2018年6月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ブルース・ロック
スタッフ増田です。
ブルース・ロックやハード・ロックを聴いていると、たまに「この曲、レッド・ホット・チリ・ペッパーズやオアシスなんかが90年代にリリースしていてもおかしくないかも!?」と思うような格好いい曲に出会えたりします。
もちろん彼らオルタナの音楽性には70年代のハード・ロックやブルース・ロックからの影響も多大でしょうし、当然といえば当然なのですが・・・。
ともかく今回はカケレコ棚より、現代の感性にも通ずる先鋭的なブリティッシュ・ブルース・ロックをご紹介いたしますよ~。
まずはFLEETWOOD MAC、CHICKEN SHACKと並ぶ英国ブルース・ロックの三大バンドのひとつ、SAVOY BROWN。
彼らの70年作収録のこの曲「That Same Feelin’ 」をお聴きください!
とにかくファンキーでグルーヴィー、何よりこの絡みつくようなリフ!フランツ・フェルディナンドあたりが演っていてもおかしくなさそう、かな!?
お次も三大バンドのひとつ、ギタリストのStan Webb率いるCHICKEN SHACK。
こちらも70年作なのですが、聴いてくださいこの一曲目「Diary Of Your Life」。
リフはもちろんちょっぴり気だるげでクールな歌い方、サビの盛り上がり、そして途中から展開を変える手の込んだ構成。
いやはや、2000年代にデビューした若手バンドの新曲と言われても信じちゃいそうですよ。
次は元ジェスロ・タルのギタリスト、ミック・エイブラハムズ率いるグループ。70年2nd。
こ、これが70年??
出だしからレッチリの曲みたいだし、疾走するパートと静のパートを交えたり、ギターソロが叙情的だけど一筋縄ではいかなかったり、すさまじくオルタナティブ。
先鋭的な感性と言えば彼らも外すことができませんよね!
古さを感じさせない洗練されたサウンドはもちろん、若き激情や死に対する不安を乗せた歌詞も時代を先取りしたものでしょう。
彼らの楽曲はどれも素晴らしいですが、今回は70年の4thより「Sunny Day」をどうぞ。
次はいぶし銀ドラマー、キーフ・ハートレイが結成したリーダー・グループ、69年作1st。
このブルージーでズッシリとヘヴィで、かつジャリジャリしたギター・サウンド。これぞ「デザート・ロック」の元祖と言えそう?
英アンダーグラウンド・ブルース・ロック界の名ドラマー率いるグループ、73年作。
この作品、ジャケはふざけてますが、名手デイヴ・ケリーによるギターの濃厚さは他の追随を許しません。
お聴き頂くのは「Fairy Tale」。これもグルーヴィーさといいメロディといいヴォーカルといい、まるでレッチリです!?
最後はかのクラプトンも在籍した名門グループBLUESBREAKERSを率いた重鎮、ジョン・メイオールによる69年作。
この最終曲「Lying in my bed」のけだるさ、まるでドリーム・ポップやシューゲイザー・バンドの曲みたい・・・。
いやはや英国ブルース・ロック界、恐るべしですね。
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ジョン・メイオール率いるブルースブレイカーズを経て、キーフ・ハートレイが結成したグループ。69年にデッカ傘下のデラムよりリリースされた1stアルバム。キーフのタイトで重みのあるスリリングなドラム、キーフが自伝の中で「今でも俺はロバート・プラントより良いヴォーカルだと思ってるぜ」と絶賛するミラー・アンダーソンのエモーショナル&ソウルフルなヴォーカル&雄弁なブルース・ギター、そして、ゲスト参加したヘンリー・ローザーの英国らしく淡くむせぶジャジーなトランペット。ウッドストックに出演し、本場米国のブルース・マンも魅了した英ブルース・ロックの傑作。派手さはないものの、聴けば聴くほどに味わいが増す、激渋&いぶし銀の逸品です。
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盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケに若干圧痕あり
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