2023年9月26日 | カテゴリー:-,世界のロック探求ナビ
カケレコ・ユーザーの皆さん、こんにちは!
カケレコの豊富な新品・中古在庫から、お題にフィットする楽曲でコンピレーション・アルバムを作ってしまおうという、
名付けて「カケレコンピレーション」!
今回は、ブリティッシュ・プログレの定番から選んだ「夏~秋の季節の変わり目にマッチするメロトロンの名曲」でカケレコンピ!
1曲目は、KING CRIMSONの「Sailor’s Tale」です。
射手座三裂星雲のジャケットでリリースされた1971年作『ISLANDS』ですが、射手座は夏~秋の星座。
「Sailor’s Tale」を聴きながら星空を眺めてみてはいかがでしょう。
2曲目は、YESの「To Be Over」です。
Rick Wakemanが脱退し、スイス人キーボーディストPatrick Morazが加入した1974年作『RELAYER』から。
中盤からロング・トーンのメロトロンが、緩やかに流れていきます。
3曲目は、THE MOODY BLUESの「Lost In A Lost World」です。
Mike Pinderが作曲を担当したミドル・テンポの楽曲であり、内容は社会風刺も含んだ反戦歌。
さざなみのように効果的に用いられるメロトロン・ストリングスは、夕焼けの景色にマッチしそう。
4曲目は、CAMELの「Never Let Go」です。
この楽曲はCAMELのライブの定番ナンバーなので、プログレ・ファンには広く知られているでしょう。
中盤からジェントリーなバンド・サウンドに乗せてPeter Bardensのメロトロン・フルート・ソロが繰り広げられます。
終盤ではメロトロン・ストリングスに切り替わり、心を揺さぶるような音空間を演出します。
5曲目は、WEBの「Love You」です。
WEBは、後にSAMURAIやGREENSLADEのメンバーとしても知られることになるキーボーディスト、Dave Lawsonが参加していたグループ。
アコースティック・ピアノとメロトロンのイントロから無骨なバンド・サウンドへと変化しますが、ブレイク部分では再びメロトロン・ストリングスが顔をのぞかせます。
6曲目は、MELLOW CANDLEの「Sheep Season」です。
ブリティッシュ・プログレ・フォークの“三種の神器”と呼ばれる名盤のひとつですが、メロトロンが効果的に用いられたアルバムでもあります。
中盤から、アコースティックなサウンドにエコーを聴かせたメロトロン・フルートが混ざり合うと、浮世離れした音世界に様変わりします。
7曲目は、FANTASYの「Paint A Picture」です。
FANTASYは、フォーク・ロックの雰囲気を持ったシンフォニック・ロック・グループ。
デビュー・アルバムの1曲目に置かれた「Paint A Picture」は、クラシカルなオルガンとメロトロンを中心とするデリケートなアンサンブルが、季節の移ろいを感じさせるように響きます。
8曲目は、DRUIDの「Remembering」です。
DRUIDは、YESフォロワーとして紹介されることが多いバンド。
ハイ・トーン・ヴォーカルと構築的で小気味良いアンサンブルを包み込むように、メロトロン・ストリングスが流れます。
ラストは、ENIDの「In The Region Of The Summer Stars」です。
ENIDは、クラシカルなプログレッシヴ・ロック・グループとして広く知られています。
夏をテーマにした「In The Region Of The Summer Stars」では、クラシカルなサウンドの中にメロトロン・クワイアを聴くことができます。
いかがですか?
