2018年10月18日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE,世界のロック探求ナビ
タグ: ハード・ロック
スタッフ佐藤です。
カケレコの一押し作品をご紹介していく【KAKERECO DISC GUIDE】。
今回は、ブリティッシュ・ハード・ロック・バンドSTRIDERによる2nd『MISUNDERSTOOD』を取り上げます!
○新加入ヴォーカリストRob Eliottによる声量みなぎるハイトーン・ヴォーカル!
69年にデビューしたバンドSAMSONで活動していたkey奏者Ian Kewleyを中心に結成されたのがSTRIDER。ミック・ジャガーの弟クリス・ジャガーやアラン・ボウン、ティム・ハーディンなどを手がけていたGMレーベルより、73年にデビュー作『EXPOSED』をリリースします。『EXPOSED』については下記特集ページでお楽しみください!
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「フェイセズ meets ザ・フー」というキーワードが何度も浮かぶグッとくるハード・ロック・バンド、STRIDERのデビュー作を特集!ソウルやR&Bなどのルーツ・フレイヴァーがコクとなった、哀愁とグルーヴに満ちた逸品。
その後、Kewleyが兼任していたヴォーカルを強化するため、SECOND HANDSに在籍したヴォーカリストRob Elliottを迎え、リズム隊の2人も交代、翌74年にリリースされたのが『MISUNDERSTOOD』です。
FREEやFACESにも通じる、ソウルや米ルーツ・ミュージックの流れも汲んだグルーヴ感を強く感じさせた前作に比べると、よりソリッドでシリアスなタッチのハード・ロックを聴かせるようになったこの2nd。1曲目冒頭から圧倒されてしまうほどのこの「荘厳さ」は、プログレ・ファンにもぜひ聴いてもらいたいです。
さらに素晴らしいのが、新加入のヴォーカリストRob Elliottによるハイトーンながらも骨太で声量抜群の歌声!Ian Kewleyの渋めなヴォーカルもなかなかに良かったですが、この新たなヴォーカルの存在感を前にすると、再編に踏み切ったのは大成功だったと言えるでしょう。
ちなみにSTRIDERの2作には、BABE RUTHの紅一点だったシンガーJenny Haanがバック・ヴォーカルで参加しているとも云われているのですが、真偽のほどは定かではありません。
曲によってはバックで結構女性が歌っていますが、それが彼女でしょうか?
OPEN YOUR EYES
悲哀を帯びたギターに導かれ静かに始まる導入から、咆哮のごとき力強いヴォーカル・パートへと至る、この振れ幅はとにかく圧巻。あらゆるロックファンのハートを鷲掴んで離さない名曲でしょう!
CROSSED LINES
エッジの立ったハードなサウンドの中にもこぼれ落ちるような哀愁が秘められた劇的なナンバー。泣けます。
WING TIPS
叙情的なピアノが存在感を発揮するバラード・チューン。
作品全体を覆う緊張感から一時開放されたようなリリカルな表情が楽しめます。
ここでも終盤に向けてドラマチックに盛り上がっていく展開が見事です!
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