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カケレコ店長の「日々是ロック」 – カナダ産ジャズ・ロックHORN、アルゼンチン産ジャズ・ロックQUINTEPLUS、パラグアイ産プログレPRO-ROCK ENSAMBLE、COLIN BASSの新譜など

こんにちは、カケレコ店長の田中です。

ここ埼玉県寄居町は気持ちのいい秋晴れ!雨が多い9月で、先週土曜日の息子の小学生最後の運動会は雨天延期。昨日の月曜日の開催となり、仕事をしつつ、息子の出番の時だけ駆けつけつつ(インドア派なので出番少なし)、お昼はお弁当ではなく給食なので子供は給食で、親は家で食べる、というなんとも中途半端な運動会となりました。次の週末に順延してくれればいいのに!

ということで、気を取り直しつつ、最近入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップしてまいりましょう。

世界をかけめぐりながら、ニッチ&ディープなロック&プログレをカケハしてまいりますよ~。

一枚目は、店長の最も一押しな作品にいたしましょう。

【カナダ】HORN/ON THE PEOPLE’S SIDE

カナダはトロンとのマイナーなバンドによる72年作だけど、わぉ、このオープニング・ナンバー、か、かっこ良すぎる!

ザッパの『ホット・ラッツ』が好きなら間違いなく驚くはず。

恐らく元々は、初期ブラッド・スウェット&ティアーズ的なブラス・バンドだったんだと思いますが、マイルスやザッパのエッセンスも取り込んで、突然変異した感じ。ブラス・ロック出発の突然変異という点では、フランスのマグマの初期にも近いかも。

ジャズ・ロック/チェンバー・ロックのファンに店長として自信を持ってオススメいたします。

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南米からリイシュー盤が何枚か届きました。どれもオススメですよ~。

【アルゼンチン】QUINTEPLUS/EN VIVO 1972

な、なんと70年代はじめのアルゼンチンに、初期ニュークリアスに比肩するジャズ・ロック・バンドが居たとは・・・。

マイナーながらアンサンブルのふくよかさが凄い。

R&Bの陰影やグルーヴ感のあるギターは、クリス・スペディングを彷彿させるし、浮遊感あるエレピはまるでカール・ジェンキンス。そして、そこに淡い叙情を添える管楽器はイアン・カーばり。

ジャズ、ジャズ・ロックのファンには激レコメンドの逸品です。

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【アルゼンチン】TANTOR/MAGICO Y NATURAL

ALMENDRA、AQUELARRE、LITO VITALEバンドなどに関連するメンバーによるスーパー・グループ。

演奏は、ジャコ・パストリアスばりのベースをはじめRETURN TO FOREVERからの強い影響が感じられるフュージョン&ロックで、繊細な歌が入ると、アルゼンチンらしいリリシズムが溢れて同郷のSERU GIRANを彷彿させます。

気持ちいいサウンド!

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【パラグアイ】PRO-ROCK ENSAMBLE/MUSICA PARA LOS PERROS

SERU GIRANに通じるサウンドつながりで、なんとパラグライのバンドの作品をピックアップ!

洗練されたコード進行が印象的なアコースティックな柔らかさとフュージョン・タッチの流麗さがブレンドされた歌ものロックが印象的。

フュージョン・タッチの爽やかなトーンの流麗なエレピ、日本のシュガーベイブ的シティ・ポップ風味なリード・ギターも良いし、。ふくよかさとともにここぞでは切れ味もあるリズム隊も魅力的だし、これは良いバンド!

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【ブラジル】A BOLHA/E PROIBIDO FUMAR

ブラジルのバンドだけど、ブリティッシュナイズされたフックに富んだメロディとハイ・トーンのグッとくるヴォーカル&ハーモニーが良いなぁ。
ストレート&キャッチーなハード・ロック快作!

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【アルゼンチン】RODOLFO MEDEROS/TODO HOY

バンドネオン(タンゴで用いられるアコーディオンのような蛇腹楽器)奏者による78年作で、ずばりタンゴ・プログレの最高峰!

