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【スタッフおすすめ新譜紹介+インタビュー】米国プログレ・パワー・ポップ・ユニットVOID CONTACT『MANY HAPPY RETURNS』&『SECRETS AND ALIBIS』

スタッフ増田です。最近入荷した新譜の中から、カケレコ一押しの作品をご紹介するこのコーナー!

本日ご紹介するのは80年代に結成されたという米国プログレッシヴ・パワー・ポップ・ユニット、VOID CONTACTの15年作1st『MANY HAPPY RETURNS』&18年作2nd『SECRETS AND ALIBIS』です。

80年代半ばにヴォーカル/キーボード/ドラムのDavid McHenry、ヴォーカル/キーボード/ギターのCarter Scottによって結成されたというVOID CONTACT。当時はアルバムを残さず解散したものの、13年に復活し15年にデビュー作『MANY HAPPY RETURNS』をリリース。昨年18年には2ndアルバム『SECRETS AND ALIBIS』をリリースするなど、徐々に勢いを増しているグループと言えます。

そんな彼らの音楽性を一言で言い表すならば、ずばり「BEATLES+70年代プログレ・ポップ+JERRYFISH」。

BEATLESからKLAATUまでを彷彿とさせるニッチ・ポップ・ファンには堪らないビートリッシュなメロディ、管弦楽器も取り入れた緻密なアレンジ。SUPERTRAMPやSTYXに通ずるカラリと明るいヴォーカル&サウンド・メイクにJERRYFISHを思わせる暖かなポップ・フレイヴァー・・・。

まるで60年代後期~90年代のプログレ・ポップを俯瞰したような瑞々しく親しみあるサウンドは、上記のバンドのファンなら間違いなしにグッと来てしまうはず!

それではまず1st『MANY HAPPY RETURNS』の楽曲から聴いていただきましょう!

♪What’s Going On

試聴 Click!

ポップに弾むメロディと優しいヴォーカルが良いなあ、と聴いていると、中盤でいかにもビートリッシュな展開が飛び出してニンマリ。サックスやストリングスを取り入れたアレンジといい、70年代のプログレ・ポップを現代に蘇らせたような暖かみいっぱいのサウンドがたまらない内容となっています。

では次は2nd『SECRETS AND ALIBIS』から一曲!

♪Picnic

試聴 Click!

2ndは1stに比べややモダンでスッキリとしたサウンド・メイクに変化した印象はありますが、隅々まで練られた職人的アレンジは前作以上の仕上がり。室内楽風アンサンブルをフィーチャーしたレフト・バンクを思わせるバロック・ポップや、小洒落たサックスや女性コーラスを取り入れた大人っぽいナンバーなど個性豊かな楽曲を次々に披露しています。
中でもオススメはこちらの「Picnic」。明るくキャッチーながらも郷愁誘うメロディ&ハーモニーと気品あるストリングス・アレンジが絶品ですね!

1st&2ndともに管弦楽器奏者など多くのゲストを迎えて制作されており、往年のプログレ・ポップへの愛を感じさせる完成度の高い楽曲揃いとなっています。どちらも甲乙つけがたくオススメです!

そんなVOID CONTACTのDavid McHenryがカケレコのミニインタビューに答えて下さいました!

1. あなたたちは80年代に結成されたそうですが、それから1stアルバム『MANY HAPPY RETURNS』の制作までにはどのような経緯があったのでしょうか?

– 実は14、5年間IT関係の仕事をしていて、楽器を全て売り払ってしまったんだ。その時期は音楽もほとんど聴いていなかった。『MANY HAPPY RETURNS』の収録曲のうち5曲ほどは90年代には既に録音していたんだけど、それも長い間聴いていなかったね。

 私の一番下の娘がまだ幼かった頃、彼女は音楽に非常に興味を持ち、同時に才能を現し始めた。そんな彼女に触発されて、私自身の音楽への情熱も蘇ってきたんだ。

 私はまず1999年に書いた「Since She’s Been Gone」を完成させようと思い、私の甥、Ryan Westにギターを弾いてもらえないかと連絡した。それが全ての発端で、それから他にも古い楽曲をリマスターしたり、再び曲を書いたりするようにもなったんだ! 新しい曲のアイディアは車の中やシャワー中、また仕事中にも浮かんできて、ただその勢いに任せて曲を作っていたよ。


2. あなたの音楽に最も影響を与えたバンド、またはミュージシャンを教えてください。

– 昔からファンだったのはSTYX、KANSAS、ALAN PARSONS PROJECT、BILLY JOEL、RUSH、YES、NIGHT RANGER、SAGA、TOTO、GENESIS、PETER GABRIEL、PHIL COLLINS、THE POLICE、THE BEATLES、あとSTINGかな。後々になってTOY MATINEE、JELLYFISH、KEVIN GILBERT、BOURGEOISE TAGG、XTC、SPOCK’S BEARDなんかを発見した。

 もしもこのリストから絞り込むんだったら、私の音楽はJELLYFISH、STYX、そしてBILLY JOELのブレンドからの影響だと言わざるを得ない。誰か一人のアーティストの模倣をしているとは言えないな。


3. 1stアルバム『MANY HAPPY RETURNS』ではどんな音楽を目指しましたか?

– 『MANY HAPPY RETURNS』は特に決まったスタイルを目指そうとしていたわけではなく、その時点で完成していた曲のコレクションだ。既に分かる通り、私は何か一つの特定のスタイルを志そうとしているわけではないんだ。まあ、もし私がスタイルを持っているとするなら、それは「プログレッシヴ・パワー・ポップ」になるだろうね。


4. 前作と比較して、2ndアルバム『SECRETS AND ARIBIES』の制作において心がけた点はありますか?

