2015年11月4日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
言わずと知れた名曲からあまりスポットの当たらない隠れた逸曲まで、毎回1曲を取り上げてご紹介していくこのコーナー「プログレ今日の一曲!」。今回は、COLOSSEUM、KING CRIMSON、SAMURAIという実力派バンドのメンバー4人が集ったスーパーグループGREENSLADEの73年デビュー作より、冒頭を飾る「FEATHERED FRIEND」をピックアップ☆
テクニカルで躍動感たっぷりの全体演奏から、叙情的でスケール感溢れるバラードへと至るダイナミックなナンバー。タイトで切れのあるジャズ・ロック的なドラミング&音数多くメロディアスに動くベースによる技巧的なリズム・セクションを土台に、オルガンとエレピがリズムカルに絡み合う冒頭のインストパートがまず特筆。ドライブ感いっぱいに駆け抜けていくアンサンブルがYESを思わせる素晴らしい演奏です。一転、表情が変わり讃美歌風のオルガンとドリーミーな音色のエレピが交錯する、厳かさと幻想性が絶妙に同居した彼らならではの世界観が悠然と立ち上がってきます。そこにソウルフルな粘りのある声でエネルギッシュに歌い込むヴォーカルがまた見事にマッチ。サビを経てここぞという場面で雄大に鳴り響くメロトロンもたまりません。英国然とした叙情性が堰を切ったように溢れて出してくる、彼らのサウンドを象徴するような名曲です。
ツイン・キーボードを擁した独自のサウンドで人気の高いグリーンスレイド、2001年の最新ライヴ。新曲のみならず往年の代表曲を存分に交えたセット・リストを全盛期に肉迫する熱演で聴かせるファン必聴のライヴ。音質もGOOD(国内盤:帯より)
COLOSSEUMのDave Greenslade、Tony Reeves、KING CRIMSONのAndrew McCulloch、SAMURAIのDave Lawsonというテクニシャンが集結し、ギターレスのダブル・キーボードの強みを生かしたプログレッシブ・ロックを聴かせたイギリスのグループの73年2nd。前作と布陣を同じくして製作された彼らの最高傑作と名高い本作は、前作からさらにダブル・キーボードのアプローチが洗練され、ピアノ、オルガン、アナログ・シンセサイザー、メロトロンが多彩な表情を見せる名盤です。メロディーに溢れるポップ・テイストにも磨きがかかり、デビュー作から一貫する英国然とした質感も健在。よりスケールアップした名演で迫る傑作となっています。
COLOSSEUMのDave Greenslade、Tony Reeves、KING CRIMSONのAndrew McCulloch、SAMURAIのDave Lawsonというテクニシャンが集結し、ギターレスのダブル・キーボードの強みを生かしたプログレッシブ・ロックを聴かせたイギリスのグループの73年デビュー作。彼らの作品の個性と言えるキーボードはピアノ、オルガン、メロトロンを中心にクラシカルな雰囲気ではなく、ブルージーないぶし銀のプレイを基本にポップ・テイストを乗せた素晴らしいアプローチを披露。スリリングなパフォーマンスも見せますが、アンサンブル主義のさじ加減が絶妙であり、英国的なマイルドさとファンタジアに溢れています。適度なユーモアを含んだ作風も個性的な、次作とあわせて名盤と言えるでしょう。
COLOSSEUMのDave Greenslade、Tony Reeves、KING CRIMSONのAndrew McCulloch、SAMURAIのDave Lawsonによって結成されたブリティッシュ・プログレ・グループ、74年作3rd。デビュー作からギターレスのダブル・キーボード体制を特徴としてきた彼らですが、本作ではCOLOSSEUMやHUMBLE PIEでおなじみのClem Clempsonや名セッション・プレイヤーAndy Robertといったいぶし銀のギタリスト達が一部の曲で参加。過去作と変わらず明るくファンタスティックな色合いを醸し出すGreenslade&Lawsonのキーボード群をたっぷりとフィーチャーしつつ、小粋なフュージョン・テイストやトラッド感のあるアコギの音色、クラシカルなヴァイオリンなど多彩な表現を取り入れて完成度の高いサウンドを聴かせています。荘厳なメロトロンやチャーチ・オルガンが轟々と響き渡ったり、縦横無尽に駆け巡るダブル・キーボードと手数の多いリズム隊がスリリングに絡み合うテクニカルなパートも披露しつつ、全体的には軽やかでどこかマイルドなユーモラスさが漂っているのがポイント。技巧的ながらも肩の張らない演奏が耳愉しい好盤です。
緩急メリハリのあるサウンドは、アルバム以上にドラマティックで、英国然とした叙情性とテクニカルな攻撃性という彼らの持つ2つの側面が一層際だっています。「DROWNING MAN」の抜群の展開に改めて涙!
元COLOSSEUMのDave Greensladeと元SAMURAIのDave Lawsonという2人のキーボーディストが在籍したブリティッシュ・プログレ・グループ、最終作となった75年作4th。オリジナル・ベーシストのTony Reevesが脱退し、Martin Brileyという新たなメンバーに代わっています。過去作に比べてやや軽快なハード・ポップ・テイストが増したサウンドに仕上がってはいますが、オルガンやシンセ、エレピにメロトロンなど多彩なキーボードを駆使した煌びやかでファンタスティックなアンサンブルは相変わらず。作品としてのまとまりは過去作に劣るものの、カラフルなアレンジが光るレベルの高いサウンドで楽しませてくれる好盤です。
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