2012年6月14日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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こんにちは、スタッフKです。
今週から突如として始まったこちらのコーナー(名前はまだ無い)、カケレコ一押しの新譜アイテムを紹介した後、関連する中古CDを棚からピックアップしてレコメンドしてまいります!
本日は、北米サイケの最重要人物=Rusty Evansの代表作3枚が、奇しくも在庫揃い踏みしておりますので、紹介させてください。
サイケ・リスナー以外からは「Rusty Evans?誰それ?」状態で、13TH FLOOR ELEVATORSのRoky Ericksonや、RED KRAYOLAのMayo Tompsonの方が有名かも知れません。
では何故、そのRusty Evansがサイケ史において、そんなにも重要な人物か?ということですが、まぁまぁさておき、まずは、先日豪華ライナーつきの愛あふれる再発が成された、彼の70年作『MURCUS』を聴いてみましょう。
過度なアシッド・テイストを削ぎ落した素直なレイドバック感と、サマー・オブ・ラヴ終焉後の静けさや倦怠感をも内包した抑制の取れたアンサンブル。優美なオーケストレーションや女性コーラスを交えながら、サイケ期のTim HardinやDONOVAN、そして時にColin Blunstoneすら彷彿させる(言い過ぎ?)甘やかなスモーキー・ヴォイスで、恍惚のひとときを与えてくれますね…。
【ここで、中古棚諜報員!一枚目】
ではでは、ここから、何故ゆえRusty Evansがサイケ史にとって、そんなにも重要な人物かという訳を知るために、中古棚を掘り起こしながら彼の過去を遡ってまいりましょう。
一枚目は、さっきの『MURCUS』が発表された1970年から、遡ること3年。
1967年にFREAK SCENE名義で発表した『PSYCHEDELIC PSOUL』を聴いてみましょう。
ファズ、エフェクト、コラージュ、東洋志向、電子音等々、この後あらゆる方向へと派生していくサイケデリック・ミュージックの全要素を内包したサイケ教典のような一枚。まさに一家に一枚ですね、「アノ作品」と並んで…。
【中古棚諜報員!二枚目】
その「アノ作品」を中古棚で発見しました。
FREAK SCENEから更に遡ること一年。1966年、USサイケの金字塔、THE DEEP『PSYCHEDELIC MOODS』が産まれました。
NY生まれのRustyが、西海岸で隆盛を迎える前のサイケデリック・ムーヴメントに遭遇し、
まもなく取り憑かれたように仲間達とスタジオに篭って制作したという、魂のスタジオ・サイケ作。
そして、13TH FLOOR ELEVATORSよりも、BLUES MAGOOSよりも早く、「PSYCHEDELIC」というワードを世界で初めて冠した作品ということでも知られています。
いやはや一家に一枚、でもヴァージョン違いや関連プロジェクト盤まであわせると、7、8、9…10枚近くありますね。好事家の皆さまは一家に10枚!ちなみに今のカケレコ在庫は、オリジナルMIXステレオ音源のRADIOACTIVE盤でございます。
さらに遡って、彼の出自なども掘り下げていくと、素敵な逸話や交友録も出てくるのですが…!!!
といったところで、また次回、お逢いいたしましょう(笑)。
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