2018年11月24日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
今週は、「泣きのギター」というテーマで、facebookに投稿してまいりました。
どうぞご覧ください。
第一日目は、ツイン・リード・ギターの元祖、ウィッシュボーン・アッシュ『百眼の巨人アーガス』です。
72年にリリースされ、最高傑作とも称される今作。
アンディ・パウエル、テッド・ターナーの2本のギターが自在に駆け回りながらも美しく調和し、英国情緒をたたえたサウンドを織りなしていきます。
特にアルバムB面のドラマチックな流れが素晴らしく、英国的な哀愁に溢れながらも力強いメロディを丁寧なギター・ワークや3声のコーラスで聴かせます。
ラストでは2人が別々のリード・ソロを奏で、そのあまりにも美しい「泣きのギター」のハーモニーに、胸が詰まるような感動を覚えます。(みなと)
今週の投稿テーマは「泣きのギター」。皆さん、お好きですよね?
泣きの名演は数多くありますが、多くの方が最初に耳にした「泣きのギター」と言えば、やはり「While My Guitar Gentry Weeps」でのクラプトンのプレイではないでしょうか。
ソロ冒頭で聴くことができる絶妙にニュアンスをコントロールしたヴィブラートは、まさしく「ギターが泣いている」を体現した、これしかない!という極上のプレイですよね。
以前何度となくあのソロを挑戦したものですが、どうしてもあそこまでの説得力ある「むせび泣き」にならず、いつまでも「ギターがメソメソしてる」のままだったのを思い出します。
ちょうど明後日22日は、この曲が収録された「ホワイト・アルバム」のリリース50週年ということもありますので、皆さん改めて聴く機会も多いかもしれませんね。
ちなみに、ジョージのソロ「EXTRA TEXTURE」収録の姉妹曲「This Guitar (Can’t Keep From Crying)」でのジェシ・デイヴィスによる味わい深い泣きのソロも同じくらい好きです。(佐藤)
本日ご紹介するのは「泣きのギター」と言ったら右に出るものはいないこのギタリスト。ポール・コゾフです。
ご存知フリーのギタリストとして10代でデビューするも、ドラッグ中毒により25歳の若さでこの世を去った彼。
愛用のギブソン・レスポールから繰り出される切なくも重厚なフレーズ、繊細なビブラート、情感溢れるチョーキング…。
クラプトンやジェフ・ベックのようにずば抜けたテクニックを持っている訳ではないものの、一音一音に魂の断片が込められているかのような熱いプレイには否応なしに心揺さぶられてしまいますよね。
アルバムはFREEの73年作『HEARTBREAKER』をセレクト。バンドとしてはほぼ解散状態にありつつも、ベースに日本人の山内テツ、キーボードにセッション・プレイヤーのジョン”ラビット”バンドリックを迎えて制作された復活作にして最終作です。
とはいえコゾフは既にドラッグに体を蝕まれており、参加できたのは5曲のみというボロボロの状態…。しかし、それもあってか一曲一曲の演奏は渾身そのもの。
特にこの「Come Together In The Morning」で聴けるギターソロの迫力といったら…。
剥き出しの感情がぶつかってくるようなギタープレイには、「泣き」を通り越してちょっぴり恐ろしいものすら感じてしまいます。(増田)
本日ご紹介する「泣き」の名手は…THIN LIZZYや70年代のSKID ROWでおなじみ、ベルファスト生まれの超絶技巧ギタリスト!ゲイリー・ムーアです!
正確無比なピッキングと情熱的なフレージングでブルースからハード・ロック、そしてテクニカルなフュージョンまでを軽々と弾きこなすご存知スーパー・ギタリスト。
今回ピックアップするアルバムは、そんな彼が72年に結成した初のリーダー・グループ、GARY MOORE BANDの唯一作『GRINDING STONE』です。
THIN LIZZYはもちろん、ジョン・ハイズマンのCOLLOSEUM IIにも加入する前でほとんど無名に近かった彼。残念ながらセールスに恵まれずこの一作で消滅してしまったのですが、これが驚くべきレベルの高さ!
