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スタッフ佐藤の、コレ好きなんですよ。 – 第四回 ゴング『エンジェルズ・エッグ』

こんにちは、カケレコ・スタッフ佐藤です。

「スタッフ佐藤の、コレ好きなんですよ。」は、一般的にはあまり注目を集めることのない作品ながら「実は良い作品なんだけどなぁ、もっと聴かれてほしいなぁ。」とスタッフ佐藤が日頃から感じている、愛して止まない作品たちを取り上げてご紹介していこうというコーナー。

今回取り上げるのは、イギリス/フランスの混成プログレ・グループ、ゴングが73年に発表した第4作『ANGELS EGG』です。

ゴングを初めて聴いたのは、高校3年頃、5大バンドの作品を一通り聴き終えて、ちょうどジェントル・ジャイアントやVDGGなど、5大バンドに次ぐポジションのグループたちを聴き始めたのと同時期だったと記憶しています。

上記のバンドたちを聴いて、なるほどプログレというのは、寝る間を惜しんで演奏テクニックに磨きをかけ、高度な音楽理論を追求する真面目でストイックな人たちによる音楽なんだな!と得心した矢先、このゴングなんかが登場した日には「こんなプログレがあっていいのか!」と目を白黒させる以外にないですよね。

プログレ=演奏技術と音楽理論を駆使して細部まできっちりと作り込まれたもの、という固定観念を打ち崩してくれたのが、他でもないゴングの鳴らすサウンドでした。

さて本作『ANGELS EGG』は、『FLYING TEAPOT』『ANGELS EGG』『YOU』という3部作から成る一大叙事詩「Redio Gnome Invisibe」の第2作に当たります。

スタッフ佐藤はこの3作品を発表順に聴き進めていったわけですが、初めて聴いて以来変わらず最も気に入っているのがこの『ANGELS EGG』。本作のどこにそれほど惹かれたのか、その理由を考えるに、それはお得意のナンセンスなユーモア感覚は全開ながら、その立脚点があくまで「ロック・ミュージック」にあるためだと思うのです。

第一部『FLYING TEAPOT』は、ゴングらしいおふざけ感を満載した極上のトリップ・ミュージックで、ロックというフィールドすら逸脱するかのような現実離れした浮遊感と幻惑感をもたらします。
他方、最終章『YOU』は、テクノの源流の一つともされる作品だけあって、反復を多用した非ロック的な要素からもたらされるトリップ感覚、そしてテクニックを極めたメンバー達による鋭く緊張感みなぎるアンサンブルが印象的。

そんな2作に挟まれた『ANGELS EGG』は、フワフワヨレヨレなおふざけ要素とキレのいいロック・アンサンブルがちょうどいい塩梅で配されていて、唯一無二の「ロックなゴング」として非常に完成されている印象を受けます。ゴングの諸作中でもロックファンが最も受け入れやすい作品の一つだと思うので、これからゴングを聴き始めたいという方にも、まずはとオススメできる一枚です。

ヘロヘロでイージーゴーイングなようでいてキメるところはばっちりキメる「ロックなゴング」の魅力が凝縮された作品こそ、この『ANGELS EGG』だと言いたいのですが、いかがでしょうか。

2.Sold To The Highest Buddha

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8.Oily way

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12.I Never Glid Before

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    • VICP61173

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、「ラジオ・ノーム・インヴィジブル」ブックレット封入(英文・翻訳の2冊)、定価2700+税

      盤質:傷あり

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      帯有

      シール帯付き、カビ多め

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    David Allenを中心に結成され、個性的な浮遊感を持ったサイケデリックなスペース・ロックを確立。メンバーの出入りの多さからその人脈図は幾重にも枝分かれし、ファミリーバンドも多く存在し、プログレッシブ・ロックシーンに留まらず、エレクトロシーンなどにまでその影響を与えるグループの74年作。「Radio Gnome Invisible」と題されたシリーズの第3弾であり、3部作の完結編に位置づけられる本作は、サイケデリック・スペース・ロックバンドとしてのGONGの集大成的な一枚であり、バンドの代表作との評価も高い名盤。特に、執拗な反復の上でDidier Malherbeのサックスが響き、Steve Hillageのサイケデリックなギターが空間を支配する様は圧巻です。

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    David Allenを中心に結成され、個性的な浮遊感を持ったサイケデリックなスペース・ロックを確立。メンバーの出入りの多さからその人脈図は幾重にも枝分かれし、ファミリーバンドも多く存在し、プログレッシブ・ロックシーンに留まらず、エレクトロシーンなどにまでその影響を与えるグループの76年作。前作にはゲスト参加していたSteve Hillageも完全にバンドを離れたあとの作品であり、鮮やかなジャズ・ロックサウンドを基本にヴィブラフォンやパーカッションで彩を加えた作風となっていますが、後任ギタリストにAllan Holdsworthが参加しており、個性的なうねりを持った流れるようなギターワークでバンドに新風を吹き込んでいます。PIERRE MOERLEN’S GONGへの布石も多く見られる好盤です。

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