2019年10月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,新譜CDナビ
英米ロックファン注目のニッチ&ディープな作品を続々と紙ジャケでリイシューしている韓国のレーベルBIG PINKより新譜が届きましたのでご紹介いたしましょう。どうぞ試聴しながら、お楽しみください!
英ブルース・ロック・シーンを支えた名プロデューサー/ミュージシャン、71年作。
跳ねるビートを刻むギターに柔らかく響くペダル・スティール・ギター、軽やかでご機嫌なピアノ、そしてマイクのボーカル。
ブルース・ロックの立役者であるマイクですが、その歌声は「ブルージー」というよりは、まるでイアン・マシューズのような英国然とした繊細さがあります。
元Ro Roのアラン・ロスが、元インディアン・サマーのボブ・ジャクソンらと結成したブリティッシュ・ロック・バンド、74年作1st。
ワウの効いたギターが靄のように漂い、キーボードやパーカッションが微かに煌めくオープニング。ベースが入ると一気にギアが入り、ギターがファンキーなカッティングでリズムを刻み、分厚いメロトロンのような音色でキーボードが被さります。
そしてアラン・ロスのあの独特なボーカル。デヴィット・バイロンに似た、空間を切り裂くようなハイトーン・ボーカルでありながら、どこかクールな質感があり、ブリティッシュな哀愁に満ちています。
米国ブラス・ジャズ・ロック・バンド、71年作。
ソリッドなブラス・セクションにキレのあるギター、タイトなドラムがグイグイと曲を引っ張り、ジャニス・ジョプリンそっくりのGenyaによる豪快なシャウトが炸裂するオープニング・ナンバー「The Night I Got Out Of Jail」からもう痛快。
ジョン・ロードもかくやのオルガンとブイブイ吹き鳴らされるサックスのソロの応酬も凄くって、最後まで破竹のテンションで疾走していくアンサンブルに圧倒されます。
のちにJONESYを結成するJones兄弟在籍のバンド、71年唯一作。
英国然とした叙情的なメロディー・ラインの美しさや抜群のコーラス・ワークなど、曲の完成度だけを取れば本家を凌ぐ瞬間もあるような素晴らしい出来栄え。
NYグリニッチ・ヴィレッジにて、ジョン・セバスチャンやフレッド・ニールと共に研鑽を積んだフォーク・ロックSSW。
サンタナへの参加でも知られるダグ・ロドリゲス(Gt)やダグ・ローチ(Ba,Gt)をバックに、ファンキー&ドライヴィングに繰り広げられる絶妙フォーキー・ハード・ポップ!
思わず腰揺れるグルーヴィーなベース・ラインを土台に、左チャンネルからはジミ・ヘンばりにカッティング掻き鳴らし飛び跳ねるエレキが、右チャンネルからは繊細なアコギの音色が鳴り響いて、ソウルフルかつ哀愁漂うヴォーカルも炸裂。
71年にDERAMレーベルより発表された彼ら唯一の作品。いきなりBYRDSの「SO YOU WANT TO BE A ROCK N ROLL STAR」のカヴァーを持ってくるあたり、アメリカン・フォーク・ロックへの思い入れが伝わってきますが、2曲目からのオリジナル曲もBYRDSそのままのようなハーモニーを活かしたフォーク・ロックでびっくり。オリジナリティという点では今ひとつですが、英国然とした叙情的なメロディー・ラインの美しさや抜群のコーラス・ワークなど、曲の完成度だけを取れば本家を凌ぐ瞬間もあるような素晴らしい出来栄え。
ジョン・エントウィッスルのソロ作や英スワンプ・デュオのロ・ロで活動したアラン・ロスと、インディアン・サマーのキーボーディスト、ボブ・ジャクソン等が組んだバンド、74年作。ハード・ロックとフォーク・タッチの組み合わせがWISHBONE ASH『ARGUS』の雰囲気に近く、アラン・ロスのハイトーンのボーカルと表情豊かなギターが楽しめる一枚です。英国ロック・ファンなら疾走感溢れるオープニング「Alright By Me」で即ノックアウトでしょう。ワウワウの効いたギターが靄のように漂い、キーボードやパーカッションが微かに煌めくオープニング。ベースが入ると一気にギアが入り、ギターがファンキーなカッティングでリズムを刻み、分厚いメロトロンのような音色でキーボードが被さります。ブルースやR&Bをベースとした黒っぽくファンキーなグルーヴを根っこに持ちつつ、タイトにカチッとまとまったアンサンブルやくぐもった質感の音もまさに英国でしか出ないものでしょう。英国ロック・ファンは必携の一枚です。
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