2014年6月27日 | カテゴリー:ユーロ・ロック周遊日記,世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
毎回ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、フランスのメロトロン名盤として知られるTERPANDREの81年唯一作『TERPANDRE』をピックアップいたしましょう。
TERPANDREはフランス出身のkey奏者2人とヴァイオリン奏者を含む6人組シンフォニック・ロック・グループ。81年に唯一作となるセルフタイトル作品をリリースしています。
本作、78年には既に録音されていたものの、諸事情により3年後の81年に自主リリースされようやく陽の目を見たという作品。
雄大な情景を映すジャケットやその編成から想像されるのは、厚みのある叙情的なシンフォニック・ロックですが、意外や意外、冒頭からしなやかでキレのあるスピーディーなジャズ・ロックが飛び出してくるから驚き。シンセやエレピ、ヴァイオリンがテクニカルかつ優雅に絡み合う演奏に耳を奪われます。
かと思うと不意に湧き上がってくるメロトロンの調べによって、舞台は一気にジャケット通りの幻想的な世界観へ。この静と動の鮮やかな対比が実に見事なんですよね~。この映像喚起力の高さはユーロシーン全体を見渡しても随一と言えるでしょう。
では本作からのナンバーをお聴きください♪
1.LE TEMPS
2.CONTE EN VERT
2曲目はまさにメロトロンの独壇場。エレピやシンセに支えられ、切なくさえずるメロトロン・フルートの優美な調べは、シンフォファンであれば必聴レベルの素晴らしさ。正統派メロトロンが溢れだす後半のドラマティックな展開も見事です。心洗われるサウンドとはまさにこれのこと。
テクニカルなジャズ・ロックと叙情味溢れるシンフォニック・ロックを、メロトロンという魔法によってひとつに纏め上げた名作。プログレファンの間でも知る人ぞ知る名盤という位置づけの本作ですが、ユーロシーンに活気があった78年当時にリリースされていれば、ユーロロックを代表する1枚として語られていたであろう素晴らしい完成度を誇る作品です。
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