2018年7月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
こんにちは。
7月の最終週、皆様いかがお過ごしでしょうか。
世間の小中学生たちは今週から夏休みに入ったところが多いようですね。
大人になった今では夏は暑いだけの季節かもしれませんが、子供の頃はやっぱり夏休みの存在が格別。
終業式が終わり、蝉の鳴き声鳴り響く中、植木鉢や道具箱を背負って家に帰る時のあの解放感!誰しも体験したことがあるのではないでしょうか。
と、いう事で今週カケレコでは、「終業式後のウキウキ感を感じさせるアルバム」というテーマで、子供時代の夏の楽しさを思い出させてくれるような、ファンタスティックな作品を集めてみました。
「夏休み」がある方も無い方も、ぜひあの頃のウキウキ感を思い出してお楽しみください。
まず最初にご紹介する作品はエマーソン・レイク&パーマーが77年にリリースしたアルバム、『EL&P四部作』です。
スタッフ増田にとって最高にワクワクした気分にさせてくれるプログレと言えば、やっぱりEL&P。「悪の教典」や「ホーダウン」といった曲も捨てがたいですが、夏らしさで言ったらこの『四部作』に収録されている「海賊」が一番ではないでしょうか。
バンドとオーケストラが混ざり合ったスケールの大きいサウンド、どこまでもまばゆく希望に満ちたメロディ…。
一曲聴き終えた頃には、これから長い長い夏休みが、もしくは終わる事のない壮大な冒険が始まるかのごとき高揚感と万能感に襲われること間違いなし!
本作の楽曲はこの「海賊」と「庶民のファンファーレ」以外はメンバー各自のソロ曲が中心なのですが、やっぱり他の曲も明るく楽しい曲ばかり。
哀愁があったり、ちょっぴり薄暗かったりする英国プログレ界において、この底から湧き上がるようなEL&Pの明るさはすごいなあ…と思ってしまう一枚です。(増田)
今日取り上げるのは、イギリスのポップ・グループPILOTの『SECOND FLIGHT』です!
ブレイク前のベイ・シティ・ローラーズに在籍したデヴィッド・ペイトンとビル・ライアルを中心に結成され、4年(デビューからは3年)という短期間の活動ながら、70s英国ポップの代表格として活躍したのがPILOT。
そんな彼らが、74年にリリースした2ndアルバムが本作です。
夏にぴったりの抜群に親しみやすいポップソングが詰まったアルバムですが、何と言っても極めつけが代表曲の一つ「January」。
ウキウキ感たっぷりのイントロを経て、抜群にキャッチーなメロディと清涼感あるコーラスがあふれ出すと、きっと陽光きらめく海岸線が頭の中に浮かび上がってきているはず。(曲名は1月ですが^^;)
今年はどんな楽しい夏になるだろう、そんな期待に胸を膨らませながら聴きたい一枚です。(佐藤)
今日は英国のフォーク・シンガー、ブリジット・セント・ジョンの『JUMBLE QUEEN』。
1974にリリースされた4作目ですが、それまでの作品に比べてポップさが増しています。
特に一押しなのが4曲目、ブリジット作の「Some Kind Of Beautiful」です!
マイク・ジャイルズの叩くドラムが跳ねるようなリズムを作り出し、テン・イヤーズ・アフターのチック・チャーチルのオルガンが陽気に重なり、ブリジットの掠れたアルト・ボイスが爽やかに響きます。ステファン・グロスマンのワウを効かせた小粋なギターもウキウキ感たっぷり。
これを聴いていると自然と楽しくなってきて、スキップしそうになります!
思い起こせば小学生の時、終業式後に朝顔の鉢をふうふう言いながら持って帰って、明日から始まる夏休みに心弾ませていました。その時の気分を音で表したらブリジットのこの曲のような感じです。(みなと)
今日の一枚は、スタックリッジの74年作3rd『The Man In The Bowler Hat(山高帽の男)』です!