ハードでブルージー、なおかつジャズ・フュージョン的な流麗さやAORにも通ずる洗練味までも取り入れた、「プログレッシヴ」とも言うべき多彩さを誇る楽曲。
そして随所で炸裂する、これでもかとエネルギッシュな「ムーア節」全開のギター・プレイ!
若干21歳これほどまでに脂の乗ったプレイを展開するとは…いやはや才能恐るべし。是非この「Grinding Stone」の若さ溢れる泣きまくりギター・プレイを堪能して下さい!(増田)
最後に泣きのギターを奏でてくれるのは、チェコのギタリストRadim Hladikです。
「プラハの春」と同年の68年に結成され活動停止期間を挟みながらも2016年まで活動した、チェコを代表するプログレッシヴ・ロック・バンドMODRY EFEKT。
そのギタリストこそ彼なのですが、ずばりユーロ・ロック・シーンでNo.1と断言したい泣きの名手なんですよね。
ブルーズフィーリングに溢れた豪快かつドラマチックな音運びでエモーショナルに泣きまくるプレイスタイルは、泣きのギター好きならたまらないはず。
個人的にはこの曲のソロが最も彼の泣きギターの真髄を楽しめるかと思います。
哀愁あるチェコ語のヴォーカルと相まってグッと胸に迫ってきますね~。
タイ・フォンがお好きな方にもおすすめですよ。(佐藤)
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深遠な幻想の森に誘うかのような、ヒプノシスのデザイン・ジャケットも印象的な、WISHBONE ASHの第2作目、邦題はずばり『巡礼の旅』。彼らの作品の中でも、インストゥルメントの精緻で重層的な心象表現が最も評価の高い作品。頭上を旋回する呪文の文言の如く耳を離れない、印象的なツインギターのリフの応酬とその情感を煽るかのようにのた打ち回る変則的なドラムのリズムに、革新的なベースライン、何処か土俗的な印象さえ受けてしまう、彼らの言語未分化な、根源的な欲求に裏打ちされていたであろう、独創的かつ流麗な音楽世界が、聞き手を未知の感覚へといざないます。
丁寧に折り重なるようにメロディが交差するツイン・リード・ギターがトレード・マークのグループ。彼らの最高傑作である72年作。叙情性溢れる英国的なメロディも絶品。
透明スリップケース付き仕様、SHM-CD、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック3曲、定価2667+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
透明スリップケース付いていません
英国が誇る名ハード・ロック・バンドによる82年作。グラム・ロック期のデヴィッド・ボウイやユーライア・ヒープでの活躍で知られるベーシスト、トレヴァー・ボルダーが参加した唯一のアルバムとなっており、アンディ・パウエル&ローリー・ワイズフィールドによるキレのあるツインギターを軸とした、80年代らしいキャッチーかつ骨太なHRサウンドを全編で聴かせる力作。トレヴァー・ボルダーの職人的ベースプレイもたっぷり堪能できる一枚です。
24bitデジタル・リマスター、ノーノイズ・テクノロジー、32Pオリジナルブックレット付仕様、解説と歌詞カード付仕様、定価2667+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干黄ばみあり
ボーナスCD付き2枚組、CCCD、24bitデジタル・リマスター、32P英語ブックレット・44P日本語ブックレット付仕様、定価2800
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり
3枚組、三方背ケース付き仕様、特殊ケース・歌詞付き仕様、定価2800+税、全75曲
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯有、帯はスリップケースに貼り付いている仕様です、帯ミシン目に沿って切れ目あり
63年11月リリース。デビュー以後の勢いそのままに、デビュー作からわずか8ヶ月でリリースされた2nd。エネルギーに溢れた「It Won’t Be Long」、ポール屈指の名曲「All My Loving」、ジョンの歌唱が光る「Please Mister Postman」、哀愁のメロディが素晴らしい「Not A Second Time」など、名曲・佳曲てんこ盛り!「You Really Got A Hold On Me」「Devil In My Heart」などカバー曲も絶妙なスパイスに。
