2013年12月2日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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こんにちは。
カケレコ店長の田中です。
いよいよ今日から12月の営業スタート。今年も早いものであと1ヶ月ですね。
11月はおかげさまで買取がたいへん好評で、たくさんの中古CDを買取し、販売し、全国のリスナーのロック探求のワクワクをつなぐことができました。本当にありがたいことだなぁ、と思います。
今日も先ほどヤマト運輸が来ましたが、週末にたくさんのお客様よりCDをお送りいただきました。
専門店として信頼してお送りいただいていることを忘れず、一枚一枚しっかりとプロ意識を持ち、査定していかなければ、とあらためて身が引き締まります。
さて、昨日売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするコーナー「日々是ロック」。今月も平日は毎日、プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
それでは、イギリスのニッチ・ポップ作からスタートしてまいります!
TRANSATLANTICより73年にリリースされた唯一作。TRANSATLANTICには珍しいハード・ロック作品で、満足なプロモーションを得られず、忘れ去られてしまった悲運の一枚。なんですが、いや~、内容は素晴らしい!
レーベルからの紹介では、STRAY、STRIDER、NUTZが引き合いにだされていますが、その通り!
それにしても、ジャケのセンス微妙~。でも、そこがB級ハード&ニッチ・ポップ好きとしてはたまらんのです。
ニッキー・ホプキンスのSWEET THURSDAYに参加したり、キャット・スティーヴンスの作品に参加するSSW/ギタリスト。
冬の透き通った青空とコントラストを描く陽だまりのように、格調高くもハートフルな極上ブリティッシュ・フォーク・ロックです。
韓国BIG PINKレーベルからの再発盤。あいかわらずナイスなセレクションで、ニッチ・ポップ・ファンにはたまりません。
元MANと元QUICKSANDのメンバーが結成って、どこまでいぶし銀なんだ(ニンマリ)。音の方も滲み出る旨味いっぱいのブリティッシュ・ファンキー・プログレでニンマリ。
デラムからリリースで、ニッキー・ホプキンスやミック・ウィーヴァーやヘンリー・ローサーも参加した英スワンプの逸品なのに、このマイナーっぷりときたら(涙)。最高の「イギリスのアメリカ」ですよ!
次は注目の英フォーク・リイシュー盤を。入荷してからすごい勢いで売れている人気作。
これ、本当にライヴで手売りされてただけの自主制作盤なの!?英フォーク3美神に匹敵すると言っても過言ではない気品・・・。女性ヴォーカルの美声も必殺ですし。
00年代のシンフォニック・ロック・バンドもカケレコでは大人気。
その活況の中心に居るのはこのバンドであり、この出世作も相変わらずよく売れています。
レビュー長すぎだよね? いや、でも、すげぇ、感動しちゃって、これでも途中で止めたんだ・・・。メロディの神が降臨した10年に1枚と言えるレベルの北欧シンフォ大傑作!
注目のスウェーデンのシーン。最近の新譜ではこれが大人気!
WHITE WILLOWとANGLAGARDのメンバーによるプロジェクトバンド、待望の13年作2nd!
ポスト・ロック的先鋭性と、シンセ/オルガン/メロトロンが淡く重なる透明感に満ちた幻想美が絶妙に溶け合った傑作!
イタリアからもP.F.M.やBANCOなど往年の名グループのDNAを継いだグループが続々出てきています。その筆頭格がこのグループ。
「四季」を描ききった伊プログレ新鋭による傑作をまだ聴いていない!? この「冬」編で聴けるメロトロンとピアノによる「凛」としたサウンドは、並の才能では出せませんよね。
クラシックの壮大さとキャッチーなポップ・センスとの融合が素晴らしいイタリアの好グループ。
分厚いストリングスと荘厳なコラールが織り成す本格派バロック・サウンドに情緒あふれるドラマティックな歌唱が映える!
00年代のイタリアを代表するシンフォニックなキーボード奏者/コンポーザーCorrado Sardella率いるプロジェクト。
ジャケットの通りにとめどなくドラマティックでエモーショナルな07年名作!
