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『カケレコのロック探求日誌』一週間一気読み!~プロコル・ハルム『青い影』から出発する叙情派オルガン・ロック探求VOL. 2~

こんにちは。台風も過ぎ去って、今週後半は全国的に気持ちの良い天気が続きましたね。
雨や曇りが続いただけに、久々に青空を見上げた時の開放感がすさまじかったです。

さて、先週よりカケレコFacebookページ『カケレコのロック探求日誌』では「プロコル・ハルム『青い影』から出発する叙情派オルガン・ロック探求」というテーマで、様々なアルバムをピックアップしてまいりました。
先週は英国中心でしたが、今週はアメリカから旧ユーゴスラビアまで、ちょっぴり(?)ニッチな「世界のオルガン・ロック」をテーマに作品をご紹介!

ではでは今週のロック探求投稿をまとめてお楽しみください♪
キーワードは「ジャケが…」!?

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10月23日(月):VANILLA FUDGE / VANILLA FUDGE

まずはアメリカの有名な作品から。VANILLA FUDGEの67年作『VANILLA FUDGE』です。

本作のハイライトは何と言っても、英国の「青い影」と双璧を成す哀愁の名曲「You Keep Me Hangin’ On」ですよね。
まるでヘヴィ・メタルの如き堂々たるイントロから一転、オルガンのはかなく朧げな旋律が響き、ひたすらに哀愁ほとばしる歌パートへ…。
それまでのロックの概念を打ち砕くように実験的でありつつ、メロディアスな叙情性もたっぷり。

まさにロックを芸術に近づけた「アート・ロック」の名にふさわしい名盤です。(増田)

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10月24日(火):SUNDAY FUNNIES / SUNDAY FUNNIES

本日はアメリカのオルガン・ロック・バンドの隠れた名盤です。

米デトロイトのバンド、サンデイ・ファニーズの71年作『SUNDAY FUNNIES』。
まさにプロコル・ハルムの「青い影」を思い起こさせる叙情的なオルガンが鳴り響きます。

特に2曲目の「It’s Just A Dream」から3曲目の「You And I」の流れが絶品で、くぐもった音で鳴るオルガンと透明感あるピアノの絡みが非常~に美しく、うっとりしてしまいます。

アルバム後半になると、キーボードを交えてプログレッシブな展開を見せる「The Axe」や、ソウルフルな「Crack In A Bell」など非常に白熱したムードが漂い、そして全てにおいてハモンド・オルガンが大活躍しています!

いやはや、71年のデトロイトにこんな作品が産み落とされていたとは、オルガン・ロックは奥が深いです・・・
初期ストーンズのマネージャー、アンドリュー・オールダムがプロデュースしています。(みなと)

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10月25日(水):SPECTRUM / PART ONE

今日は71年にオーストラリアHARVESTからリリースされたSPECTRUMの『Part One』をピックアップ。

(勝手なイメージですが)オーストラリアというと海と太陽からギラギラしたハードな音を想像していましたが、陰りある叙情味たっぷりのサウンドはイギリスのバンドと言われても納得してしまうほど。くすんだトーンのオルガンやジャジーなサウンド、そしてジェントルなヴォーカルはカンタベリー系に通じる雰囲気があります。

内容と同じくジャケットがもう少しアーティスティックだったら良かったのに・・・と残念でなりません。(青山)

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10月26日(木):ACHE / DE HOMINE URBANO

昨日の南半球オーストラリアからガラリと変わって、本日は北欧デンマークの作品をお届け!

ご紹介するのはデンマーク最初期のプログレ・バンド、ACHEの70年デビュー作『DE HOMINE URBANO』。

20分近い大曲×2で構成されたプログレッシヴな内容ですが、ファズの効いた荒々しいギターとキース・エマーソンばりの荘厳なオルガンによる格調高くもハードなサウンドは英国ロック好きならたまらないはず。
クラシカルなオルガンが醸し出す哀愁と、北欧らしいほんのりダークな幻想性が混ざり合って、どことなく妖しく麻薬的な魅力をはらんだ一枚に仕上がっています。

ちなみに表題曲はロック・バレエの劇伴音楽に使われたらしく、ジャケは恐らくバレエ・ダンサーなのでしょうが、やはりちょっと怪しげですね。(増田)

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10月27日(金):TIME / TIME

最後は旧ユーゴスラヴィアから、TIMEによる72年デビュー作『TIME』をピックアップいたしましょう。

英語ヴォーカルだったらヴァーティゴ所属のバンドと言われても信じてしまいそうなグルーヴィーかつ端正なオルガン・ロックが一曲目から飛び出してきて、辺境にありがちな野暮ったさは皆無の完成度の高いサウンドに驚かされます。

特筆は動画を貼った二曲目で、英国ロックに通じる憂いたっぷりの叙情派オルガン・サウンドが聴ける必殺の名曲。哀愁溢れるセルヴィア・クロアチア語ヴォーカルはかなり上手いし、ブルージーにフレーズを紡ぐギターも絶品です。導入のフルートも泣けるなぁ。

これだけの作品、ジャケットもいいものを用意していれば文句なしだったのに!

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先週の記事も合わせてご覧ください☆

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