64年12月4日に発表された、BEATLESのオリジナル・アルバム、第4作目。今作は作詞者としてのLennon-McCartney(JohnとPaulの共同クレジット)のターニング・ポイントとなった作品でもあり、「I’M A LOSER」はJohnがBob Dylanの影響を初めて認めた曲でした。大部分のアルバム制作は、イギリスでの演奏のオフの合間を縫って行われ、アルバムのレコーディング・セッションの大半は9月29日からわずか3週間で完了させたと言います。いかに多作のLennon-McCartney作曲チームでも、クリスマスに間に合うように、自分たちの新曲だけでアルバムを作ることは出来ず、アルバム用の数曲をカバー録音に頼ることに。アルバムには6曲のカバーが入っており、これは彼らの初期の2枚のアルバムと同じ構成でした。とは言え、彼等が初期のアイドルからの脱皮の始まりを感じさせる過渡期的なアルバムであり、George Martinのアレンジも前作「A HARD DAY’S NIGHT」の一発取りの雰囲気に比べて、かなり凝った作りになって来ています。
65年作。ジャケットから受けるイメージ通りの、陰影のあるメロディに溢れた、しっとりとした楽曲が印象的な作品。「NORWEGIAN WOOD」、「MICHELLE」、「IN MY LIFE」の格調高い美しさは絶品の一言。「DRIVE MY CAR」、「YOU WON’T SEE ME」、「NOWHERE MAN」、「RUN FOR YOUR LIFE」など、アコースティカルな中にもバンドのダイナミズムが詰め込まれたフォーク・ロックもまた素晴らしい。シニカルな雰囲気のあるジョージの楽曲も際立っていて、「THINK FOR YOURSELF」「IF I NEEDED SOMEONE」はアルバムを彩り豊かにしています。落ち着きたいときは「RUBBER SOUL」、アッパーな気分の時は「REVOLVER」。そんなイメージで、この2作品を対で考えています。どちらもビートルズのメロディ・メーカーとして頂点を極めた名作。
67年作。同名映画のサントラとして作られたアルバムですが、あなどるなかれ。ポップ・アルバムとして、名作「REVOLVER」に引けを取らない完成度。ポール作の「THE FOOL ON THE HILL」「HELLO GOODBYE」「PENNY LANE」、ジョン作の「I AM THE WALRUS」「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」「ALL YOU NEED IS LOVE」など、名曲がずらりと並んでいて、ベスト盤みたいにワクワクと楽しめる作品。それにしてもポールとジョンのメロディ・メーカーとして才能。凄いです。
初回限定3ツ折パッケージ仕様、09年デジタル・リマスター、初回限定CD-EXTRA付
盤質:傷あり
状態:並
ブックレット中央のホチキス外れあり(ページがないようです)、ブックレットの端にホチキス跡あり
67年作。架空のバンドのショウというコンセプトで制作されたロック史上初のコンセプト・アルバム。ジャケットのイメージ通りのカラフルなサウンドは英国中に広がり、60年代後半を華やかに彩った英サイケ・ポップ・ムーブメントへと発展。ロックが真に芸術へと到達した金字塔。
88年規格、黒帯一体型スリップケース・カラー・ブックレット付き仕様、税抜定価2920
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干カビあり、色褪せあり
68年作。ロック、ポップス、ブルース、フォーク、クラシック、前衛音楽、インド音楽、これらすべてを呑み込み、彼ら一流の音楽センスで咀嚼し、異なるジャンルがぶつかり合う化学反応そのままに一気にぶちまけた、才気みなぎる大傑作。洗練された前作「Sgt.Pepper’s 〜」の反動からか、音を整理することなく、それぞれのメンバーのアンテナが向かうままに、剥き出しの音が鳴らされています。アルバム全体の統一感こそ薄いですが、1曲1曲はかなり尖っています。あのビートルズの、あのメンバー達の「アンテナ」が閉じこめられてるんですから、そりゃ、半端ではなくエネルギッシュ。
デジパック仕様、3枚組、SHM-CD、ジャイルズ・マーティンによる18年ステレオ・ミックス、イーシャー・デモ27曲収録、定価3600+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
「GET BACK」セッションが空中分解し、バラバラになってしまったビートルズ。「昔のように結束して作ろう」というポールの呼びかけに応じ、メンバーみんなが「ビートルズ最後」を意識しながら録音された悲壮感溢れる傑作。特筆すべきは、B面のメドレー。数々の音の断片が、時にダイナミックに、時に優雅につながり、最後まで流れるように聴かせています。ビートルズ最後で最高の名演と言えるでしょう。昔、このメドレーのギターをコピーしたことがありますが、楽曲の彩り豊かさからは想像できないシンプルなフレーズに驚きました。各フレーズはシンプルに洗練されつつも、バンドになると輝きが倍増する。やはり唯一無比のグループです。シングル曲で構成されたA面も見事。特にジョージの2曲、「SOMETHING」「HERE COMES THE SUN」は、彼の生涯でもベストと言える名曲。
