2013年4月23日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
こんにちは、カケレコ・スタッフ佐藤です。
とうとう今週末にまで迫ってきた「イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル 2013」。
2011年から始まり、今年で3回目となる同フェスもついに今年で完結となります。
参加バンドは、
26日(金):MUSEO ROSENBACH & MAXOPHONE
27日(土):FORMULA 3 & ROVESCIO DELLA MEDAGLIA
28日(日):AREA & MAURO GPAGANI
と、最終章を飾るに相応しい豪華ラインナップ!
そんなわけで本日は、一日目の参加バンド、MAXOPHONEとMUSEO ROSENBACHを、過去作を振り返りながらご紹介してまいりたいと思います。
まずはMAXOPHONEについて。73年に、イタリア北部、ローマに次ぐ大都市であるミラノにて結成されたバンドで、作品としては75年に唯一作『MAXOPHONE』を発表しています。
LOCANDA DELLE FATEの77年作と共に、イタリアン・シンフォニック・ロックを代表する名作として知られるこの75年作。
LOCANDA DELLE FATEが今にも消え入りそうな淡く繊細な色調を持った作品だとすれば、MAXOPHONEの唯一作は瞬間瞬間で次々とその色合いを変える豊かな色彩感に彩られた作品と言えます。
ではその75年作からの一曲をどうぞ!
イタリアン・ロックの大きな魅力が、バロック音楽の遺伝子を継ぐ構築美と叙情美。そんなイタリアン・シンフォニック・ロックの金字塔として君臨し続けるのがこの作品ですね。
まるで軽やかに舞い踊るかのような優美なメロディーと洗練されたポップ・センス、そしてバロック音楽由来のクラシカルな格調高さが融合した、完成されたシンフォ・サウンドが非常に魅力的ですよね。管楽器をフィーチャーしたブラス・ロック的な迫力を持つアンサンブルもバンドならではのオリジナリティです。
これはやはり何度聴いても傑作です!
05年には75年作収録曲のアウトテイクや2ndアルバム用の楽曲のデモ、76年のTV収録映像、そして05年の再結成時の映像/インタビューなどを収録した、CD+DVDが発表されます。
そしてこちらが2011年、イタリア国内でのライヴ映像。テンションこそ当時より低めですが、演奏のキレとイタリアンな叙情美は相変わらず健在!当日はどんなステージで魅せてくれるのか、楽しみですね♪
続いてはMUSEO ROSENBACHにフォーカス!彼らは、フランスとの国境に近いボルディゲーラという街で結成されたバンドで、73年に当時としての唯一作を発表しています。
73年作『ZARATHUSTRA』は、哲学者ニーチェの超人思想という難解なモチーフをテーマとしながらも、ヘヴィでドラマティック、明快な起承転結を持った音楽性が全編を貫く、ハイクオリティな傑作。
彼らが、オザンナ、イル・バレット・ディ・ブロンゾ、チェルヴェッロらと並び、イタリアン・ヘヴィ・シンフォの四傑としてて数えられるのも納得できる高い完成度を誇っています。
ではそんな73年作からの20分に及ぶ傑作組曲をどうぞ!
「洪水」という言葉がぴったりの溢れんばかりのメロトロン、嵐のように荒れ狂うアンサンブル、そして強烈なまでの叙情性!やはり何度聴いても圧倒されますよね。
00年には再結成し『EXIT』を発表。往年のヘヴィな音楽性こそ影を潜めているものの、MUSEOのメンバーが参加したMATIA BAZARにも通じる艶のあるドラマティックなメロディーラインが美しい力作に仕上がっています。
同時期に、70年代当時のライヴ/デモ音源を集めたレア音源集も発表されました。音質は悪いですがヒープの『対自核』、決まってますね?
そして2013年に満を持して発表されたのが、『MUSEO ROSENBACH/ZARATHUSTRA LIVE IN STUDIO』。オリジナル・ヴォーカリストのステファーノ・「ルポ」・ガリフィらオリジナル・メンバー3人に加え、若手のメンバー4人を加えた7人編成で往年の名作『ZARATHUSTRA』を再録したものです。
70’s伊プログレ屈指の名盤を残したこのバンドの復活作は、なんと73年作の再演!繊細なシーンはより情感豊かに、ヘヴィーなシーンはよりえぐるような生々しさを以って、見事な表現力で展開していく演奏にかつての興奮が蘇ります!
現代的なアグレッションが加わって、よりパワフルさを増した『ZARATHUSTRA』。このテンションを引っさげて来日してくれるとなれば、当日も大いに期待できそうですよね!
というわけで一日目に参加する2バンドをご紹介してまいりました。今日より3日間、フェス参加バンドたちに動画を交えてフォーカスしてまいりますので、どうぞご期待ください!
【関連ジュークボックス】
大御所&実力派イタリアン・バンドの宝庫、RICORDIレーベル!
http://kakereco.com/kakereco_jukebox.php?id=229
西洋音楽と非西洋圏から生まれたロック・ミュージックとの出会い。イタリアン・クラシカル・ロック
http://kakereco.com/kakereco_jukebox.php?id=145
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イタリアの新鋭グループですが、ルネッサンス直系の気品を漂わせる逸品。波打つようなピアノを基調とするクラシカルで繊細な演奏と透明感ある凛とした女性ヴォーカルのなんと美しいこと。これは心洗われる名作です。
CDWK0612B(WHITE KNIGHT)
2490円 (税込2739円)
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00年代のイタリアを代表するシンフォニックなキーボード奏者/コンポーザー。ジャケットの通りにとめどなくドラマティックでエモーショナルな07年名作!
MMP495(MELLOW)
2350円 (税込2585円)
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何とスタジオ・ジブリの作品世界に触発され制作されたという19年作7th!従来の壮大なシンフォニック・ロックに、息をのむような深みある「静」の表現力が加わった傑作です!
SCR1022(SEACREST OY)
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あのMUSEO ROSENBACHのヴォーカルと、どこまでも70年代プログレの遺伝子に埋まったKey奏者を中心とする新鋭グループだって!?
IL TEMPIO DELLE CLESSIDRE/IL TEMPIO DELLE CLESSIDRE
BWRCD1232(BLACK WIDOW)
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何とスタジオ・ジブリの作品世界に触発され制作されたという19年作7th!従来の壮大なシンフォニック・ロックに、息をのむような深みある「静」の表現力が加わった傑作です!
KRC9006(KAKEHASHI RECORDS)
2990円 (税込3289円)
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アルバムのどの部分、どのフレーズを切り取っても溢れ出る「泣き」のリリシズム。ジェネシスの遺伝子を受け継いだ伊キーボード・シンフォ名作ですね。
MMP483(MELLOW)
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90年代以降のイタリアを代表するキーボード奏者と言って良いかな? 荘厳なメロトロン、優雅に舞うヴァイオリン、リリカルなピアノが溢れ出ます!
MMP522(MELLOW)
2490円 (税込2739円)
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