2019年8月9日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
中古棚に眠っている名作を掘り起こして再びスポットを当てることを使命とするカケレコ中古棚探検隊。
今回「ジャーマン・シンフォが棚でめっちゃ寝てる。」という情報が入ったため、急遽ジャーマン・シンフォ調査分隊を派遣しました。
調査の結果が以下になります。気になる作品を見つけていただければ幸いです☆
80年代のドイツに、こんなにもジェネシスやキャメルへの愛情に満ちた作品が生まれていたんですね。時代を考えると自主制作なのは仕方がないけど、泣きの美メロに溢れた叙情派シンフォの名品ですよ、これ!
フルート好きにはたまらん一枚ですな。陽光降り注ぐクラシカルなリリシズムに映えるフルート。ロマン派ジャーマン・シンフォの名作ですね。
旧東ドイツを代表するシンフォ・グループと言えばコチラ。ダブル・キーボード編成によってクラシカルなモーグシンセやメロトロンが力強く奏でられ、オーケストラや混声合唱隊がアンサンブルに厚みをもたらす、圧倒的なスケールで繰り広げられる「ザ・シンフォニック・ロック」を聴け!
前作1stや次作のライヴ盤が人気ですが、このキャッチーなサウンドの2ndも必聴。ポップさも織り込んだ哀愁のメロディ、表現力に長けた演奏から滴り落ちるリリシズム。ジャケ通りのファンタスティックな世界が広がります。
ドイツのジェネシス・フォロワー屈指の名作ですね。イントロのメロトロン、まるでジェネシス「Watcher Of The Skies」!クラシカル&リリカルなパートが美しいですねぇ。
イエスとジェネシスからの影響を強く感じる明朗でシンフォニックなエッセンスを中心に、それを霧で覆うようにドイツらしいロマンティシズムで包み込んだ、幻想性たっぷりなサウンドは絶品の一言。ジャーマン・シンフォ屈指の傑作。
かのザッパも称賛したキーボード・ロック・グループSFFのギタリスト&キーボーディストによるデュオ作。過去のテクニカルな作風からは一変しているものの、メロトロンやムーグ、アコギが織り成すドイツらしいロマンに満ちたシンフォニック・ロックが絶品です。
ANYONE’S DAUGHTER『IN BRAU』に通ずる洗練されたシンフォ・テイストと、ジャケの秘宝感に違わぬ霧に包まれたような幻想性が交わり合ったジャーマン・シンフォの隠れた傑作!
ご存じジャーマン・シンフォの代表的バンドによる記念すべき1stアルバム。スペイシーさも含んだ硬質なシンフォニック・サウンドが、深遠な世界観を作り上げます。
5大バンドで言えばYESに近い歯切れ良い明瞭なアンサンブルがカッコ良し。でもメロトロンを伴ったロマンチックなヴォーカル・パートはジャーマン・シンフォらしさいっぱい。SFFの前身による74年作!
70年代のドイツを代表するシンフォニック・ロック・グループ。前作で転換を果たしたシンフォニック・ロック路線をさらに推し進めた77年リリースの4th。イエスとジェネシスからの影響を強く感じる明朗でシンフォニックなエッセンスを中心に、それを霧で覆うようにドイツらしいロマンティシズムで包み込んだ、幻想性たっぷりなジャーマン・ファンタスティック・ロックが印象的です。手数多くもタイトなドラムとクリス・スクワイア的なベースによる安定感抜群のリズム隊を土台に、糸をひくように繊細に紡がれるギター、流麗なキーボードがメロディアスなサウンドを織り成していきます。ヴォーカルのシアトリカルさは健在ですがアクは薄まり、ピーター・ガブリエルに比肩するような個性でサウンドの持つファンタスティックな要素を増幅させています。ジャーマン・シンフォニック・ロック屈指の傑作です。
78年に結成されたドイツのプログレ・バンドによる83年のデビュー作。スティーヴ・ハケットゆずりの繊細なタッチのメロディアスなフレーズ、ゴリゴリと高速ピッキングで畳みかけるフレーズ、さらにフラメンコ・ギターまでこなすテクニック抜群のギター。そして、いかにもジャーマンらしい古色蒼然とした味わいのキーボード、涼やかなフルート、線の細いセンチメンタルなヴォーカル。自主制作ということもあって、音質はクリアではありませんし、多少バタバタとしたところもありますが、それがまたこのグループの持つメランコリックな質感を引き立てている印象。キャメルやジェネシスのファンは間違いなくグッとくるでしょう。泣きの美メロとドラマティックなアンサンブルに溢れた叙情派シンフォの名品です。
79年にリリースされた「Battlement」が、ジャーマン・シンフォニック・ロックの名盤として広く知られるグループの、幻のデビューアルバムが30年の時を経てリリース。2ndアルバムでは12弦ギターとしゃがれ声ボーカルによるGENESISの色濃いシンフォニック・ロックが印象的ですが、本作では2ndアルバムのボーカリストはまだ加入しておらず、ナレーションが入る他はオールインストとなっています。音楽的にも、そのお国柄を反映したファンタジックさとリリシズムは共通するも2ndアルバムで聴けるマイルドなシンフォニック・ロックとはやや異質であり、こちらはフルートのリードと、ダブルキーボードのきらびやかなアプローチで聴かせるロマン派ジャーマン・シンフォニック・ロックという趣。また、80年代に足を突っ込みかけていた2ndアルバムとは違い、より70年代的な音像で聴かせている点も大きなポイントでしょう。ファン必聴の素晴らしいコンセプトアルバムであり、2ndアルバムとあわせて霧深いジャーマン・プログレの隠れた名盤となっています。
EXM026(EXPLORE RIGHTS MANAGEMENT)
デジタル・リマスター、ソーニャ・クリスティーナによる英語ナレーションへの差し替えが施された22年盤!
72年にシュトゥットガルトで結成されたジャーマン・シンフォ・グループ。79年のデビュー作に続く、80年作2nd。幻想的に鳴り響くムーグ・シンセやハモンド・オルガン、泣きまくるハード&メロウなギター、ゴリゴリとよく動くベースとタイトなドラムによる安定感あるリズム隊、そして、叙情みなぎるメロディと豊かなハーモニー。ジェネシスとキャメルからの影響たっぷりなキーボードとリズム隊を軸に、ハード・ロック的なエッジと劇的さのあるギターが織りなす、鉄壁と言える泣きのシンフォニック・ロックが印象的です。それにしても、アンサンブルと歌メロからこれでもかと滴り落ちるリリシズムは圧巻。ユーロ・ロック屈指の名盤です。
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