前年リリースの77年作もカケレコ・ロングセラーの人気作ですが、本作は、それを凌駕せんばかりの傑作

Rodolfoの物悲しくも凛としたバンドネオンとともに、参加したESPIRITUのキーボード奏者Gustavo Fedelのピアノやキーボードも出色で、柔らかでいて緊張感ある音はただただ絶品。

カンタベリーのファンにもオススメです。

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【アルゼンチン】CHRISTIAN VAN LACKE Y LA FAUNA/CRIATURAS

往年のミュージシャン達のDNAを今のミュージシャンもピックアップいたしましょう。

ペルーのバンドで活躍したアルゼンチン人SSWによる音響的&アシッド&サイケな2015年作。

アルゼンチンの大地と宇宙とをつなぐ音の粒子を集めたようなサイケ・フォークの名品です。

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さぁ、お次はベテランによる2015年新譜を2枚セレクトいたしましょう。

【イギリス】COLIN BASS/AT WILD END

本当、人柄がにじみ出た優しい歌たちだなぁ。

キャメルのベーシストによる2015年作で、アンディ・ラティマーも参加で、円熟味たっぷり。

【アメリカ】HANDS/CAVIAR BOBSLED

70年代に活動しながらアルバムを残さずに解散したテキサス出身のプログレ・バンド。02年に復活後の3作目となる2015年作。

半音階と変拍子を多用してテンションいっぱいに駆け巡るジェントル・ジャイアントに通じる「1. 器楽性」。ハモンド・オルガンやハープシコードやメロトロンなどキーボードをはじめ、フルートやウッドウィンドやヴァイオリンが彩る「2. 幻想性」。そして、ビートリッシュなギター・ポップ・バンドやSSWも彷彿させるような柔和で優美なヴォーカルと軽やかに紡がれるメロディや豊かなハーモニーによる「3. ポップ・フィーリング」。

その3要素がバランス良く融合した、メロディアスなプログレ逸品。

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最近、続々と好作品をリイシューしている再発レーベルPROG TEMPLEの最新リイシュー盤3作をピックアップいたしましょう。

J.S.D.BAND/COUNTRY OF THE BLIND

憂いや陰影に満ちたメロディ、そして、フィドルやグロッケンシュピールによる静謐なアンサンブル。

気品に満ちた英フォーク屈指の傑作。

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BOXER/ABSOLUTELY

デビュー作のヌード開脚ジャケほどではないけど、この腕毛ジャケのインパクトもすごい。

Tim Bogertをはじめ、GREASE BANDやSPARKSのメンバー参加の爽快かつ憂いある英ハード快作!

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BADGER/WHITE LADY

元イエスのトニー・ケイによるグループということで、プログレ・コーナーにあるけど、中身はホワイト・ソウルなので非難轟々な可哀想な作品。
サウンドは、英国的な憂いがたっぷりで旨味濃厚な愛すべき作品なのになぁ。

ヴォーカルは、アップルからデビューしたジャッキー・ロマックスで(作曲も全曲彼が担当)、プロデュースはアラン・トゥーサンで、ゲストとしてジェフ・ベック、ブリン・ハワース(英スワンプの名作を残していますね)が参加ときたら、そりゃ、名盤にきまってる!!

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注目リイシュー・レーベルと言えば韓国のBIG PINKレーベルですよね。この作品が最近では人気です。

【イギリス】SPLINTER/HARDER TO LIVE

ジョージ・ハリスンが設立したダーク・ホースの第一弾契約アーティストですね。

LA録音の2ndで、レッキング・クルーの人たちが参加していて、こりゃニッチ・ポップ快作っ!

