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【KAKERECO DISC GUIDE Vol.21】夏の叙情がキラキラと輝くシンフォニック・ロック、HOSTSONATEN『SUMMEREVE』

こんにちは。スタッフみなとです。

8月も半ばとなり暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

今日は、夏にぴったりのアルバムをピックアップしたいと思います。

イタリアのシンフォニック・ロック新鋭、HOSTSONATEN11年作『SUMMEREVE』です!

HOSTSONATENとは

68年イタリア、ジェノバ生まれのベーシスト/コンポーザー、Fabio Zuffantiによるシンフォニック・ロック・プロジェクトです。

Fabio Zuffantiは94年に音楽活動を始めて以来、多数のバンドやプロジェクトに関わり、40以上の作品をリリースしてきました。

2001年より春夏秋冬をテーマにした連作アルバムをリリースしており、今作『SUMMEREVE』はその最終章、「夏」にあたります。

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特徴①叙情的なサウンド

この作品の特徴は、何と言ってもその叙情的なサウンドにあります。

再生してみれば、聴く人それぞれにとっての「夏」が浮かんでくることでしょう。うだるような暑さ、咲き誇る草花や短い命を生きる虫たち、少し寂しい夕暮れ・・・などなど、いつかの夏に体験した景色や感情がまざまざと浮かんできます。ものすごい映像喚起力です!

それでは冒頭の楽曲をどうぞ。

♪Season’s Ouverture

試聴 Click!

「夏」を表現するのに重要な役割を果たしているのが、シンセサイザーの豊かな響き。

冒頭の神秘的なシンセサイザーの音色が素晴らしいですね!まさに燃えるような朝焼けという感じで、これから始まる夏の一日を予感させてくれます。

しばらくすると土着的な響きのパーカッションが打ち鳴らされ、テンションが徐々に高まったところで、シンセサイザーによる美しい主題のメロディーが。まるで日の出を思わせる生命力豊かな演奏です。心揺さぶられずにはいられません!

特徴②泣きのギターをたっぷり味わえる

このアルバム特徴のひとつは、メロディアスな泣きのギターです。
ラストを飾る楽曲を聴いてまいりましょう。

♪Edge Of Summer

試聴 Click!

美しく繊細なピアノで始まるこの楽曲、次第に入り込むギターがタメの効いた哀愁あるメロディーを奏で、これでもか!と泣きのギターを聴かせてくれます。

アルバムの最後を飾るのにふさわしい、ダイナミックなギターです。

曲の繋ぎがかっこいい!

最後に、個人的にぐっときたポイントを。

この2曲の流れが非常にかっこいいんです!

♪Under Stars

試聴 Click!

アコースティック・ギターとエレピ、キラキラとしたパーカッションが涼しい木陰を思わせます。

♪Blackmountains

試聴 Click!

前曲のフィンガー・シンバルの音色に被さり、攻撃的なギターが奏でられ、パーカッションと共に不穏なサウンドへと進化していきます。涼しい木陰の世界が一瞬で打ち破られ、夏の夕立がやってきたかのようです。

この予測不可能、Fabio Zuffantiの手のひらで転がされるような見事な構成力にぞくぞくとさせられます。

HOSTSONATENの在庫

  • HOSTSONATEN / WINTERTHROUGH

    08年作、次々とイメージが溢れ出る、ダイナミックなシンフォニック・ロックの名作

    FINISTERREやLA MASCHERA DI CERAの中心人物Fabio Zuffantiによるプロジェクト・グループ。08年作。「四季」を表現したコンセプト・アルバムで、メロトロンやキーボードをフィーチャーした壮大なシンフォニック・ロックに仕上がっています。ファンタスティックなパート、静謐なパート、ダークで荒涼としたパートなど、イメージ喚起力のある雄弁なアンサンブルが次々と溢れてきます。アコースティックな「静」とヘヴィな「動」との対比も鮮やか。70年代イタリアン・プログレ直系のサウンド・プロダクションもたいへん素晴らしい。オール・インスト。シンフォニック・ロックの名作。

  • HOSTSONATEN / RIME OF THE ANCIENT MARINER — CHAPTER ONE — ALIVE IN THEATRE

    奇才FABIO ZUFFANTI率いるシンフォ・プロジェクト、12年作「RIME OF THE ANCIENT MARINER CHAPTER 1」を舞台化した映像/音源を収録

    イタリアン・ロック界の奇才Fabio Zuffantiが率いるシンフォ・プロジェクト・バンド。本作は、12年に発表された『RIME OF THE ANCIENT MARINER』を、役者とダンサーが歌い、踊り、演じる、舞台の映像と音源を収録したもの。バンドも舞台上で演奏しており、音源だけでも十分にドラマティックだった本作が、舞台上で繰り広げられる役者の演技によって、その深く壮大な世界観をさらに味わえるようになっています。CDのほうは、バンドのライヴアルバムという聴き方をしてもやはり素晴らしい完成度。オリジナルの12年作には未収録だったパートも追加されており、聴き所となっています。仕掛け人であるこのFabio Zuffantiという方の多才ぶり、やはり半端ではありません。彼の一ミュージシャンに留まらない溢れんばかりの創造性を堪能したいという方には、是非ご覧いただきたい作品です。

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