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MIZUKI da Fantasia ライヴレポート(2020/1/26) @下北沢GARDEN

スタッフ佐藤です。

1月26日、下北沢GARDENで行われたMIZUKI da Fantasiaのライヴを観てまいりました!

沖縄出身のヴォーカリストMIZUKIと、ピアニストAnna Hardyの2人を中心とするプログレッシヴ・ロック・グループMIZUKI da Fantasia。
ストレンジデイズの岩本晃市郎氏がプロデュースのほか作詞・作曲・アレンジ等に全面参加していることでもプログレ・ファンの注目を集める存在です。

MIZUKI da Fantasiaは2人ユニット編成/バンド編成で何度かのライヴを行なってきましたが、今回はレコーディング・メンバーであるYUKA & CHRONOSHIPの3人とASTURIASの川越好博を迎え、MIZUKI da Fantasiaの音楽性をフルに発揮できる最強布陣でのライヴとなりました。

編成は以下の通り。

MIZUKI – ヴォーカル
Anna Hardy – ピアノ/キーボード
宮澤崇 – ギター
田口俊 – ベース
田中一光 – ドラム
川越好博 – キーボード/メロトロン

注目は何と言っても歌姫MIZUKIの熱唱。相方Annaのピアノとベテラン・ミュージシャンらによる鉄壁の演奏に乗って、曲ごとに豊かに表情を変える魂のこもったヴォーカル・パフォーマンスがたっぷりと堪能できるライヴでした。ちなみにメロトロンは実機で川越氏がプレイ。

3rdアルバムに収録の「名前のない朝」は、情感を湛えたヴォーカルにクラシカルでキレのあるオルガンと奥ゆかしいメロトロンの響きが絡む哀愁溢れる一曲で、エモーショナルなヴォーカルを受け継ぎ泣きのギターソロへと流れていく終盤はプログレ・ファンなら胸を厚くせずにはいられない展開です。生で聴きたかった曲の一つなので嬉しかった!

一方で1st収録の「マボロシノアイ」は、一声一声を絞り出すようにして歌い上げるブルージーなMIZUKIのヴォーカルに痺れるナンバー。アルバム・バージョンよりもグッと感情をこめて歌われていてとにかく迫力満点です。ラストの「すべては幻」と歌う部分はあまりの声量に、最後列だったにもかかわらず思わすのけぞってしまうほどでした。

さらに2ndのナンバー「蜃気楼の街」では、美声を生かして伸びやかに歌われるヴォーカルにただただ聴き入ります。序盤からヴォーカリストMIZUKIの魅力が凝縮されたパフォーマンスの連続に、その音世界へとグイグイ惹き込まれます!


切ないピアノの旋律と憂いを秘めたMIZUKIのヴォーカルで紡がれるドラマチックなメロディが胸を打つ「幻想の一夜 ~In memory of fantasy」や、フォーカスを思わせる中世音楽エッセンスを持つインスト・パートとエモーショナルなヴォーカル・パートで構成された「奇跡の国へようこそ」などお馴染みとなったナンバーも、ライヴではより色彩鮮やかにかつ熱量をもって観客に迫ってきます。一曲一曲で奥深い世界観を表現する楽曲の完成度の高さを改めて実感。

そして以前観た18年のライヴでも印象的だった、キャッチーなテーマが印象的な「Fly to the future : Round & Round」は非常にライヴ映えするカッコいいナンバーで俄然盛り上がりました。タイトなリズムとエッジの立った鋭いギターが唸るハード・タッチながらファンタジックで飛翔感あるアンサンブルが熱い。またイエス「シベリアン・カートゥル」の「Blue tail, tail fly, Luther, in time…」と単語を羅列するあの部分を思い起こすパートは、何度聴いてもニンマリとしてしまいます。



またプログレ・ファンとしては3rd収録の「オン・ザ・ホリデイ / エンド・オブ・ザ・ワールド」は名演と言う他ありませんでした。叙情的なピアノと和のテイストを感じさせる神秘的な旋律を歌うヴォーカルが美しい前半、そしてスリリングなインストゥルメンタルへとなだれ込む後半と劇的な構成で一気に聴かせるプログレッシヴな感性に溢れた傑作で、緊張感を孕んだメロトロンとギターがせめぎ合うパートは鳥肌ものでしたね~。

Annaのピアノをバックに歌われる珠玉のバラード「ひまわりの季節」は、慈愛溢れる暖かな歌声とオリジナル以上の力強さと神々しさで鳴り響くラストのチャーチ・オルガン風キーボードの対比が涙を誘う、大変感動的なパフォーマンスでした。



アンコールでは、MIZUKIとAnnaに加え、ライヴ本編でも1曲に参加したレコーディング・メンバーの一人であるトランペット奏者を交えた3人でハートフルな「サクラサク道」を披露。

と、まだライヴは続く中、ここで佐藤は電車の関係で泣く泣く会場を後にしたのでした…。



最後まで観れなかったのは残念ですが、これまでリリースされた3作品からのベスト選曲と言える内容で、十分すぎるほどにMDFの世界を堪能することができました!

MIZUKI da fantasiaというプロジェクトはこれをもって一旦完結を迎えるとのことです。これまでジャパニーズ・プレグレ史に残る素晴らしいサウンドを届けてくれたことに感謝!

次の展開としてはAnna Hardyがソロ活動を開始し、5月にソロアルバムのリリースとライヴを控えています。
まだまだプログレ・ファンは目が離せませんね!

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