2012年8月10日 | カテゴリー:カケレコ情報,世界のロック探求ナビ
タグ:
こんにちは!カケハシ・レコードの佐藤です。
突然ですが今回は、緊急企画!夏の新鋭探求の旅へのご案内と題してお送りしてまいります。
2012年も例年に増してハイクオリティな新鋭バンドが続々と登場している現代プログレ・シーンですが、それだけにどれを聴くべきか決めかねている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、中でもこれだけは是非とも聴いていただきたいというタイトルをここで一挙にご紹介していきたいと思います。今後の新鋭探究の参考にしていただければ幸いです。
ではまずはとっておきの一枚からまいりましょう。フランス出身の大型新鋭PUZZLE KINGによる12年デビュー作をご紹介!
いかがでしょうか。この瑞々しいまでの音使いと流麗なメロディ・ラインが何とも素晴らしいですよね。フレンチ・プログレ的な耽美さよりは明快な曲構成に欧州ロマンをたっぷりと感じさせてくれるこれまでのフランスにはなかったタイプです。
北欧プログレ界の重鎮FLOWER KINGSを彷彿とさせるダイナミズム満点の堂々たるアンサンブルが、デビュー作とは思えない圧倒的な存在感を放っています。これは現代プログレ界のフランス代表と言ってもいいほどの驚異的なポテンシャルを秘めたバンドと言えそうです。今後の活躍にも期待大ですね!
続いてもフランスから。いかにもフランスという退廃美が漂うアヴァン/チェンバー系新鋭バンドNOOUMENAの11年作です。
このバンド、もとはデスメタルをやっていたという異色の経歴を持っており、本作ではそのエッセンスも生かしてまさしく唯一無二、孤高の世界観を構築しています。重々しく刻まれるドラムスに怪しげに地を這うようなベース、ミステリアスな響きを持ったギター、そして不協和音のごとく鳴り響く管弦楽器らが織りなす妖しさと美しさが拮抗するアンサンブルがあまりに見事。
こちらはフランスのバンドらしい繊細で耽美なヴォーカルも魅力的で、この退廃の美と形容すべきサウンドにこれ以上はないというほどマッチしています。いや~これはデスメタル・サイドからプログレ・サイドへと活動の場を移してくれたことを素直に感謝したい一枚。次作も是非この路線でお願いしたいものです。
お次は、もはや現代プログレ・シーンの中心地と言ってよいイタリアより一枚ご紹介しましょう。
イタリアはペルージャ出身の新鋭シンフォ・バンドVIEUX CARREの12年作。こちらがまた、これまでにないイタリアらしさを持つ作品なんですよね。
ヘヴィーにうねるエレキから見事なアコギさばきまでをを披露するギターと、ムーグ、オルガン、ピアノを使って華麗なプレイを聴かせるキーボードらによる流れるようなアンサンブルもさることながら、やはり特筆なのがヴォーカル。
濃密なヴォーカルを聴かせるイタリアン・ロックと言えば古くはBANCO、新鋭にはRANDONEなどのバンドがいますが、ここのヴォーカルはそのどちらとも異なるタイプ。力強いテノール・ヴォイスが朗々と響き渡るパフォーマンスは、実はイタリアン・ロックのヴォーカルというイメージに最もピッタリと収まるのかもしれないと思えるほどの代物です。何にしてもイタリアらしさに満ち溢れたこのヴォーカルはちょっとたまりません。
最後はプログレ発祥の地イギリスから一枚ピックアップ!
突然ですが皆さんはQUEENはお好きでしょうか。・・・はい、全員お好きということで良かったです。ならこの新鋭は全ての人にお勧めできるということですね。そういうわけで動画をどうぞ♪
QUEEN好きならやはりこのヴォーカルに注目しないわけにはいかないでしょう。フィメールながらフレディ・マーキューリーの魂を受け継ぐ見事な歌唱を聴かせてくれます。何と言いますか、声量という点よりは声質やニュアンスという部分でらしさが感じられるのが自然体でいいんですよね~
反面ギター・サウンドやメロディ・ラインのほうは明らかに狙ってるな、という場面が満載で、こちらでも思わずニンマリしてしまう作品となっております。次作には一体どんなサウンドを引っさげてくるのか、今から楽しみなバンドです。
というわけで新鋭の中からおすすめタイトルをピックアップしてまいりましたが、気に入った作品はありましたでしょうか。もちろんこの他にも個性豊かな新鋭バンドが目白押しですので、この夏はカケレコで新鋭探求を楽しんでいただければ嬉しく思います。
新鋭探求の旅へはこちらからご出発ください! ↓
http://kakereco.com/list.php?f=1&n=1&sa=all&mode=1&sort=1&v=all&bg=15
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!