「田舎のビートルズ」とも呼ばれる彼らが、プロデュースにあのジョージ・マーティンを迎え制作したのが本作。
1曲目「Fundamentally Yours」からもうウキウキ感が半端じゃありません!ハープシコードのまばゆい音色に導かれ、これでもかとポップな旋律が溢れ出します。涼しげなヴァイオリンの響きもたまりませんね~。
終業式が終わり、軽くスキップしながら家路につく小学生の微笑ましい姿が目に浮かぶようなナンバーです。
それにしても、このジャケットの不気味な空模様は何を意味しているのでしょうか…。(佐藤)
英国のグループが多くなってしまいましたが、最後は米国からご紹介!「アメリカのイエス」の異名を持つプログレ・グループ、STARCASTLEによる76年デビュー作です。
時代が徐々にコンパクトなロックに向かっていた70年代後半に、あえてYESソックリのプログレッシヴな長尺曲を演奏していたこのグループ。
伸びやかなギターにキラキラとしたキーボード、躍動感いっぱいのベース、果てはヴォーカルにコーラスまでとにかくYESへの愛情に溢れてます。
しかし単に「YESっぽい」だけではなく、そこにアメリカらしい青空に抜けるような明るさと爽やかさ、そしてポップさも加わっているのがこのバンドの素晴らしいところ。
瑞々しく透明感溢れるアンサンブルとどこまでも爽やかなヴォーカルのメロディを聴けば、まるで目の前に青空が広がっていくかのような開放感を得られること必須。
そういえば子供の頃「ラピュタ」を見て、夏の大きな入道雲の上に天空の城があるんじゃないかと想像したなあ・・・そんなファンタジックな気持ちにも立ち返らせてくれる一枚ではないでしょうか。(増田)
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廃盤、紙ジャケット仕様、2枚組、HQCD、定価3800
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
盤キズ多めにあり
NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成され、ギターレスのトリオという変則的な編成ながらそのハンディを全く感じさせない音楽性でプログレッシブ・ロックの1つのスタイルを築いたイギリスのグループの70年デビューアルバム。のっけからバルトークのクラシック曲を肉感的で屈折したオルガン・ロックにアレンジし、全体的に荒削りながらバンド結成最初期の勢いを感じさせます。また攻撃的なオルガン・ロック、ジャジーなピアノ・インプロヴィゼーションに留まらず、当時最先端テクノロジーであり、後の彼らの作品に大きな個性と彩を添えることになるモーグのモノシンセが咆哮する人気のバラード「ラッキー・マン」など、先鋭的なアイディアを閉じ込めた名盤となっています。
NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成され、ギターレスのトリオという変則的な編成ながらそのハンディを全く感じさせない音楽性でプログレッシブ・ロックの1つのスタイルを築いたイギリスのグループの71年2nd。アルマジロと戦車が合体したような架空のキャラクターである「タルカス」をコンセプトにした大曲を含むその内容は、怒涛の変拍子とテクニカルなバンド・サウンドで迫る彼らの初期の代表作の1つであり、前作同様、非常に屈折したクラシカル・ロックの名盤となっています。また、オルガンやピアノに加えて飛躍的にモーグ・シンセサイザーが存在感を示すようになっており、大きく楽曲に取り入れられているのが特徴と言えるでしょう。
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ビニールに情報シール付き仕様、定価2205
盤質:傷あり
状態:
帯無
帯無、紙ジャケ側面部若干色褪せあり
NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成され、ギターレスのトリオという変則的な編成ながらそのハンディを全く感じさせない音楽性でプログレッシブ・ロックの1つのスタイルを築いたイギリスのグループの71年3rd。その内容はEL&Pの人気を不動のものにしたライブ作であり、タイトル通りムソルグスキー作曲、ラヴェルのオーケストレーションによる組曲「展覧会の絵」を強引にキーボード・ロックでねじ伏せた名盤となっています。アンコールにはチャイコフスキーの「くるみ割り人形」をクラヴィネットで弾き倒す「Nutrocker」を収録。クラシックとロックを融合させたその特異な音楽性は現在のプログレシーンまで脈々と受け継がれ多くのフォロワーが登場していますが、その元祖にして完璧な完成度を誇る傑作です。
紙ジャケット仕様、24bit K2デジタル・リマスター、ビニールに情報シール付き仕様、定価2205
