2018年6月28日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE
こんにちは。スタッフみなとです。
KAKERECO DISC GUIDE、今日ご紹介するのは、FOLKAL POINTの72年唯一作『FOLKAL POINT』です。
アコースティックな楽曲と飾らない歌声、スッと心に入ってくるシンプルなフォーク・ミュージックが好きな方におすすめです。
・VASHTI BUNYANが好き
・ジョニ・ミッチェルは、初期が好き
・心が洗われるような、きれいな女性ボーカルが聴きたい
英ブリストルのフォーク・グループです。メンバーは4人、当時全員10代だったそう。
Cherie Musialik (vo)
Martin Steed (g)
Paul Cook (g)
Stuart Amesbury (g, vo)
Brian Murray (ba, vo)
今作『FOLKAL POINT』はMidas Recordingsからわずか500枚のプレス、しかもその半分は洪水で流された(!)ということで、レコードは大変なプレミアだとか。
今作の魅力は、紅一点シェリー・ムジアリクのボーカルにあると言っても過言ではないでしょう。
透き通った小川のような、美しく清らかな声質。英国フォークのボーカルとしてこれ以上なく相応しいです。
決して主張するのでなく、触れたら壊れてしまいそうな線の細さがあり、繊細なアコースティック・ギターの調べにとても良く合っています。
今作は、トラッドのカバーと、ジョニ・ミッチェルやボブ・ディランなど同時代のフォークのカバーで占められているのですが、そのバランスが丁度よく、とても「聴きやすい」アルバムとなっています。
ではまずトラッドから。
♪Scarborough Fair
何て美しい歌声でしょうか・・・
♪Edom O’Gordon
スコットランドの民謡です。
軽やかなギターとさらっとしたシェリーのボーカルが良く合っています。
次はジョニ・ミッチェルのカバーです。
♪Circle Game
何とピュアな「サークル・ゲーム」でしょうか。
もう一曲、トム・パックストンのカバーです。
♪Victoria Dines Alone
伸びやかなシェリーのボーカルが美しいです。
真っ青なジャケに掛かる橋。とても素敵なジャケットですよね。
このジャケットに描かれているのは、クリフトン吊り橋という、世界で最も古い吊り橋だそうです。
72年に設立された英国のレーベル。良質なフォーク作品をリリースしています。
他に、以下のアーティストの作品をリリースしていました。
教師をしながら歌を歌っていた英国の女性SSW、74年作。
清楚さの中に、凛とした感じもある美しい歌声、そして心にスッと染みこむ流麗な演奏が素晴らしいです。
【関連記事】
KAKERECO DISC GUIDE、今回はイギリスの女性フォーク・シンガーJanet Jonesが72年に発表した1stアルバム『SING TO ME LADY』を取り上げたいと思います。
Seabourne兄妹を中心とする英トラッド・フォーク・グループ。、72年作。
ズシリと重みのある格調高い歌声の男性ヴォーカル、凛とした歌声の気品ある女性ヴォーカルという兄妹による細やかな空気の震えが伝わってくるような歌唱です。(ジャケットは表示のものではなく、青いジャケットです。)
いかがでしたでしょうか。お気に召していただけたら幸いです。
英国フォークの激レア・アイテムとして知られる71年作。女性ヴォーカル、アコースティック・ギター3人の4人編成で曲によってベースが入ります。女性ヴォーカルが素晴らしく、瑞々しさに溢れた歌声は女性フォーク・ファンなら漏れなく虜になる魅力を持っています。Bob Dylan、Joni Michell、Simon & Garfunkel、Joan Baez等、アメリカ人アーティストの楽曲を多くカヴァーしており、アコースティック・ギターによる素朴で繊細なアンサンブルは、フォーク・ロック寄りの溌剌としたもの。初期FAIRPORT CONVENTIONをより素朴にしたような、ほのぼのとした魅力がたまりません。英フォーク・ファンには是非おすすめしたい一枚。
Seabourne兄妹を中心とする英トラッド・フォーク・グループ。原盤は激レアでポコラ本にも掲載されている72年のデビュー作。ズシリと重みのある格調高い歌声の男性ヴォーカル、凛とした歌声の気品ある女性ヴォーカルというSeabourne兄妹による細やかな空気の震えが伝わってくるような歌唱。そして特筆なのはフィドル奏者がメンバーに居ることで、物悲しい旋律を艶やかな音色で奏でるフィドルにはただただ感情が揺さぶられます。マイナーな作品ながら、英トラッド・フォークのファンは必聴と言える名品。
教師をしながら歌を歌っていた英国の女性SSW。72年のデビュー作と同じく、FOLKAL POINTやGALLERYをリリースしたMIDASよりリリースされた74年作の2ndアルバム。清楚さの中に、凛とした感じもある美しい歌声、そして心にスッと染みこむ流麗な演奏。ほとんどがカバー曲で構成されていますが、サイモン&ガーファンクルの1stあたりのリリカルな小曲を英フィメール・フォークに仕立てたような印象があって、すごく良い感じ。切々と紡がれるアコギのアルペジオ、そこに、静かに寄り添う抑制されたトーンのエレキのアルペジオも素晴らしいです。繊細かつリリカルなエレキのリードも泣けるなぁ。これは英フォーク・ファンは必聴!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!