2020年10月11日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは、スタッフ佐藤です。
この「スタッフ厳選☆今週の3枚!」のコーナーでは、新作を中心に「これは聴いてもらいたい!」と思った激カケレコメンドな作品を毎週3枚取り上げてまいります。
本コーナーを参考にロック探求をさらにお楽しみいただければ嬉しく思います♪
まずは、ジャケットの吸引力もなかなかのフランス新鋭によるデビュー作からスタート!
作曲を務めるトロンボーン奏者を中心に、ギターレスかつ二人の女性ヴォーカリストを配した編成の6人組フレンチ・ジャズ・ロック新鋭、20年デビュー作。
ロバート・ワイアットやPULPなどのブリティッシュ・ロック/ポップに影響を受けたとのことですが、流石はフランス産なだけあってZEUHL系に通ずる「暗黒感」をビシバシと感じます。
1920~30年代のキャバレー音楽を思わせる退廃的なトロンボーンと妖艶な女性スキャットのユニゾンに始まり、タイトなリズム隊も交えて静謐かつスリリングなジャズ・ロックを繰り広げたかと思えば、後半ではMAGMAやKING CRIMSONばりのレッドゾーン振り切るような強靭&凶悪アンサンブルを繰り広げる1曲目からもう溜息が出るほどカッコイイです。
カンタベリー・ロックやMAGMAのファンはもちろん、耽美でゴシックな女性ヴォーカルものが好きな方にもオススメの一枚!
ここからは、10月のBIG PINKレーベル新譜から注目作をチョイスいたしましょう♪
66年の名盤『PSYCHEDELIC LOLLIPOP』で知られる60’sアメリカン・ガレージ・サイケの最高峰。3rdリリース後にグループが分裂、ギター/ヴォーカルのEmil “Peppy” Thielhelm以外のメンバーを総入れ替えして制作された69年作4thが本作。
新メンバーの一人として、後にSSWとして成功するエリック・カズが参加しています。
初期のガレージ感は皆無ながら、ジャズやR&B、ラテンなどの多彩な要素が織り込まれた洒脱で流麗なサウンドはかなりのクオリティ!
グルーヴィーなリズム隊やピアノに力強いヴォーカル、曲によってはエネルギッシュなブラス・セクションも取り入れながらソウルフルなサウンドを展開しつつ、全編に渡ってフィーチャーされたビブラフォンが都会的で涼しげ、かつカラフルな色合いをもたらしていて素晴らしい!!
このサウンドは初期CHICAGOやELECTRIC FLAGがお好きな方ならかなり気に入ると思います。
英国ロックからは、名ギタリスト率いるこのいぶし銀グループがリイシューされました!
アル・スチュワート、イアン・マシューズ、ブリジット・セント・ジョンといった渋いところから、ボウイやフロイド、クラプトンらビッグネームまでをサポートした英国最高のセッション・ギタリストの一人ティム・レンウィック率いるバンド、71年作1st!
ティムが奏でるカントリー・タッチの軽快かつメロウなギターを全面にフィーチャーした、極上の「イギリスのアメリカ」サウンドを聴かせてくれます。
とは言え、素朴でセンシティブなヴォーカルもあってか、骨太な感じはなく、ブリンズレー・シュウォーツにも通ずるパブ・ロッキンな哀愁が溢れる雰囲気が何ともハートウォーミング。
ブリンズレーはもちろんギャラガー&ライルあたりが好みの方も間違いなく気に入ると思いますよ!
必殺の一曲「Killer Man」をどうぞ☆
2020年9月以前の「今週の3枚」はこちらのアーカイブ記事にてお楽しみください☆
【関連記事】
「これは聴いてもらいたい!」というカケレコメンドな作品を毎週3枚ご紹介。2020年1月~9月に取り上げた作品はこちらでチェックどうぞ♪
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!