2022年6月3日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。カケハシ・レコードです。
新しく取り扱いを開始したノルウェーのリイシュー・レーベルNORSKE ALBUMKLASSIKEREから、北欧トラッド・フォークを代表する名グループFOLQUEの各タイトルが入荷しました。
「北欧のSPRIGUNS」と呼ばれるFOLQUEの作品は、英国エレクトリック・トラッド・ファンにぜひ聴いて欲しい作品です。
そこで今回は、英国からスタートしてFOLQUEなど北欧のエレクトリック・トラッド作をご紹介していきます。
お楽しみいただければ幸いです!
サンディ・デニーとアシュレー・ハッチングスはいなくなりましたが、リチャード・トンプソンを軸とするあまりに芳醇で躍動感に溢れた演奏が素晴らしすぎる傑作。トラッドらしいピリッとした荘厳さもあって、英国トラッド・フォーク・ロックの魅力が凝縮された一枚ですね!
元JACK THE LAD、DANDO SHAFTのメンバーらによるバンドってどんだけ激渋メンツ!?TREESファンからCOMUSファンまでにおすすめの英国エレクトリック・トラッド逸品!
ゲイ&テリー・ウッズを中心に結成されたウッズ・バンド唯一のアルバム。アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、ダルシマートによる広がりのあるサウンドと、タイトなリズムが重厚なバンド・アンサンブルを奏でるエレクトリック・トラッドの名盤!
フィメール・ヴォーカリストMandy Mortonを中心とした英エレクトリック・トラッド・グループによる、サンディ・デニーへの追悼作3rd。哀愁極まるメロディ、むせび泣くフィドル、そして冷気漂うヴォーカル・・・。悲しくも美しいフォーク作品です。
北欧の小村で村人が楽しげに踊る情景に流れている音楽そのものといった風情のサウンドを聴かせる、賑々しくも哀愁たっぷりのトラッド・フォークにグッと来ちゃいます。STEELEYE SPANやDULCIMER、仏MALICORNEなどがお好きなら是非。
同じくFOLQUEの80年作5th。前作に比べるとロック色が強めで、牧歌的なトラッドとダイナミックなロック・サウンドとが見事に調和しています。力強いアンサンブルと芯のある女性ヴォーカル、優美ながらスリリングなヴァイオリンとでびしっと決める「Hjuringstev」がかっこいい!
北欧エレクトリック・トラッドと言えばこのバンドですね。野太いリズムと心地よく歪んだギターが印象的。哀愁とユーモラスさが絶妙にバランスしたサウンドは北欧らしさ満点!
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女性ボーカリストSandy DennyとギタリストRichard Thompsonを擁し、トラッド・フォークの最高峰の1つに上げられるイギリスのグループによる70年5th。名盤となった前作「Liege & Lief」をリリースした後、Sandy DennyとAshley Hutchingsが脱退、Dave Peggが加入して男性グループへとシフトした作品ですが、その内容はグループのフロントであったSandy Dennyの脱退を全く感じさせないブリティッシュ・トラッド・フォークの名盤となっており、特にRichard Thompsonのギターをはじめとしたバンドの緊張感溢れるパフォーマンスは、さすが全盛期の彼らならではのものです。
LINDISFARNEのメンバーらと結成したバンドJACK THE LADのベース/ヴォーカルPhil Murrayや、DANDO SHAFTで活動した古楽器/弦楽器奏者Martin Jenkinsらが参加する英エレクトリック・トラッド・グループ、74年作。アタック感のあるアコギ、テクニカルな音運びのベースやスリリングに吹き鳴らすフルートらが織りなす、疾走感あるアグレッシヴなトラッド・フォークを持ち味とします。そこに乗る、豊かな低音で歌う男性ヴォーカルとかなりハイトーンの女性ヴォーカルによるコンビネーションも絶品。特に女性ヴォーカルは微かにハスキーな声質が神秘性を高めていて素晴らしいです。アコギの強いストロークとややヒステリックに歌う女性Voが緊張を煽るナンバーではCOMUSもチラつく狂気が見え隠れしますが、かと思うと次の曲では賑々しいフィドルが駆ける軽快なトラッドが鳴らされ、緩急自在なスタイルが魅力的です。TREESファンからCOMUSファンまでおすすめのトラッド・フォーク逸品!
ゲイ&テリー・ウッズを中心に結成されたウッズ・バンド唯一のアルバム。アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、ダルシマートによる広がりのあるサウンドと、タイトなリズムが重厚なバンド・アンサンブルを奏でます。トラッドを下地にした格調高く美しいメロディーも絶品。
ノルウェーのトラッド・フォーク・グループ、78年の4thアルバム。男女ヴォーカル、ダルシマー/マンドリン/バンジョーを兼任するマルチ・プレイヤー、フィドル/ハーモニウム奏者を含む7人編成に、クルムホルン、ルネサンス期のダブルリード楽器コルナムーゼ、バロック期の木管楽器ランケットなど古楽器を操るゲストプレイヤーを迎えて制作されています。そんな各種の管弦楽器が賑々しく交歓する祝祭感溢れるトラッド・ミュージックがとにかく絶品。シンプルなリズムに乗って芳醇な音色で駆けるフィドル、そこにアコギとマンドリンが瑞々しいタッチで合わせ、男女ヴォーカルがハートフルなノルウェー語で表情豊かに歌います。これはまさに北欧の小村で村人が楽しげに踊る情景に流れている音楽そのものといった風情のサウンド。エレキギターもこれしかないという哀愁を帯びた味わいあるプレイでアンサンブルを支えます。最終曲で聴ける古楽器による荘厳なアンサンブルは、フランスのMALICORNEなども彷彿。FAIRPORT CONVENTIONやSTEELEYE SPAN、DULCIMERなどの英トラッド・フォーク好きの方にもオススメの一枚です!
ノルウェー出身、北欧トラッド・フォークを代表する名グループ、80年作5th。トラッドのインスト曲を挟みながら前作に比べると全体的にロック色が強めなのが特徴。特にトラッドを土台にしたダークな雰囲気の2曲目がかっこよく、2分半ほどの短い曲ですが、力強いアンサンブルと芯のある女性ヴォーカル、優美ながらスリリングなヴァイオリンとでびしっと決めて強い印象を残します。トラッドとダイナミックなロック・サウンドとが見事に調和したエレクトリック・トラッドの好作!
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