上に挙げた作品たちはどれも、時期を問わずリスナーを満足させる名盤ばかりですが、季節によって印象が異なることも事実ですよね。
楽曲たちが最もその魅力を発揮する季節を探してみる、という聴き方も、面白いかもしれません。
それではまた、次回のカケレコンピレーションでお会いしましょう。
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ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。サード・アルバム『リザード』をリリース後に、ベース・ヴォーカリストGorden HaskellとドラマーAndy McCullochが脱退。1971年に発表された4thアルバム『アイランズ』は、ベース・ヴォーカリストBoz(Boz Burrell)とドラマーIan Wallaceを迎え制作されました。ゲスト・ミュージシャンは、前作『リザード』にも参加のジャズ・ピアニストKeith Tippett、コルネット奏者Mark Charig、オーボエ奏者Robin Millerに加えて、ダブル・ベース奏者Harry Millerと女性オペラ歌手Paulina Lucasが新たに参加しています。本作は、いて座三裂星雲のジャケットが示す通り「静寂」あるいは「静謐」といったワードが相応しい神秘的なサウンドが展開される傑作。KING CRIMSONらしいヘヴィネスが炸裂する『船乗りの話』のような楽曲も収められていますが、全体的にアコースティック楽器に比重が置かれています。Keith Tippettらは言うまでもなく、Harry Millerの浮世離れしたダブル・ベースや、Paulina Lucasの魔術のようなソプラノ・ヴォイスも楽曲に素晴らしいアクセントを加えています。本作を発表後、Peter SinfieldがRobert Frippと対立し解雇、さらに残る3名も音楽性の違いが明確になりKING CRIMSONは解散。Robert Frippは再始動に向けて新たなメンバーを探すことになります。
紙ジャケット仕様、24ビット・リマスター、カラーブックレット・歌詞対訳付仕様、日本盤のみピュア・ゴールドCD・ノンコート紙使用、定価2300+税
盤質:無傷/小傷
状態:
帯有
若干ケースツメ跡あり、その他は状態良好です
紙ジャケット仕様、K2HDリマスタリング、HQCD、ボーナス・トラック7曲、内袋付仕様、定価2700+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
30TH ANNIVERSARY EDITION、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:良好
ケースツメ跡あり、若干側面部に色褪せあり
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDオーディオの2枚組、ボーナストラック6曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースに圧痕あり
Mike Oldfieldの作品への参加でも有名なClodagh Simmondsが在籍したブリティッシュ・フォーク・ロックの代表的グループの72年作。TUDER LODGE、SPIROGYRAと並んで英国トラッド・フォークの「三種の神器」と言われる本作は、適度なサイケデリアとアコースティックな味わいを持ち、湿り気のある英国叙情を伝えます。ジャジーなリズム・セクションを下地に端正なピアノやハープシコードがクラシカルに響き、楽曲によっては隠し味にメロトロンをまぶした作風。加えてバンドの個性である女性ツインボーカルは、ただただ美しいメロディーを歌い上げます。David WilliamsとAlison O’Donnellは本作リリース後に南アフリカへと渡りFLIBBERTIGIBBETを結成します。
廃盤、紙ジャケット仕様、SHM-CD、08年24bitデジタル・リマスター、定価2667+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干カビあり
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、定価2039+税
盤質:全面に多数傷
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
盤質:無傷/小傷
状態:並
小さいケースツメ跡あり、若干カビあり
その構築的に練り上げられた楽曲と凄まじい演奏技術により、今なお多くのフォロワーを生み出しているイギリスのグループの74年作7th。「こわれもの」「危機」で大きな成功を収めた彼らですが、前作「海洋地形学の物語」でキーボードのRick Wakemanが脱退、後任にはRefugeeの技巧派Patrick Morazが加入しています。その内容はPatrick Morazの参加によってラテン・ジャズ、そして即興色が加味され、超絶なインタープレイの応酬で畳み掛けるハイテンションな名盤であり、「サウンド・チェイサー」ではインドネシアのケチャも取り入れるなど、深化した彼らの音楽性が伺えます。もちろん彼ららしい構築的なアンサンブルも健在であり、大曲「錯乱の扉」の一糸乱れぬ変拍子の嵐など、バンドのポテンシャルの高さが伺えます。大きな成功を経て円熟期に入った彼らを象徴する1枚です。
