2015年12月2日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
言わずと知れた名曲からあまりスポットの当たらない隠れた逸曲まで、毎回1曲を取り上げてご紹介していくこのコーナー「プログレ今日の一曲!」。
今回は、孤高のヴォーカリストPeter Hammillを筆頭に5大プログレにも引けをとらない存在感を放つ英国の名プログレ・グループVAN DER GRAAF GENERATORより、唯一無二のVDGGサウンドが完成を見た71年リリース2nd『LEAST WE CAN DO IS WAVE TO EACH OTHER』収録ナンバー、「Refuges」をピックアップ☆
神聖さを感じさせる美しいバラードナンバー。
主役は何と言ってもヴォーカルで、他の曲での時に狂気すら見え隠れする緩急激しい歌い方とは大きく異なる、切々と祈るような表情を持つ歌声を披露。崇高さを宿したファルセットが胸に迫ります。
そのヴォーカルを支えるのが、リリシズム溢れる流麗なフルートと温かなトーンのオルガン、そしてゲスト奏者によるチェロ。
中でもチェロの低音域で豊かに響く音色は、演奏にクラシカルな優雅さを加えており、楽曲の美しさ一層際立たせていて感動的です。
VDGG本来のダークなサウンドの中で鮮やかにコントラストを成す珠玉の名曲。
ピーター・ハミル率いる英国プログレッシヴ・ロック屈指の名バンド。69年の記念すべき1stアルバム。幻想的なハモンド・オルガンやハープシコード、メロウなアコギのストローク、そして、ピーター・ハミルのエモーショナルなハイ・トーンの歌声と「狂気」と「叙情」が同居する孤高のメロディ・ライン。69年という「プログレッシヴ・ロック」前夜の空気感を見事に収めたアート・ロック・サウンドが実に魅力的です。後の強烈なプログレ作品と比べられ、インパクトで劣る分、過小評価されていますが、もしこの一枚のみで解散していたとしたら、逆にブリティッシュ・ロックの名作としてもっともっと評価されていたことでしょう。ずばり名作です。
非凡なる才能を持ったボーカリストPeter Hammillを擁し、難解な哲学詩と前衛的なアプローチ、初期のKING CRIMSONに負けず劣らずのへヴィネスと神秘性を兼ね備えたイギリスのプログレッシブ・ロックバンドの71年4th。前期VAN DER GRAAF GENERATORの総括的作品として名盤の誉れ高い本作は、20分を超える大作を中心にした3曲で構成され、Peter Hammillはもちろんのこと、Hugh Bantonの痛ましいほどに強烈なオルガンさばき、David Jacksonの荒々しいダブル・ホーンが刺激的な1枚。ゲスト参加したKING CRIMSONのRobert Frippでさえ霞みかけるほどに、一節一節強烈なインパクトを残しています。
カリスマ移籍後3枚の傑作アルバムを発表して72年に解散。その後、ソロ・アルバムをはさみ75年に再結成。本作は、その再結成第一弾作品。
SHM-CD、05年マスター、ボーナス・トラック2曲、定価1714+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
再結成第2作。テンション溢れるバンド・アンサンブル、鬼気迫るヴォーカル、流麗なメロディーとどれをとっても第一級の名盤。
77年作。元STRING DRIVEN THINGのGRAHAM SMITHが本作より参加。彼のヴァイオリンが静謐に響く、格調高いナンバーが多く収録されています。感情を巧みにコントロールし、楽曲に起伏をもたらすハミルのヴォーカルは相変わらずの存在感。
紙ジャケット仕様、05年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック3曲、インサート入り仕様、定価2476+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
軽微な角潰れあり、インサートに小さい折れあり
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