。
この曲の最後に
I hope I don’t leave you feeling low…..
ぼくがいなくても楽しくやってくんだよ。
私はわんわん泣いた。Kevinは私の神さまになったのだ。いや、Kevinはお月さまか…。
by pちゃんさん

愛と尊敬に溢れたコメントをありがとうございます!
SOFT MACHINEの結成に携わった「永遠のボヘミアン」ケヴィン・エアーズ。
その緩やかなバリトン・ボイスから発せられる知的なユーモアに溢れた詩は、我々に何かを問いかけ、時には煙に巻きつつ、時には優しく励ましてくれます。
69年ソロデビュー作に収録されている「All This Crazy Gift of Time(この狂おしき時)」。記念すべき第1作目の作品だというのに、まるで自分の死期を悟っていたかのような・・・。
それでも決して自分の殻に籠るのではなく、「我々みんな」を気にかけてくれているような、そんな歌詞。
哲学的で社会的だったり幽玄な情景を描いた詩ももちろん素晴らしいのですが、まるで隣に座ってお喋りしているかのようなエアーズの歌詞は、心の中にいつまでも暖かく残りますね。


他にも「YES/Close to the Edge」(by by 武井伸吾さん)「FORMURA 3/夢のまた夢」(by T.Sさん)、「Kansas / Carry On Wayward Son」(by Kerry LivgrenManさん)などの投稿を頂きました!素晴らしいコメントと共にたくさんのご投稿をいただき、誠にありがとうございました。

私自身、普段プログレを聴いているとどうしても音楽性の方ばかりに意識が向いてしまい、その曲のテーマだったり歌詞は二の次になってしまうことが多かったのですが・・・。

今回の企画を経て、改めて歌詞の重要性、そしてその内容の高度さや美しさを再認識する事が出来ました。

今後お気に入りの作品を聴く際は、じっくり歌詞カードと向き合いながら聴いてみようと思います。

それでは皆様、良い秋をお過ごし下さい♪

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  • PINK FLOYD / MEDDLE

    71年作、代表曲「ONE OF THESE DAYS」「ECHOES」収録、両極に挟まれたメロウな小曲群も魅力的な名盤

    サイケデリック・ロック全盛期に登場しデビュー・アルバム『夜明けの口笛吹き』をリリースするも、中心メンバーのギタリストSyd Barrettが脱退。以降、ベーシストRoger Waters、ギタリストDave Gilmour、キーボーディストRick Wright、ドラマーNick Masonという布陣でブリティッシュ・ロック史に残る傑作を連発し、1996年には「ロックの殿堂」入りも果たした世界的なグループ。奥深いテーマに基づいたコンセプト・アルバムの数々は、現在に至るまで多くのミュージシャンたちに影響を与えて続けています。1971年に発表された5thアルバム『おせっかい』は、ヒプノシスによる耳と波紋を重ね焼きしたアートワークが印象的な作品です。本作の最も大きなポイントは、4人体制のPINK FLOYDが初めて、彼らだけの手で作り上げた純粋なスタジオ・アルバムであるということでしょう。なぜなら『モア』はサウンドトラックであり、『ウマグマ』はライブ・レコーディングとメンバーたちのソロ作品から成る変則的なアルバム、『原子心母』は前衛作曲家Ron Geesinがアルバムの出来栄えに大きく関与していたためです。やはりオープニングに置かれた「吹けよ風、呼べよ嵐」と、エンディングに置かれた「エコーズ」が、本作を名盤に押し上げています。「吹けよ風、呼べよ嵐」は、広がりのあるRoger Watersのベースの反復とフェードイン・フェードアウトを繰り返すRick Wrightのオルガンを核とする前半、そしてDave Gilmourのヘヴィーなギターが加わる中盤から一瞬の静寂を経て、Nick Masonのハード・ロック・ドラムが加わる後半から成る名曲。一方の「エコーズ」は23分を超える大曲であり、現在多くの音楽ファンがPINK FLOYD「らしさ」と受け止める音楽的な振る舞いが確立された重要な楽曲です。

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    サイケデリック・ロック全盛期に登場しデビュー・アルバム『夜明けの口笛吹き』をリリースするも、中心メンバーのギタリストSyd Barrettが脱退。以降、ベーシストRoger Waters、ギタリストDave Gilmour、キーボーディストRick Wright、ドラマーNick Masonという布陣でブリティッシュ・ロック史に残る傑作を連発し、1996年には「ロックの殿堂」入りも果たした世界的なグループ。奥深いテーマに基づいたコンセプト・アルバムの数々は、現在に至るまで多くのミュージシャンたちに影響を与えて続けています。1973年発表の『狂気』の大ヒットを経て、PINK FLOYDは日用品を使った前衛音楽「Household Objects」を企画。しかし、これは実際にレコーディングも行われていましたが、途中で頓挫しました。そして、1975年に発表された『炎〜あなたがここにいてほしい』は、全米および全英1位を獲得した前作『狂気』と並ぶPINK FLOYDの代表作のひとつとなりました。最大の聴きどころは、アルバム冒頭と最後に収められた9つのパートから成る「クレイジー・ダイアモンド」でしょう。この大曲は、(Roger Waters自身は否定しているものの)早くにグループを離脱することになってしまったSyd Barrettに捧げられた楽曲だと言われています。さらに、79年にリリースされる傑作『ザ・ウォール』につながるテーマが登場する「ようこそマシーンへ」、プログレ・フォーク・ミュージシャンRoy Harperをゲスト・ヴォーカリストに迎えた「葉巻はいかが」、そしてRoger WatersとDavid Gilmourが揃って「グループの最高の楽曲のひとつ」と胸を張る「あなたがここにいてほしい」が収められています。『狂気』に続き、本作も間違いなく名盤です。

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      紙ジャケ上下にスレキズあり

  • YONIN BAYASHI / ISHOKU-SOKUHATSU

    日本を代表するプログレッシブ・ロック・バンド、ピンク・フロイドからの影響色濃い74年メジャー・デビュー作

    日本を代表するプログレッシブ・ロック・バンド。「18歳の若さでPINK FLOYDの“Echoes”を完璧に演奏できるバンド」としてライヴ会場を震撼させていた、森園勝敏/岡井大二/中村真一によるバンド「ザ・サンニン」を母体に71年に結成。本作は、74年リリースのメジャー・デビュー作。PINK FLOYD影響下のサウンド、日本語の持つ語感/情感を生かした抽象的な詞世界、そして若干21-22歳とは信じ難い卓越した演奏力。ジャパニーズ・プログレ永遠の金字塔。

  • KEVIN AYERS / JOY OF A TOY

    持ち前のストレンジな感性が全開!記念すべきソロデビュー作、69年発表

    ソフト・マシーンを脱退後、69年にリリースした1stソロ。全曲でドラムを叩いているのは、ワイアット。ラトリッジ、ヒュー・ホッパーも参加しています。「永遠のボヘミアン」ケヴィン節全開で、全編に流れる緩やかなムードと一つ所に収まらないユーモア感覚溢れるアレンジがたいへん心地良い作品。優しくささやくようなテナーボイスもたまりません。代表曲「LADY RACHEL」収録の名作。

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  • PINK FLOYD / DIVISION BELL

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    79年発表、ジェネシスからの影響を和製叙情派シンフォへと昇華したジャパニーズ・プログレの名作

    精緻なアレンジと吟味されたメロディが織り成す日本の叙情派シンフォニック・ロックの屈指の名作。

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