帯無し、発売直後に回収された超希少盤、東芝盤(CBS/SONY刻印なし)、ディスク内周に「17A1」表記あり、定価3500
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯無
帯無
直輸入盤、帯付き仕様、デジパック仕様、2枚組、解説元からなし、定価2300+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
1枚は無傷〜傷少なめ
直輸入盤(帯・解説付仕様)、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック8曲、定価2000+税、全11曲
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
英国ブルースHRの礎を作った名バンド、FREEの代表作。1970年発表、3RDアルバム。まず、タイトル曲「FIRE AND WATER」が最高。リズム隊の骨太なグルーヴに、ソウルフルなポール・ロジャースのヴォーカルが映えるサビはもちろんのこと、その後に続くポール・コゾフによる哀愁溢れるメロディアスなギターソロが溜まりません。ピアノがバックで転がっているのもナイス!FREEの代名詞的名曲「ALL LIGHT NOW」は、ポール・コゾフが刻む、シンプル且つキャッチーなギターリフが心地良く響きます。従来のブルース・ロックにはない溌剌としたエネルギーが満ちており、聴くたびに活力が沸いて来ます。他の楽曲も総じて素晴らしく、正に英国ブルースHRの入り口たる名盤です。
封筒型紙ジャケット仕様、リマスター、ボーナス・トラック7曲、切手型ステッカー封入、内袋付仕様、定価2141
盤質:傷あり
状態:
帯有
若干黄ばみあり、紙ジャケに軽微な糊汚れあり
SKID ROWを脱退したGary Mooreが結成したグループ。73年の唯一作。スリリングなギターをフィーチャーしたハード・ロック。テクニカルかつメロディアスなギター・ソロはさすがで、3度でハモるツイン・ギターにグッときます。
廃盤、紙ジャケット仕様、08年DSDマスタリング、内袋付仕様、定価1800+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
旧チェコ・スロヴァキアを代表するプログレ・バンド、BLUE EFFECT時代の70年作『MEDITACE』、70年発表のJAZZ Q PRAHAとの共演作『CONIUNCTIO』、71年作『NOVA SYNTEZA』、73年作『NOVA SYNTEZA 2』、75年作『MODRY EFEKT AND RADIM HLADIK』、77年作『SVITANIE』、79年作『SVET HLEDACU』、81年作『33』+シングル音源/ボーナス音源収録ディスクの9枚組。
チェコのグループ、71年作。オーケストラとの共演盤。ビッグ・バンド風の壮大なオーケストレーションと、東欧屈指のギタリストRadim Hladikの伸びやかでスリリングなギターががっぷり四つに組んだスケールの大きな作品。
ギタリストRadim Hladikを中心に68年に結成され、チェコ・プログレの最高峰バンドとして活躍したグループによる79年作。前77年作で見せたプログレ然とした構築性を持つシンフォニックなサウンドを推し進めつつ、ハード・ロック的なキレ味を持つタイトなアンサンブルで突き進むスタイルは、フランスの名バンドTAI PHONGを引き合いに出したい素晴らしさ。タイトで重厚なリズム・セクションを土台に、名手Radim Hladikが泣きのフレーズ満載のギターワークで畳みかけ、シンセがスケール大きく広がり、哀愁みなぎるチェコ語ヴォーカルが切なくも雄々しい表情で歌い上げます。プログレ好きにもハード・ロック好きにも是非聴いて欲しい東欧屈指の傑作です。オススメ!
旧チェコを代表するプログレ・バンド、71年作『NOVA SYNTEZA』と続編にあたる74年作『NOVA SYNTEZA 2』を収録した2枚組。ビッグ・バンド風の壮大なオーケストラとスリリングなバンド・アンサンブルが共演する熱量たっぷりのプログレを楽しませてくれる、2作品ともに東欧プログレの名盤です。
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