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イタリアン・プログレ新鋭の注目作を2枚ピックアップいたしましょう。

【イタリア】ELLESMERE/LES CHATEAUX DE LA LOIRE

MUSEAからデビューした70年代スタイルのイタリアン・プログレ新鋭TAPROBANのベース&ギタリストのRoberto Vitelliによるプロジェクト。2015年作。

バンドは、ヘヴィなキーボード・プログレですが、それとは正反対のリリカルなサウンドにびっくり。

初期ジェネシスそのものと言える繊細かつ格調高いアコギのアルペジオ、時に幻想的にたなびき、時にメロディも紡ぐメロトロン、そして、流麗かつリリカルなフルート。

ロワール川の畔にあるフランスの古城をモチーフにしたコンセプト・アルバムの逸品です。

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【イタリア】BAROCK PROJECT/SKYLINE

ラストは、シルバーウィーク中に放送された「プログレ三昧 4th」でオンエアされて注目を集めた作品!

EL&Pやジェネシスやニュー・トロルスのDNAを継いだイタリアの新鋭で、前作もカケレコベストセラーとなりましたが、この2015年作、さらに突き抜けてます!

この音の瑞々しさやまばゆさときたら!すごいワクワク感!

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いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。

またお会いいたしましょう。

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1枚1枚、専任スタッフが丁寧に査定させていただきます。

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日々是ロック

  • BAROCK PROJECT / SKYLINE

    バンド自身が最高傑作と自認する15年作4th、往年のプログレやハード・ロックやクラシックを見事に料理しきった傑作、ジャケットはポール・ホワイトヘッド

    クラシック音楽やキース・エマーソンに影響を受けたキーボード奏者&コンポーザーのLuca Zabbini率いるグループ。Luca自身がこれまでの最高傑作と評する2015年作4thアルバム。新たなドラマーとギタリストを迎え4人編成となっており、ゲストとして、なんとあのニュー・トロルスのVittorio De Scalziが3曲目に参加して録音されています。爽快なアカペラの多声コーラス・ワークではじまり、アコギとエレキによる弾むようなバッキング、透明感あるリリカルなピアノ、ファンタスティックなキーボードが豊かに広がるアンサンブルの何と素晴らしいこと!このオープニングを聴いて、ムーン・サファリを思い出すリスナーはきっと多いはず。前のめりに突っかかるようなリズムのキメとともに、ハモンド・オルガンがうねりを上げるところは、往年のプログレのDNAを継ぐ幻想性とともに、現代的なエッジが絶妙にバランスしててカッコ良いし、ガツンと歪んだギターとハモンドが突っ走るところなんかは70年代ハード・ロックも継いでてグッとくるし、管楽器風のトーンのキーボードが高らかに鳴り響いたかと思うとクラシックそのままの流麗なピアノが流れてメロディアスなパートにスイッチしたり、溢れんばかりのアイデアとそれを軽々とこなす演奏も特筆ものだし、すごいワクワク感いっぱい。EL&Pやジェスロ・タルへの愛情たっぷりなパートなんかもニンマリだし、往年のプログレ・ファンにも激レコメンド。前作も素晴らしい出来でしたが、さらに突き抜けた傑作!

  • SPLINTER / HARDER TO LIVE

    ジョージ・ハリスンが設立したダーク・ホース・レーベルの第一弾契約アーティスト、75年に同レーベルよりリリースされた2nd

    ジョージ・ハリスンが設立したダーク・ホースの第一弾契約アーティスト。74年のデビュー作に続き、ダーク・ホースからリリースされた75年作2nd。録音はLAで、Chris Spedding、Billy Prestonの他、Jim Keltner、名ギタリストWaddy Wachtel、RECKING CREWで活躍したドラマーEarl PalmerなどLAの名手達が参加しています。しなやかでいてシャープに引き締まったアンサンブル、そんなヌケのいいサウンドの中、しっとりと柔らかに浮かびあがる2人の甘い歌声とハーモニーが印象的。ジョージが目をつけただけあって、フックに富んだ楽曲も特筆もので、BADFINGERのファンはグッとくるでしょう。なお、収録曲「Lonely Man」は、日本語バージョンが作られ(なんと中村雅俊の作詞!)、日本でヒットした曲の英語バージョン。この曲のみジョージ・ハリスンが参加してギターを弾いています。ビートルズやジョージのファンはもちろん、HUDSON-FORDあたりの英ニッチ・ポップのファンも必聴!

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