2018年4月18日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE,世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
春は、道を歩いていると本当に様々な花が開いていますね。桜が終わって雪柳、水仙にチューリップと、まさに色とりどりです。
フィメール・フォークも花に例えると、本当にさまざまな色合いの魅力があります。
さて今日は、花で例えるならば、人里離れた山の中にひっそりと咲いている花のような、無垢で可愛らしいフィメール・フォークを紹介いたします。
先月BIG PINkレーベルから再発されたMERRUWYN(メルウィン)の『LIVE AT THE GROSVENOR HOUSE HOTEL SHEFFIELD』です。
あまりにもピュアな2人のハーモニーと慎ましやかなギター。心洗われるフィメール・フォークをお求めの方はグッとくると思います。
・VASHTI BUNYANが好き
・FOLKAL POINTが好き
・癒される女性ボーカルが聴きたい
英ケント州の2人、Ann Galvin(ギター、バンジョー、ボーカル)とTheresa O’Brian(ギター、木管楽器、ボーカル)のデュオです。
クラシック・ギター教室で一緒になった2人はたちまち意気投合、デュオを結成。
今作は、グローブナー・ハウス・ホテルでのライヴを収録した作品で、彼女たちの唯一作。とても短い音楽活動だったようです。
今作は、74年当時のヒット曲のカバー、トラッド、自作曲で成り立っています。
耳を引くのがそのあまりの素朴さ。何回も聴いたあのヒット曲も、メルウィンの手にかかると、曲の最も純粋な部分だけを取り出して味わうような仕上がりになります。
♪You’ve Got A Friend
キャロル・キングやジェイムス・テイラーでおなじみのこの曲。
なんて繊細なのでしょうか。ちょっと発表会的な危うさもありますが、ただただ、その純粋さがに胸に入ってきます。
♪Yesterday
あまりにも有名なポールのこの曲。
アコギの調べがとても新鮮です。この隙間だらけなギターと歌がたまりません。AnnとTheresaのハモリも、可愛らしすぎます。
B面の2曲目、「Where The Lightning Ends」はAnnの作った曲なのですが、これがたいへん素晴らしいのです。
ヒット曲のカバーとは趣が変わって、Vashti Bunyanのようなくぐもった音世界です。
流れるようなアコギの爪弾きと鈴のようなAnnボーカル、Annよりちょっと大人っぽいTheresaのボーカルがまじりあい、英国の深い森に迷い込むようなミステリアスな響きを作り上げています。
♪♪♪いかがでしたでしょうか。
壊れやすいピュアな二人のボーカルに、すっかり心奪われてしまいますね。
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