プログレッシヴ・ロックの中古CD豊富!プログレ、世界のニッチ&ディープな60s/70sロック専門ネットCDショップ!

プログレ、60s/70sロックCDのネット通販/買取

24時間以内発送(土・日・祝は翌営業日)、6,000円以上送料無料

来日直前!WISHBONE ASH特集

いよいよ1週間後に迫ったWISHBONE ASHの8年ぶりとなる来日公演(3/16、17@クラブチッタ)。

それを記念して、今回はツイン・リード・ギターの筆頭格と言える英国ハード・ロック・バンド、WISHBONE ASHを特集いたします!

WISHBONE ASHは69年にベーシストのマーティン・ターナーとドラマーのスティーブ・アプトンにより結成された英国のグループ。最初期はマーティンの弟をギタリストに迎えトリオで活動していましたが、彼が脱退してしまったためバンドはオーディションでギタリストとキーボーディストを募集。その結果二人のギタリスト、アンディ・パウエルとテッド・ターナーが最終候補に残り、「じゃあ二人とも加入させてしまおう」という経緯で誕生したのが彼らの特徴的な”ツイン・リード・ギター”体制でした。

彼らは結成して一年も経たずにDEEP PURPLEのリッチー・ブラックモアにそのサウンドを買われ、彼の薦めで70年にMCAレーベルからデビューを果たします。72年には最高傑作の呼び声高い3rdアルバム『ARGUS』をリリースし、UKアルバムチャートで3位を獲得するなど快進を遂げました。

左右に配された二本のギターが時に熱く火花を散らし、時に緻密に絡み合ってハーモニーを生み出す。後のNWBHMやHR/HMにも多大なる影響を及ぼしたWISHBONE ASHのツイン・ギター・サウンドですが、決して彼らが当時このフォーマットの先駆者だった訳ではありません。米国では西海岸のALLMAN BROTHERS BANDやGRATEFUL DEADが既にツイン・リード体制のバンドとして誕生しており、また英国でもYARDBIRDSに在籍していたジミー・ペイジ&ジェフ・ベックが「Happenings Ten Years Time Ago」などでツイン・リード・スタイルを披露しています。

しかしWISHBONE ASHの独自の強みは、「様式美」とも言える計算されたハモりの美しさ。米国西海岸のGRATEFUL DEADやALLMAN BROTHERSらはライヴで長時間のジャムを展開するようにアドリブを主体としていますが、WISHBONE ASHの場合は格調高くドラマチックな旋律美、二つのギターによる掛け合いなど、当時の英国のアート・ロック〜プログレに通ずるクラシカルな構築性も取り入れているのが特徴です。この彼らの作風が、後のHR/HMにも繋がっていくツイン・リード・スタイルを世に浸透させるきっかけとなった事は間違いないでしょう。

さてそんな彼らの今回の来日公演ですが、何と言っても目玉は代表作『ARGUS』の完全再現!結成から50年に渡り現役でバンドを支え続けるアンディ・パウエルを基軸に、前回来日より引き続き参加のボブ・スキート(Ba)とジョセフ・クラブツリー(Dr)、そして2017年に加入した新ギタリストのマーク・エイブラハムズの4名によって紡がれる新たな『ARGUS』は実に期待大です。では、最後にそんな『ARGUS』から数曲をピックアップいたしましょう。

Blowin’ Free

試聴 Click!

まずはT3「Blowin’ Free」。
左右チャンネルのギターが奏でる軽快なイントロにゴリゴリと力強く刻まれるベース、そして米国のCSN&Yも彷彿とさせる爽やかさと英国的な叙情性を兼ね備えたヴォーカル&コーラス。勢いよく突き進みつつも各パートは繊細に折り重なり何層ものハーモニーを紡いでいて、そのバランスが本当に絶妙ですよね。特にラストの緻密に重なり合っていくギター・ワークはもはや芸術品。

Warrior

試聴 Click!

