2018年9月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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本記事は、netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』第48回 ONE SHOT / Live In Tokyo (France / 2011)に連動しています
ANGLAGARDと共に90年代初頭のプログレッシブ・ロック復興に尽力したKING CRIMSONフォロワーANEKDOTENは複数回の来日公演を経験していますが、97年の来日公演(渋谷On Air West)の模様を収めた『Official Bootleg – Live In Japan』を98年に発表。さらにその後スタジオ・アルバムを重ね、2005年公演(東京キネマ倶楽部)ではステージに3台ものメロトロン(Mellotron M400S、Mellotron Mk VI、Novatron)を用意し、KING CRIMSONのヘヴィネスと北欧の凍てつく空気感を伝えるライブ・アルバム『Waking The Dead – Live In Japan 2005』にまとめました。
スウェーデンのRAGNAROKと言えば、76年にリリースされたデビュー・アルバム『Ragnarok』がフォーキーなサウンドを聴かせるジャズ・ロック・アルバムとして高い評価を獲得しています。彼らは2008年にニュー・アルバム『Path』を発表し、2011年に来日公演(吉祥寺Silver Elephant)を行いました。派手さを持ったグループではないため全体的に控えめな印象を受けるものの、北欧のトラディショナル・フォークに根ざした素朴で味わい深いパフォーマンスは一聴の価値あるものでしょう。
ANEKDOTENと共にプログレッシブ・ロック復興の象徴となったANGLAGARDは、順調な活動を展開するANEKDOTENと違い90年代中盤に解散。その後2000年代に入り短い再結成期間はあったものの、2012年作『Viljans Oga』まで長い沈黙を保っていました。新作と共に復活を遂げ、プログレッシブ・ロック・シーンに返り咲いた彼らは2013年、THE CRIMSON PROJEKCTと共に待望の来日公演(川崎Club Citta’)を行い、ライブ・アルバム『Prog Pa Svenska – Live In Japan』をリリースしました。ボーナス・トラックとして、リハーサル音源も収録されています。
フィンランドを代表するプログレッシブ・ロック・グループであるWIGWAMのベーシストとして知られ、その後、同国の国民的な音楽家へと出世を果たしていったPekka Pohjolaは、94年に来日公演を行っています。本作は一部ヘルシンキでの録音も使用しているものの東京公演(府中Flightと南青山Mandala)から過半数の音源が使用されており、Mike OldfieldやPierre Moerlenが参加したことで知られている77年作『The Mathematician’s Air Display』の表題曲なども披露。Pekka Pohjolaは2008年、プログレッシブ・ロック・シーンに数々の傑作を残し、この世を去りました。
ドイツ人ヴォーカリストDagmar Krause、イギリス人キーボーディストAnthony Moore、アメリカ人ギタリストPeter Blegvadの3人によって72年に結成されたアヴァンギャルド・ポップ・グループSLAPP HAPPYは、ドイツのクラウト・ロック・グループFAUSTの協力を仰いだ72年作『Sort Of』などで知られてきましたが、2000年に初来日公演(吉祥寺Star Pine’s Cafeなど)を果たしています。オリジナル・メンバーで紡ぎ出される楽曲の数々は穏やかな印象であり、74年作『Casablanca Moon』収録の「Haiku」における松尾芭蕉の句が詠まれるパフォーマンスなど、来日公演ならではのサプライズも心憎い内容となっています。
※本作はライブ・アルバムではなく、スタジオ・アルバムです。
ギタリストTony Spadaを中心に結成され、81年に『Holding Pattern』でデビューを飾ったアメリカのプログレッシブ・ロック・グループHOLDING PATTERNは2007年、Paul Whiteheadのアートワークを採用した『Breaking The Silence』をリリースしました。本作自体はスタジオ・アルバムですが、ボーナス・トラックとして『Holding Pattern』収録のメロディアスな楽曲「Honor Before Glory」がライブ音源で収められています。これは、2005年の来日公演(吉祥寺Silver Elephant)でレコーディングされたものです。
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