2016年7月22日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊
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毎回、中古棚よりコレは!という名盤をピックアップしてご紹介するこのコーナー「カケレコ中古棚探検隊」。今回は中古CDよりアルゼンチンのプログレ作品をピックアップ。
南米のロックやプログレと言うとラテンのノリを持つ暑苦しい感じを想像されるかもしれませんが、南米の中でもアルゼンチンには爽やかで清涼感に溢れたプログレ作品がとても多いんです。そんなわけで、夏本番を迎える今の時期にぴったりな爽やか系アルゼンチン・プログレをセレクトしてまいりたいと思います☆
今もって第一線での活躍を続けるアルゼンチンが誇る天才ミュージシャンこそCharly Garcia。彼が率いたバンドの中でもっともプログレ色が強いのがLA MAQUINA DE HACER PAJAROSで、この2ndはフュージョン色を増したクールかつリリカルな演奏と彼の持ち味である繊細に紡ぎ出される美しいメロディが一体となった、極上の南米プログレを楽しませてくれます。ノスタルジックな響きを持つ叙情的なオープニング・ナンバーとスティーリー・ダンばりに洗練されたAOR調サウンドが素晴らしい2曲をどうぞ!
続いてもCharly Garcia関連からピックアップ。上で紹介した2ndを残し解散したLA MAQUINA DE HACER PAJAROSに続き彼が結成したバンドで、アルゼンチンでは国民的グループとして支持されるSERU GIRANの記念すべきデビュー作。LA MAQUINAに比べより素朴でセンチメンタルな情感を滲ませたサウンドはこれぞ珠玉。号泣ものです。
Charly Garciaと共にアルゼンチン・プログレの中心的人物として知られるSpinetta。サイケ・バンドALMENDRA、ブルース・ロック・バンドPESCADO RABIOSO、そしてジャズ・ロック志向のINVISIBLEとバンドごとにアプローチを変えつつ活動してきた彼による、バンド活動の集大成と言えるのが本作で、これまでに培った音楽エッセンスが絶妙に溶け合った、Spinetta以外には生み出せない孤高の世界観が広がる傑作です。
多くの方がアルゼンチン・プログレのNo.1に挙げる作品ですね。零れ落ちそうなリリシズムに満ちたメロディ、そこに寄り添う優美でしなやかなアンサンブル、ジェネシスやキャメルを手本にしたサウンドであるのは確かですが、叙情シンフォとしては間違いなくワールドレベルに達しています。83年というプログレ不遇の時期に遠く南米アルゼンチンの地でこんな宝石のような作品がリリースされていたとは、改めて驚かずにはいられません。
アルゼンチン屈指の名プログレ・バンドCRUCISのベーシストでリーダー格だったGustavo Montesanoによる77年ソロ作。CRUCISはラテンの血を感じさせるゴリゴリと押しの強いサウンドが印象的でしたが、本作はたおやかな叙情が胸を打つ感動の一枚に仕上がっています。ドラマティックに展開するシンフォニック・ロック大作からロマン溢れるメロディアスな歌ものまで、アルゼンチン・プログレの醍醐味が詰まった好作品!
アルゼンチンらしいセンチメンタルな歌ものが聴きたいこの作品。壊れそうな繊細な美を湛えた歌声、それを支える弦楽器、オルガン、シンセ、エレピによる演奏が言い知れぬ哀愁を醸し出します。Charly Garciaもゲスト参加し、珍しくメロトロンを披露しているのにも注目。
こちらも歌心溢れるファンタジックなシンフォニック・ロックを聴かせてくれるグループによる80年リリース2nd。美しいコーラスワークに彩られた温かみ溢れるフォーキー・サウンドにバンドネオンやチェロの優雅な調べが乗る、南米ものの中でも個性的なサウンドを披露。絶品です。
アルゼンチン・プログレの代表的バンドであるCRUCISを率いたベーシスト/リード・ヴォーカリスト、77年作1stソロ。CRUCISメンバーが全面参加しているだけあって、演奏面ではCRUCISそのものに近い艷やかな叙情美と熱気あるアグレッシヴさが共存するシンフォニックなサウンドですが、楽曲はCRUCISよりも爽やかでファンタジックな叙情プログレとなっており、南米然とした柔らかな叙情が胸を打つ感動作となっています。エレピがさざ波のように揺らめく美しい導入からエネルギッシュなインストが展開されるPedro Aznarとの共作の1曲目から素晴らしいですが、何と言っても白眉は2曲目。芳醇に湧き上がるオルガンとシンセが彩る熱っぽくも気品あるヴォーカルパートの前半、そしてCRUCISのギタリストPino Marroneが本領を発揮しひたすらエモーショナルに弾きまくる後半と、感涙必至の大名曲です。他の曲も、Montesano特有の浮遊感とエレガントさのあるメロディセンスが光る良曲揃い。Charly GarciaやPedro Aznarら実力派ゲストの参加も注目です。個人的に南米プログレTOP3には入れたい名盤!
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