アルバムの中でも特にロック史に残すべき名曲と言えばこの「Warrior」ですよね!
片側のチャンネルからキレのあるリフが流れ、もう片方からギター・ソロがアグレッシヴに切り込んでくるというイントロ、そして静謐なパートを経て徐々に力強いラストへと向かっていく起伏の付いた展開も印象的ながら、やはり圧巻はツイン・ギター、そしてヴォーカル&コーラスが奏でる繊細な「和声」の美しさ。
またきっちりと決められた場面で切り込むギターのハモリや叙情的な歌メロなど、これでもかと心揺さぶる哀愁のフレーズもたまりません。これぞ後のNWOBHMやHR/HMに受け継がれてゆく「様式美」ですね。

Throw Down The Sword

アルバムのラストを飾るのが壮大かつ哀愁漂う名曲「Throw Down The Sword」。RENAISSANCEのkey奏者ジョン・タウトがゲストで参加し、作品を締めくくるにふさわしい重厚な奥行のあるサウンドを作り上げています。
二本のギターが一音一音踏み締めるように紡ぐイントロ、寂寥感に満ちたヴォーカルのメロディ、そしてクライマックスで左右チャンネルからこれでもかと流れ出すドラマチックな「泣き」のギターソロ。アルバム屈指であり、同時に英国ロック屈指の美しさとも言える、圧巻のナンバーです。

大半の楽曲が5、6分以上と長尺ながら、フォーク・ロックのような美しいメロディとハーモニー、そして二本のエレキ・ギターのダイナミックなプレイを駆使して聴き手の心を鷲掴みにする傑作『ARGUS』。ハード・ロックの枠に収まらぬスケールと繊細さを併せ持った、決して色褪せることない英国ロックの金字塔ですね。

■来日公演情報
WISHBONE ASH
ザ・ベスト・オブ・ウィッシュボーン・アッシュ ~クラシックス~
Only Japanese Appearances
第一部:「百眼の巨人アーガス」完全再現
第二部:「ザ・グレイティスト・ヒッツ」
2019年3月16日(土),17日(日) CLUB CITTA’
http://clubcitta.co.jp/001/wishboneash-2019/

関連記事はこちら!


世界のツイン・リード・ギター特集!

【関連記事】

世界のツイン・リード・ギター特集!

左右に配された2本のギターが時に美しくハモリ、時にお互いのリードをぶつけ合う。世界各国に生まれたツイン・リード・ギターの作品を定番からニッチ盤までピックアップ!


ブリティッシュ・ハード・ロック特集

【関連記事】

ブリティッシュ・ハード・ロック特集

ビート・ブーム、サイケデリック革命、シンプルなバンド演奏へと回帰したブルース・ロック・ブームを経て、テクノロジーの発達とともに60年代末にいよいよ花開いた「ブリティッシュ・ハード・ロック」!胎動の67年からメジャーシーンを席巻した70年まで、年代を追って英ハード・ロックの名作をピックアップしながら、英ハードの進化と深化を探ってまいります。


「泣きのギター」~『カケレコのロック探求日誌』一週間一気読み!~

【関連記事】

「泣きのギター」~『カケレコのロック探求日誌』一週間一気読み!~

今週は、「泣きのギター」というテーマで、facebookに投稿してまいりました。

60&70年代ロック/プログレCDの買取なら是非カケハシ・レコードへ!

オールタイムのプログレや60s/70sロックのCDで聴かなくなったものはございませんか? 査定の正確さ・高額買取で評価いただいているカケレコ「とことん査定」、是非一度お試しください!買取詳細&買取査定額の一例はコチラ↓
http://kakereco.com/about_assess.php

コメントをシェアしよう!

あわせて読みたい記事

中古CD買取案内

カケレコ洋楽ロック支店

新着記事

もっと見る

プロのライター&ミュージシャンによるコラム好評連載中!

文・市川哲史

文・深民淳

文・舩曳将仁

文・netherland dwarf

人気記事ランキング

* RSS FEED

ロック探求特集

図表や代表作品のジュークボックスなどを織り交ぜ、ジャンル毎の魅力に迫ります。