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【フォーク好きのためのプログレ】第三回:SUI GENERIS「Dime Quien Me Lo Robó」~夏の終わりは、秋の始まり~

登場人物・動物紹介

  • かけもぐ:カケレコ事務所の縁の下に住むモグラ。フォークが好き。プログレを聴かず嫌いしている。
  • 芹沢さん:プログレとオールドロックを熟知しているナイスミドル。優しく紳士的。シルクハットがトレードマーク。

・・・8月の終わりの夕暮れ、カケレコ事務所の庭にて・・・

  • 「な~つが過~ぎ、かーぜーあざみ~♪」
  • おや、かけもぐ君、井上陽水なんか歌ってどうしたんだい。
  • あ、芹沢さーん。ちわっす。おいら、夏が終わるのが寂しいんです。
  • そうだねえ。夏が終わるというのは、どうしてか寂しいねえ。
  • そんな、センチメンタルな気分にぴったりな曲、何か教えてくださいよ。
  • そうだねえ、ふむ。センチメンタル、センチメンタル、と。
    これなんかどうかな?ポチッ(再生)

♪SUI GENERIS / DIME QUIEN ME LO ROBÓ

試聴 Click!

  • む、いいアコギの音だ・・・後ろのオルガンも何か哀愁あるなあ・・・
    ってわあ、何語ですかこれ??「ビエ~」って。びっくりしたなもう。

  • スペイン語だね。
  • ふ~ん、スペイン語かあ。
    ・・・・・・・ああ、うん、芹沢さんいいですねこれ!!
    陽水先生のモチモチした声とは違って、ちょっとカサカサした、切ない歌声だなあ。
    メロディーも優しくて、繊細で、切ないよ、もう!!さっきから琴線が、チリチリ鳴って止まらないよ。
    あと何だか、露天風呂でフワ~ッと風が吹いたみたいな、妙な浮遊感がありますね。気持ちいいなあ。

    これ、夏が終わりかけてるこの時期にぴったりじゃないですか!芹沢さん、この人たちは一体何者なんですか?

  • 彼らは、SUI GENERIS(スイ・ヘネリス)というアルゼンチンのデュオでね。
    60年代は軍事政権だったアルゼンチンで、若者の「代弁者」として支持を集めていたんだ。
    この曲が入っている『VIDA』は71年のデビューアルバムだよ。

  • 右側の眼鏡をかけた長髪のチャーリー・ガルシアは、才能溢れる音楽家で、「アルゼンチンの至宝」と呼ばれているんだ。スイ・ヘネリスの後にも様々なグループで活動しているんだよ。

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アルゼンチンの至宝と言える名ミュージシャンのチャーリー・ガルシアがシーンにデビューしたデュオであり、軍事独裁政権による弾圧の中、若者の「代弁者」として支持を集め、75年のラスト・ライヴでは数万人の観客を集めてアルゼンチン・ロック・シーンの「伝説」となったグループ、SUI GENERISを特集。

  • へえ~。おいらが毎日掘ってるこの地面の反対側、アルゼンチンに、こんなにいい音楽があったなんて。ありがとう、芹沢さん!
  • うむ。
  • 【教訓】夏の終わりに、スイ・ヘネリス。

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うだるように暑い、夏の午後のもぐらと芹沢さん。ジョニ・ミッチェルみたいな女性ボーカルは、プログレにあるのでしょうか。

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