盤質:傷あり
状態:
帯有
若干タバコ臭あり
廃盤、デジパック仕様、ボーナスディスク付き2枚組、08年マスター、定価3675
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干タバコ臭・黄ばみあり、若干カビあり
NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成され、ギターレスのトリオという変則的な編成ながらそのハンディを全く感じさせない音楽性でプログレッシブ・ロックの1つのスタイルを築いたイギリスのグループの72年4th。初来日と時を同じくしてリリースされた本作はヒプノシスのデザインによるジャケットが物語るとおり、メンバーが同じ方向を向きながらもそれぞれの個性を感じさせる作風であり、冒頭「永遠の謎」のブリティッシュ然とした壮大なサウンドからGreg Lakeのバラード「フロム・ザ・ビギニング」、オルガンの早弾きが印象的なコープランド作曲の「ホウダウン」、シンセサイザー・オーケストレーションともいうべき「奈落のボレロ」まで、まさに三位一体の傑作となっています。
NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成され、ギターレスのトリオという変則的な編成ながらそのハンディを全く感じさせない音楽性でプログレッシブ・ロックの1つのスタイルを築いたイギリスのグループの73年5th。自身のレーベル「マンティコア」よりリリースされた、70年代英国ロック屈指の名盤であり、それまでの彼らの集大成を最高の形で結実させた傑作です。ヒューバート・パリー作曲の「聖地エルサレム」で荘厳に幕を開け、ヒナステラ作曲の超絶曲「トッカータ」などこれまでの彼らの音楽性に沿った個性的な楽曲が並ぶものの、本作から全編に本格的にシンセサイザーが導入されており、より彩り豊かな英国叙情を伝えています。極めつけは30分にも及ぶ3楽章から成る「悪の経典#9」の完璧なロックシンフォニー。全ロックファン必聴の名作です。
86年規格、シール帯仕様、定価3200
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
ケース不良、ケースにヒビあり、シール帯がケースに貼ってあります、若干帯中央部分に色褪せあり、若干経年変化があります
廃盤、デジパック仕様、ボーナスディスク付き2枚組、08年マスター、定価3675
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干タバコ臭・黄ばみあり、若干カビあり
DVD、NTSC方式、リージョン2(日本市場向)、帯元からあったか不明、解説付き仕様、定価4935
盤質:傷あり
状態:
帯-
若干たばこのにおいあり
71年2月6日・7日、ブリュッセルのテアトル140でのライヴ音源。1STからの楽曲を中心に6曲。高音質サウンドボード音源。ボーナストラックには71年7月19日ロサンゼルスのハリウッド・ボウルでの「TARKUS」ライヴ音源(オーディエンス録音)を収録。1.The Barbarian2.Take A Pebble3.Nutrocker4.Rondo5.Knife Edge6.Nutrocker RepriseBonus Track7.Tarkus
「Magic」や「January」などいくつもの愛すべき名曲を生み出した英国ポップの名バンド、70年代にリリースした4枚のアルバムを収録したボックスセット!
ブリティッシュ・ポップ永遠の名曲「Magic」収録の名作デビュー・アルバム。74年作。1曲目の「Just A Smile」からPILOT節炸裂弾けるようなギター、明快さの中にも切なさが胸に響くハイ・トーンのヴォーカル、心躍るハーモニー、キャッチーすぎるメロディ。本当に素晴らしい幕開け。そして2曲目が必殺の「Magic」。ギターが躍動するイントロからポップ好きの心を鷲づかみにします。次々と溢れ出るメロディにも涙。Paul McCartneyに匹敵するメロディ・センスと言っても過言ではありません。流れるように美しいメロディと歌心いっぱいのギターとが抜群のアンサンブルを奏でる完璧なブリティッシュポップ・チューン「Sooner Or Later」、リズムギターが心地良い「Don’t Speak Loundly」、ストリングス・アレンジが美しい「Over The Moon」など、本当に素晴らしい佳曲揃い。ブリティッシュ・ポップ史に残るエバーグリーンな名作。
紙ジャケット仕様、K224bitデジタル・リマスター、定価2100
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に若干色褪せあり
紙ジャケット仕様、K224bitデジタル・リマスター、定価2100
