2021年7月26日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
本日7月26日は、イギリスのキーボーディストDuncan Mackayのお誕生日。71歳になられました。
コックニー・レベルや10ccといったモダン・ポップ系バンドでの活動が主に知られますが、CAMELやALAN PARSONS PROJECTなどの作品にも参加していたり、COLOSSEUM IIの結成時メンバーだったり、ソロ・アルバムが怒涛のキーボード・プログレ作品だったりと、プログレ・サイドでの活動も特筆に値します。
そんな職人的キーボーディストDuncan Mackayの参加作品をピックアップ!
まずはソロワークから、キーボード・プログレ・ファンならマストと言うべきこの傑作1st!
コックニー・レベルや10ccへの参加からモダン・ポップ人脈と見られがちですが、ソロではプログレ・ミュージシャンとしての技巧と楽曲構築センスを発揮した、怒涛のキーボード・プログレを残しているんです!
これは、たまげますよ~!
より怒涛のキーボード・ワークはそのままに、モダン・ポップに接近した2ndも名盤です♪
コックニー・レベルや10ccで活躍したkey奏者と言えば?
前作『CHIMERA』で聴かせた技巧派キーボード・プログレと、在籍バンドが証明する卓抜したモダン・ポップ・センスが同居する傑作2nd。プロデュース&ヴォーカルはジョン・ウェットン!
実は2017年以降ソロ活動を活発化させており、ほぼ年1枚のペースで作品をリリースしてるんです。
在庫があったこちらの2作品をピックアップ!
実に27年ぶりのスタジオ・アルバムとなった17年作!
まさしく傑作1st『Chimera』が現代に蘇ったような、スリリングかつ芳醇すぎるキーボード・プログレに思わず感動~。
こちらは19年作。
ニューエイジ的センスも内包した映像喚起的なサウンドメイクが主ながら、存在感ある太い音で鳴るオルガンワークは相変わらずでたまりませんね☆
続いてはバンドメンバーとしてプレイしたアルバム&セッション参加アルバムをご紹介♪
彼の活動で最も有名なのが10ccのメンバーとしてでしょう。
ツアーサポートをしていた10ccにリック・フェンらと共に正式加入したのが本作で、この曲でのシンフォニックで陰影に富んだシンセ&オルガンが素晴らしいんだよなぁ~。
このモダン・ポップの名バンドでも数々の好演を残しています。
このライヴ・アルバム収録の「Sebastian」で聴ける、スティーヴ・ハーリーの切々としたヴォーカルを支えるクラシカルで端正なピアノ演奏、名演ですね。
彼がセッション参加しているのが、あの小野田少尉を題材にしたコンセプト・アルバムの81年作。
「Captured」のシリアスなパートでの緊張感たっぷりに切り込むプレイや、「City Life」の軽やかで美しいプレイなど、シンセサイザーを自在に用いて80s前半のキャメル・サウンドを方向付けるような見事な演奏を披露しています。
次作『SINGLE FACTOR』にも参加。
英国きっての奇才女性アーティスト、その記念すべきデビュー作にて、ほぼ全曲でキーボードを聴いているのがダンカンです。
もちろん永遠の名曲「嵐が丘」にも参加。
このサビでジョワーっと湧き上がってくるハモンド・オルガン、もうこれしかないってプレイで流石です…。
決して派手なプレイスタイルではないのに、参加したどの作品でも確かな存在感を放っている、まさしく名手と呼ぶべきキーボーディストではないでしょうか。
まだまだ現役バリバリなので、これからの活動にも注目ですねっ!
南アフリカ共和国出身、渡英しコックニー・レベル〜10ccのメンバーとして活躍、キャメルやケイト・ブッシュの作品でも手腕を発揮したkey奏者による、74年作『CHIMERA』に続く77年の2ndソロ。本作のプロデュースはなんとジョン・ウェットン。3曲でヴォーカルも取っています。他にクライヴ・チェイマン、メル・コリンズ、アンディ・マカロックら実力派が参加、さらに1曲では古巣コックニー・レベルのスティーヴ・ハーリーもヴォーカルを担当。その内容は、前作『CHIMERA』を踏襲する多彩な鍵盤楽器群をフィーチャーしたプログレッシヴなキーボード・ロック。大作主義的だった前作に比べ最長でも7分台とコンパクトな曲作りとなっていますが、ハモンド、シンセ、ピアノ、クラヴィネット、シーケンサーを縱横に駆使しテクニカルに畳み掛けるテンション溢れるスタイルは本作でも健在です。特に表題曲や最終曲で聴けるスリリングなシンセのプレイはエマーソンにも匹敵していて興奮必至。一方で半数近くを占めるヴォーカル・ナンバーでは、弾むように軽快なピアノ、フワッとファンタジックで温かみあるシンセなど、モダン・ポップ・バンドを渡り歩いた卓抜したポップ・センスも披露します。ウェットンのヴォーカルも活き活きしていて素晴らしいです。前作で聴かせた圧倒的な技巧で駆け抜けるキーボード・プログレと華やかなモダン・ポップ・サウンドを見事に両立させた名作です。
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!