2013年12月3日 | カテゴリー:MEET THE SONGS,世界のロック探求ナビ
タグ: サイケ
今日のMEET THE SONGSは、13TH FLOOR ELEVATORSを筆頭に、テキサス・サイケの傑作を多く送り出したレーベル、INTERNATIONAL ARTISTSの作品をピックアップいたします。
INTERNATIONAL ARTISTSはテキサス州ヒューストンを拠点とするレーベルで、1965~70年の間に12タイトルのアルバムと39のシングルをリリース。テキサス・サイケの名グループを育て、米サイケ史上に残る傑作を世に送り出しました。
レーベルの代名詞的バンドと言えるのが、そう、テキサス・サイケを代表するこのグループですね。
65年にテキサス州オースティンで結成。シングル「You’re Gonna Miss Me」で衝撃のデビューを果たします。地元でヒットしたこのシングルの衝撃はテキサスの外にも伝わり、サイケの中心地カルフォルニアでもツアーを行います。
その勢いのままに、記念すべきINTERNATIONAL ARTISTSの第一弾アルバムとして、66年にアルバムをリリース(カタログ番号IA-LP-1)。
カラフルなジャケットとともに、サイケ屈指の大名盤!
「You’re Gonna Miss Me」
INTERNATIONAL ARTISTSレーベルの注目作をリリース順にピックアップしていきましょう。
2作品目としてリリースされたのは、13TH FLOOR ELEVATORSにつづいて有名なRED CRAYOLA(KRAYOLA)の67年デビュー作『PARABLE OF ARABLE LAND』(IA-LP-2) 。
ロッキー・エリクソンも参加した本作は、THE FAMILIAR UGLYというフリーク集団とともに録音されたアヴァンギャルドな作品。
様々な音やノイズが作り出す混沌としたサウンドは、テキサス・サイケの中でも異色のサウンドです。
中心人物のメイヨ・トンプソンは、後に70年代後半の英ポストパンク・シーンでプロデューサーとして活躍しています。
「Pink Stainless Tail」
3番目にリリースされたのは、13TH FLOOR ELEVATORSに大いに影響を受けたLOST AND FOUNDの68年唯一作『EVERYBODY’S HERE』(IA-LP-3)。
ロッキー・エリクソンそっくりのヘロヘロなヴォーカルにシャウト、そしてエレクトリック・ジャグの真似までしてしまうほど。
「There Would Be No Doubt」
次の作品は、13TH FLOOR ELEVATORSと同郷のバンドGOLDEN DAWNの68年唯一作『POWER PLANT』(IA-LP-4)。
この作品は67年にすでに制作されていましたが、人気バンド優先というレーベルの判断により、13TH FLOOR ELEVATORSの2nd『Easter Everywhere』(IA-LP-5)のほうが先にリリースされてしまいます。
ヴォーカルはロッキー・エリクソンの幼なじみというだけあって、13TH FLOOR ELEVATORSに似たヘロヘロなヴォーカルに、疾走するエネルギッシュな演奏がガレージ・サイケ好きにはたまらない傑作です。
「Evolution」
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そしてこれが13TH FLOOR ELEVATORSの2nd『Easter Everywhere』(IA-LP-5)。重厚なサウンドと内省的な詞により深みを増し、彼らの最高傑作とされる作品です。
「Slip Inside This House」
最後にピックアップするのは、BUBBLE PUPPYの69年唯一作『A GATHERING OF PROMISES』(IA-LP10)。
エッジの効いたなギターが駆け巡る、プレ・ハード期を感じさせるサウンドで、THE WHOの前座を務めたというのも納得のかっこよさ。
「Hot Smoke & Sassafras」
このレーベルにはブルース・ギタリストのライトニン・ホプキンスも在籍していて、13TH FLOOR ELEVATORSのリズム隊がバックを務めた貴重な作品もリリースされています。
LIGHTNIN’ HOPKINS /「Baby Child」
いかかでしたか?サイケの傑作が目白押しでしたよね。
「MEET THE SONSG」は、定番からニッチ盤まで僕らのロック・ミュージックを紹介しています。
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