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケに若干圧痕あり、帯中央部分に色褪せあり
ジョン・ピールに見出された女性SSW。ダンデライオン・レーベルから69年にリリースされた1st。アコギによる弾き語り中心で、繊細かつ芯の通った彼女の歌声が堪能でき、全体に流れる緊迫した空気にヒリヒリさせられます。John Martyn、Ric Sandersが数曲で参加。
紙ジャケット仕様、ボーナス・トラック2曲、デジタル・リマスター、定価2835
盤質:無傷/小傷
状態:並
帯有
紙ジャケに若干カビあり
ジョン・ピールに見出された女性SSW。ダンデライオン・レーベルから71年にリリースされた2nd。ピンク・フロイド「原子心母」で知られるロン・ギーシンが編曲を担当。ストリングスや管楽器による、時に格調高く、時に牧歌的なアレンジが絶品。彼女のヴォーカルに神秘性が加味され、まさに孤高のオーラを放っています。傑作。
ジョン・ピールにその才能を見出され、彼が運営するレーベル『ダンデライオン』からデビューしたイギリスを代表するフィメールSSW。ダンデライオン・レーベルからの1stから3rdの代表曲の他、68年から72年に録音されたライヴやBBC音源・レア音源・未発表音源をまとめた編集盤。
「田舎のビートルズ」とも云われたブリティッシュ・ポップの名グループが15年に行なった、日本公演を含むラスト・ツアー。その最終公演となった彼らの地元ブリストルでのステージを収録したライヴ作。70年代にリリースされた1st〜5thの楽曲を中心に、00年代の再結成後の曲や新曲も交えた、現在までのSTACKRIDGEの歴史が凝縮されたセットリストとなっています。実にスタックリッジらしい格調高くもひなびた味わいのあるヴァイオリンの音色が印象に残ります。ラスト・ライヴなのですが、気負った感じは少しもないほのぼのとハートフルなパフォーマンスがかえって感動を呼ぶ一枚。
イギリスのアコースティック系プログレッシブ・ロックグループであり、後にKORGISを結成するJames Warren、Andy Davisを擁したバンドの71年作。その内容はTHE BEATLES路線のポップなメロディーが魅力なフォーク・ロック風の作品であり、アコースティック・ギターの優しげな調べが非常に印象的な名盤です。加えてヴァイオリンやフルートを用いたファンタジックなアプローチはブリティッシュ然とした叙情と気品を描いており、フォーキーなポップ・サウンドの中にプログレッシブ・ロック的な味わいを溶け込ませています。
英国田園ポップの名グループ。73年作の傑作3rdアルバム。なんとあのジョージ・マーティンがプロデュースを担当。美しいストリングスとビートリッシュなアレンジにより、彼らの魅力である美しいメロディが瑞々しく響いています。特筆すべきは、James Warren以外のメンバーのソングライターとしての飛躍。Andy Davisによるビートリッシュな心躍る「Fundamentally Yours」、Mutter Slaterによる優美なバラード「To The Sun And Moon」など、一度聴いただけですぐに名曲と分かる優れた楽曲を提供しています。James Warrenも勿論だまっちゃいません。うっとりするほどに流麗な「Humiliation」、BADFINGERのようにキャッチーな「Dangerous Bacon」など、相変わらずのメロディ・メイカーぶり。70年代ブリティッシュ・ポップを代表する傑作です。
プログレ史を振り返ると「YES系グループ」というのは大勢登場してきましたが、その中でも最もそっくりなサウンドを展開していたのがアメリカのSTARCASTLEであることは間違いありません。特に初期はハイトーンのボーカルと清涼感あるコーラスワーク、ゴリゴリした質感を持ったベース、Rick Wakeman系の煌びやかな各種キーボードのアルペジオなど、どこまでもYESへの憧れが詰まったシンフォニックプログレ作品を生み出し、「アメリカのYES」として日本のファンにも認知されました。本作は2ndと同年の77年発表の3rdであり、前作で見せた「アメリカンプログレハード」の音像がさらにハッキリした形で見えるようになって来た、彼らにとっては転換期となったであろう作品。もちろん、まだまだ爽快感溢れるボーカルとコーラスワークはじめ各種YESフォロワーとしてのアイコンは健在なのですが、全体的にタイトでパワフルなアメリカンロックの音へと確実な変化が見て取れ、無駄を徹底的に削ぎ落としたスリムな楽曲が素晴らしい好盤となっています。プロデュースは前作同様Roy Thomas Baker。
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