– 実は『SECRETS AND ARIBIES』は『MANY HAPPY RETURNS』を完成させる前に作り始めていたんだ。1stの制作中にも曲のアイディアはどんどん浮かび続けていて、私は1stをどこで終わらせるか決断しなくてはならなかった。『MANY HAPPY RETURNS』に入らなかった曲が『SECRETS AND ARIBIES』のスタート地点だったんだ。

 同じことが『SECRETS AND ARIBIES』でも起きた。私はもうアルバムに入っていない7つの曲を書き終えている。これらが私たちの3rdアルバムのスタート地点だし、私たちはこのインタビュー中にもさらに3つの曲を書き終えてしまった。そう、だから私たちは次のアルバムの半分を完成させてしまったんだ!3rdアルバムの発売日はまだ未定だけどね。


5. 『SECRETS AND ARIBIES』の作成で苦心した点はありますか?

– メンバーのスケジュールの問題かな。Carter (Scott)はプロジェクト初期のレコーディングにはほとんど参加できなかった。半分ほど完成したところでRyanがプロジェクトから離れてしまって、その代わりCarterが入ってアルバムを完成させるのを手伝ってくれたんだけど、このためにアルバムのリリースが数か月遅れることになってしまった。

  これは個人のプロジェクトで正式なレコードレーベルのものではないから、今後もそれが大きな問題となっていくだろうね。でも私たちは我々が、そして願わくば君たちが聴きたいと思う音楽を作るために、最後までやり遂げるよ。


6. 日本のプログレ・ファンにメッセージをお願いします。

– どうもありがとう!音楽を作る人間として、それを楽しんでくれるリスナーがいるのは非常に幸せなことだ。私はプログレッシヴ・ロックが世界中で聴かれ、評価され続けることを願っているよ。君たちのプログレへの愛は、素晴らしい音楽が聴かれる場所を提供し続けているんだ。

VOID CONTACTの在庫

  • VOID CONTACT / MANY HAPPY RETURNS

    80年代に結成された米国プログレ/パワー・ポップ・ユニット、ビートルズから70年代プログレ・ポップ、90年代パワー・ポップまで取り込んだ珠玉のポップ・サウンドを聴かせる15年復活作

    80年代半ばにヴォーカル、キーボード、ドラムのDavid McHenry、ヴォーカル、キーボード、ギターのCarter Scottによって結成された米国プログレ/パワー・ポップ・ユニット、一度は解散したものの13年に再結成して制作された15年リリース作。影響を受けたアーティストにYESやSUPERTRAMPやSTYXやRUSHを挙げている通り、カラッと明るくも趣向を凝らしたアレンジが光る70〜80年代直系のプログレ・ポップを聴かせています。さらに「いかにもビートリッシュ」なメロディ&アレンジにジョージ・ハリスンを思わせるスライド・ギターが炸裂するナンバーあり、気品溢れる管弦楽アンサンブルをフィーチャーしたチェンバー・ロック・テイストのナンバーあり、『そして三人が残った』あたりのGENESIS、それからPINK FLOYDの『ウォール』なども思わせる、洗練されつつも重厚なナンバーがあったりと、ビートルズから70年代のプログレから80年代前半のポップ、そして90年代のJERRYFISHまでを俯瞰したような「プログレ・ポップ博覧会」と言えるカラフルなサウンドに思わずニンマリ!ポップ・プログレやパワー・ポップ、英国ニッチ・ポップ・ファンは要チェックの逸品です。

  • VOID CONTACT / SECRETS AND ALIBIS

    80年代に結成された米国プログレ/パワー・ポップ・ユニット18年作、管弦楽器も取り入れた緻密で暖かみ溢れるアレンジが光る絶品プログレ・ポップ!

    80年代半ばに結成された米国プログレ/パワー・ポップ・ユニット、13年の再結成後2作目となる18年作。影響を受けたバンドにSTYX、SUPERTRAMP、RUSH、YESにGENESIS、そしてBILLY JOELやJERRYFISHを挙げている通り、70年代の英米プログレ&ポップスから90年代パワー・ポップまでのエッセンスを混ぜ合わせた瑞々しくアイディア豊富なサウンドが特徴。本作では前15年作に比べややモダンなサウンド・メイクになった印象ですが、70年代英国ポップ好きの琴線に触れる精巧な職人的アレンジは前作を凌駕する出来。歌心溢れるヴォーカル、QUEENみたいにメロディアスなコーラスやギター、フォーキーなアコギに煌びやかなシンセ。瑞々しくエネルギッシュなパワー・ポップをベースとしつつ、ヴァイオリンやチェロやクラリネットといった管弦楽器もふんだんに配し、ビートルズやレフト・バンクを思わせる気品いっぱいのバロック・ポップからELOやPILOTのようなシンフォニック・テイストまで幅の広いサウンドを演出しています。さらに若々しさ溢れるギターオリエンテッドなナンバーあったかと思えばエレピをフィーチャーした洒脱なナンバーがあったり、サックスや女性コーラスを取り入れたジャジーでバブリー!?なナンバーが飛び出したりと、曲ごとにクルクルと表情を変えていくサウンドの引き出しの多さは特筆モノ。近代的な要素もありつつ、緻密に練り上げられた暖かみあるアンサンブルは70年代プログレ・ポップやニッチ・ポップ・ファンの心を間違いなく揺らします。これは名作!

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