ムゼオ・ローゼンバッハやビリエット・パー・リンフェルノなど70年代の伊ヘヴィ・シンフォのDNAを受け継ぎつつ、HR/HMを通過したエッセンスも加えながら現代的なヘヴィネスで仕立て上げた00年代版ヘヴィ・シンフォ名品。
アメリカのジャズ・ロック系のレーベルMOONJUNE。ソフト・マシーンやメンバーの最近のプロジェクトのリリースや、インドネシアの新鋭グループを紹介している注目のレーベル。
そのMOONJUNEが発掘したセルビア生まれスペイン在住ギタリストの作品が凄いです。オルタナ、ポスト・ロックからクリムゾンまでを飲み込んだ先鋭的な逸品!
セルビア生まれスペイン在住のギタリスト、オルタナ、ポスト・ロックからクリムゾンまでを飲み込んだ先鋭的な2013年作
00年代に入って、マグマやヘンリー・カウのDNAを継ぐバンドが世界各地で誕生しています。若者たちからここにきて70年代のジャズ・ロックやチェンバー・ロックがまた支持を得ていることは嬉しいことですね。
英語ではなく、まるでコバイアのような異言語で歌っていますし、まさか00年代のアメリカにこんなバンドが出てくるとは!マグマや吉田達也のファン、COSなどベルギーのジャズ・ロックのファンは必聴!
スペインのプログレは、バルセロナのジャズ・ロック・シーンを中心にレコメンドしていますが、シンフォ系も良い作品は多いですね。リイシューされた時はよく売れましたが、最近は滞っていた一枚。久々に売れました!もっとフィーチャーしなければ!
キース・エマーソンになったりリック・ウェイクマンになったり忙しいキーボードがたまらない!この熱気と哀愁こそスパニッシュ・プログレの醍醐味!
ラストは、ロングセラーのYES系アメリカン・プログレの古典。
YESのスケール感いっぱいのファンタジーとGENTLE GIANTの先の読めない超絶技巧アンサンブルの完璧な融合・・。もはや隠れた名盤とは呼べないアメリカ産テクニカル・シンフォの傑作ですよね
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
FINISTERREやLA MASCHERA DI CERAの中心人物Fabio Zuffantiによるプロジェクト・グループ。08年作。「四季」を表現したコンセプト・アルバムで、メロトロンやキーボードをフィーチャーした壮大なシンフォニック・ロックに仕上がっています。ファンタスティックなパート、静謐なパート、ダークで荒涼としたパートなど、イメージ喚起力のある雄弁なアンサンブルが次々と溢れてきます。アコースティックな「静」とヘヴィな「動」との対比も鮮やか。70年代イタリアン・プログレ直系のサウンド・プロダクションもたいへん素晴らしい。オール・インスト。シンフォニック・ロックの名作。
YESの構築美とGENTLE GIANTの偏屈精神で同郷MIRTHRANDIRと同系統のサウンドを持ち、非常に高水準なテクニカル・シンフォニック・ロックを奏でるアメリカの技巧派グループによる75年作。変拍子というよりは1曲を通してキメだらけといった雰囲気の息もつかせぬほどの技巧を見せており、クラシカル且つレトロなシンフォニック性を感じるキーボードと、やたらとせわしないドラム、管楽器を巧みに利用したアプローチが耳に残ります。長尺曲を多く含むものの、最大瞬間風速のように過ぎる超絶技巧にはただただ驚くほかありません。本作の楽曲をベースに、次作「Sacred Baboon」が製作されます。
キーボード奏者Corrado Sardella率いるグループ。07年作。サウンドは前作と同傾向で、清涼感溢れるメロディアスなキーボードを中心に、「静」と「動」の対比鮮やかに、ダイナミックかつドラマティックに展開する壮大なシンフォニック・ロック。メタリックなリフ、ハイ・ポジションを多用し美しく駆け上るソロともに素晴らしいギターもたいへん魅力的。エモーショナルなヴォーカル、美しいメロディも胸を打ちます。たおやかに舞うヴァイオリンも絶品!ドラマティックなシンフォニック・ロックのファンは聴いて損はない逸品です。
TRANSATLANTICより73年にリリースされた唯一作。TRANSATLANTICには珍しいハード・ロック作品で、満足なプロモーションを得られず、忘れ去られてしまった悲運の一枚。なんですが、いや〜、内容は素晴らしい!レーベルからの紹介では、STRAY、STRIDER、NUTZが引き合いにだされていますが、その通り!疾走感いっぱいのリズム、鋭角に切れ込むギター・リフ、粘っこく弾けるオルガン、ちょっとパブ・ロック的な哀愁も含んだハイ・トーン・ヴォーカル、そして、キャッチーなメロディ。B級ハード・ロックのファンにはムフフンな一枚です。
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