紙ジャケット仕様、SHM-CD、09年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック3曲、内袋付仕様、ブックレット付仕様、定価2457+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
デジパック仕様、直輸入盤(帯・解説付仕様)、スリップケース付き仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック3曲、定価1890
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、スリップケース無し
活動開始は64年までさかのぼりビート系グループとしてデビュー、シングル・ヒットに恵まれながらも徐々に作風が変化し、プログレッシブ・ロックへのアプローチを開始。後に全盛を築くこととなるプログレッシブ・ロックバンドがデビューすらしていない時期からオーケストラとの競演や実験性に富んだ作品を生み出し、黎明期を作り上げたイギリスのバンドの72年7th。もはやプログレッシブ・ロックの全盛を待たずに円熟の域にすら達してしまった作品であり一聴して前作よりも平坦な印象を持ちますが、緻密に練られたアレンジと、ポップさに磨きがかかった珠玉のメロディーが溢れています。過去の作品には無かったカットアウトでアルバムは締めくくられ、メンバーはそれぞれのソロ活動へと移行。THE MOODY BLUESはしばらくの間休眠することとなります。
品の良いシンフォニック・ロックを聴かせるイギリスのフォーク・ロック系プログレッシブ・ロックバンドの73年デビュー作。オルガンのシンフォニックでブリティッシュ的な旋律、牧歌的なアコースティック・ギターとボーカルの素朴な味わいなど、マイルドで緩やかなシンフォニック・ロック寄りのサウンドを聴かせており、メロトロンも効果的に組み込まれた作風です。楽曲によってはブラス・セクションによるドラマティックなアプローチなども見られるものの、一貫して感じられるのは適度にファンタジックでほのぼのとした英国叙情であり、穏やかな旋律を放つ名盤と言えるでしょう。
EDISON旧規格、帯下側に「Distributed by Garden Shed」のシール貼付、定価2920+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
解説に若干黄ばみあり、帯中央部分に色褪せあり
名バンドBarclay James Harvestの作品のオーケストラ・アレンジを手がけていたRobert John Godfreyを中心に結成され、その純クラシカル然とした楽曲でオーケストラとの華麗なる融合を叶えたイギリスのシンフォニック・ロックバンドの76年デビュー作。彼らの代表作として挙がることも多い名盤であり、いかにも英国然とした格調高いサウンドを繰り広げています。ロックのダイナミズムこそ薄いものの、贅沢なまでにオーケストラ・サウンドをフューチャーし大仰なシンフォニック・ロックを奏でており、全てインストルメンタルで製作されていることが、よりクラシカルな気品をアルバムに与えています。
70年作の3rd。本作より後にグリーンスレイドで活躍するデイヴ・ローソンが加入。全曲の作曲を担当するなど、完全にイニシアティブを取っているようです。デイヴ・ローソンによる叙情的なオルガン&メロトロン、静謐なピアノに、サックス、フルートがムーディーに絡んだリリシズム溢れるジャズ・ロック。静かなパートは、クリムゾン「リザード」あたりのサウンドを想起させます。全体的に、英国らしい淡いトーンがなんとも素晴らしい逸品。名作です。
「Distributed By GardenShed」シールが右下に貼ってある帯、定価記載なし
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
ケースツメ跡あり
ファンタジックなサウンドで独自の道を切り開いたキャメルのデビュー作。73年作。初期の代表作として知られる「ネヴァー・レット・ゴー」「秘密の女王」を収録。
いわゆるYESフォロワーとしての評価を受けているものの、適度に構築的な中に英国の牧歌的な匂いを多く残した音楽性を持つイギリスの叙情派シンフォニックプログレバンドの75年デビュー作。YESフォロワーというアングルで評価されていることもあり、どうしても演奏技術の粗が指摘されてしまう不遇のグループですが、その音楽性は牧歌的な安らぎとマイルドさに溢れた素晴らしいものであり、メロトロンが全編で爽やかに鳴り響くファンタジックなサウンドでゆったりと聞かせる、単なるフォロワーとして解決するには余りに惜しいバンドと言えるでしょう。
廃盤、紙ジャケット仕様、24bitデジタル・リマスター、内袋付き仕様、定価2476+税
盤質:無傷/小傷
状態:不良
帯有
カビあり、かすかにタバコのにおいあり
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