2018年5月11日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ新鋭
スタッフ増田です。
00年代以降の新鋭プログレというと、ちょっとテクニカルで難解なイメージ・・・?
いえいえ、そんなことはありません。技巧派プログレのみならず、ALAN PARSONS PROJECTや80年代ネオアコなどの洗練されたポップ・フィーリングを受け継ぐ新鋭も続々と生まれているんです!
今回は初夏のこの季節にもピッタリな、ポップで清涼感あふれる新鋭グループをご紹介いたしましょう。
まずはアラン・パーソンズ御大と同郷の英国から!
アラン・パーソンズとアニー・ハズラムがデュオを組んだらこんな音になるかもなぁ。
元MOSTLY AUTUMNの女性Voを要する英国プログレ新鋭、16年デビュー作。
TANGENT、UNITOPIA、STERN COMBO MEISSENなどに在籍した英・豪・独出身メンバーによる多国籍グループがデビュー!
若干AOR色も含むポップな作風ですが、インストパートではキーボードやギターによるプログレ然としたプレイも炸裂。
プログレ、ポップ、AOR/フュージョンなどを的確に配した高品質なサウンドが展開される力作☆
お次はベルギーから、まさにアラン・パーソンズ・プロジェクトのDNAを受け継ぐグループをご紹介。
メンバーがベテラン・スタジオ・ミュージシャンなだけあり、ポップかつ幻想美に満ちた端正なサウンド・メイクは珠玉の一言。
こちらの17年4thではなんとアラン・パーソンズ本人も参加!
こちらはポーランドの新鋭、2016年デビュー作。
一言で表すと「ネオアコ meets ネオ・プログレ」!?幻想的かつ暖かく、どこか親しみやすさのあるサウンドが美しい一枚です。
こちらはイタリアの新鋭15年作なのですが、ギター・ポップ・バンドをピーター・ガブリエルとXTCのアンディ・パートリッジがプロデュースした、って感じ!?
リズミカルでコミカルながらも緻密でちょっぴり幻想的。個性的なグループです。
ジェネシスやジェントル・ジャイアントにクラシック音楽などのエッセンスを盛り込みつつ、時には80年代を彷彿させるポップ・フィーリングまで織り交ぜるこのグループ、只者ではない…。
フィンランドを代表する新鋭による渾身の2015年作!
最後は南米からご紹介!
ブラジルのプログレッシヴ・ポップ・バンド、2016年作3rd。
アラン・パーソンズ・プロジェクトと『ウォール』あたりのピンク・フロイドをブレンドて、フォークに寄せたような幻想的でリリカルなサウンドは実に誠実で沁みます。やるなぁ。
最後はアルゼンチンのグループによる16年作。
どこか懐かしいネオアコや80sシンセポップのエッセンスと、南米らしい爽やかな叙情が一体となったサウンドはかなりユニーク!
程よい洗練の中に混ざった昔ながらのポップ・フィーリングが大変心地良い好盤です。
00年に結成され、06年にデビューしたフィンランドのプログレ新鋭グループ。2015年の3rdアルバム。クラシック音楽の格調高さや祝祭感、民族舞踏音楽の悲哀感、ジェネシスやジェントル・ジャイアントのDNAを継いだ幻想性と変拍子たっぷりの器楽性、10ccやXTCや80年代ネオアコを彷彿させるポップ・フィーリング、ラッシュに通じるエッジとスピード感を丁寧に組み上げたサウンドはかなり個性的。ジェネシスとXTCがブレンドしたようなヴォーカルも良いし、多声コーラスも見事だし、メロディもフックに富んでいます。透明感あるトーンの流麗なピアノ、70年代プログレ直系のきらびやかなキーボード、スティーヴ・ハケットゆずりのリード・ギターと気品あるアコギの爪弾き、めくるめく変拍子アンサンブルなど、卓越した演奏テクニックとイマジネーションいっぱいのアレンジ・センスも特筆もの。70年代と80年代を同じ地平で捉えられる00年代世代だからこそ鳴らせるプログレッシヴ・ロックと言えるでしょう。これは名作です。
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