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【KAKERECO DISC GUIDE Vol.47】キャメル meets 重厚なバロック音楽!?ブラジルの注目シンフォVITRAL『ENTRE AS ESTRELAS』

スタッフ佐藤です。

今カケレコで一押しの作品をご紹介していく【KAKERECO DISC GUIDE】。

今回の作品は、ブラジルより登場した新バンドVITRALによる18年デビュー作『ENTRE AS ESTRELAS』です!

バンドおよびアルバムの注目ポイント!

○ブラジルの至宝BACAMARTEのフルート奏者が在籍!

○「キャメル meets バロック音楽」と言えちゃうリリカルさと重厚さを兼ね備えたサウンド!

○なんと52分に及ぶ大作組曲を収録!


VITRALについて

本作がデビュー・アルバムとなるこのブラジルのVITRAL。実は80年代初頭に結成されたバンドで、その際はアルバムを残すことなく解散。2017年に再結成を果たし本作をリリースしました。

メンバーはこちら。

Claudio Dantas – ドラム
Eduardo Aguillar – キーボード
Luiz Zamith – ギター
Marcus Moura – フルート

メンバーを見て「ん!?」と思った方は、かなりの南米プログレ通ですね。

オリジナル・メンバーにして現QUATERNA REQUIEMのドラマーでもあるClaudio Dantasも注目ですが、何と言ってもブラジリアン・シンフォの至宝BACAMARTEの83年作で活躍したフルート奏者Marcus Mouraの存在に驚かされます。

VITRALのサウンド

南米シンフォ好きにはたまらない豪華メンバーを擁するVITRALのサウンドですが、一言で表すなら「キャメル meets バロック音楽」。

名手Marcus Mouraによるリリカルで少し陰影がかかった美しい音色のフルート、再結成メンバーであるギタリストLuiz Zamithのアンディ・ラティマーを受け継ぐ一音一音から叙情が零れ落ちるようなエモーショナルなギター。両者が中心となってCAMEL愛たっぷりのアンサンブルを描き出します。

ここまででも十分に素晴らしいのですが、そこにオルガン、シンセ、ピアノなどを縦横に駆使して重厚でスケール大きなバロック調サウンドを築き上げるキーボードのプレイが覆いかぶさってきます!そのテクニックと構築性に富んだプレイはTRACEのRick Van Der Lindenを彷彿させるほど。

キャメル系シンフォとバロック調キーボードが合体することで、リリカルさと重厚さを兼ね備えた極上のシンフォニック・ロックが生まれているんです。

BACAMARTE、QUATERNA REQUIEMの両ファンは勿論のこと、初期キャメルのファンにも聴いてみていただきたい作品となっています!


ハイライトは52分の超大作組曲!

本作は全3曲から成っているのですが、その構成は7分、52分、5分。いえ打ち間違いではありません。2曲目は、13のパートで構築された52分にわたる組曲。QUATERNA REQUIEM『Quasimodo』に収録されている表題曲の40分を大きく超える大作に挑戦しています。

まさに「キャメル meets バロック音楽」と云えるサウンドが存分に堪能できる逸曲となっておりますので、是非アルバムにてお楽しみいただきたいと思います!

ここでは1曲目「PETALA DE SANGUE (Petal of Blood)」をお聴きください~。

試聴 Click!



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