2018年7月27日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE,世界のロック探求ナビ
米テネシー州メンフィス生まれのシンガー。
ライ・クーダーやボブ・ディランのバックで歌っていた経歴も持っています。
歌謡曲×スワンプ・ロック!?
前作73年『BRENDA PATTERSON』ではアーシーで力強いボーカルで楽しませてくれたブレンダ。
74年の今作でもその骨太なボーカルは健在です!
今作で大きく変わっているのは、しっとりと哀愁あふれるサウンドです!
CHERなどをプロデュースしていたSNUFF GARRETTが手掛けており、弦・管楽器やバンド・サウンドがしっかり入った楽曲。
まるでスワンプ・ロックと歌謡曲を掛け合わせたかのようで、親しみやすく、ツボを押さえた哀愁あるメロディーに乗るブレンダのボーカルが胸を貫きます。
ピアノやバンジョーが軽やかに響くカントリー・タッチの楽曲もあって、ブレンダの声にまた妙に合うんですよね。
アメリカ片田舎の酒場で、一日の疲れを癒すために一杯やっている時に、酔っ払い達の向こうのステージでこんな歌い手が歌っていそうです。
テネシーのちあきなおみ、と言ったら言い過ぎでしょうか。
ジャニス・ジョプリンをはじめとして、パワフルな女性シンガーがお好きな方は間違いなく気に入ると思います!
一日の務めを終えて帰宅し、シャワーを浴びて一息ついて。さて一杯やろうか・・・。そんな時にこのアルバムをかけたら最高なんじゃないでしょうか。
ライ・クーダー『The Border』やボブ・ディランの代表曲の一つ「Knockin’ on Heaven’s Door」にコーラスで参加した女性ヴォーカリスト、70年のデビュー・アルバム。バックはREDBONEの面々が務めており、ダイナミックなリズム隊とワウワウを多用したギターを軸に、ファンキーな跳ね感たっぷりの躍動的かつ旨味滴るアンサンブルを提供。そこに彼女のしぼり出すように歌い上げるソウルフル&エネルギッシュな歌唱が乗り、最高のフィメール・スワンプ・ロックを繰り広げます。この声量、そしてブルース由来の「凄み」の効いた存在感抜群のヴォーカルは、あらゆるロック・ファンに是非聴いて欲しい。ジャニス・ジョプリンに匹敵する、と紹介される女性シンガーは数いますが、彼女こそがその筆頭格と言って間違いないと思います。傑作!
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