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【KAKERECO DISC GUIDE Vol.16】ジャンル分類不可能!?驚異のインドネシア・プログレDISCUSの『1st』

スタッフ増田です。月ごとに更新される「カケレコセレクト100」より、スタッフがイチ押しの作品をご紹介する【KAKERECO DISC GUIDE】。

今回ご紹介するのはインドネシアを代表するプログレ・グループ、DISCUSの1999年作『1st』です。


■インドネシアの音楽シーン

2011年10月放送「今日は一日プログレ三昧、再び」で日本のリスナーを驚愕させた事も記憶に新しいDISCUS。

彼らを筆頭に、00年代以降数々のテクニカル・プログレを生んできたインドネシアですが、「そもそもインドネシアのロック・シーンって!?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。

ガムラン、ケチャなど個性的な民族音楽の印象が強いインドネシアですが、60~70年代には日本と同じくビートルズをはじめとする英米のロックが輸入され、人気を博します。70年代初頭には民族音楽とビートルズなど外国のロックを結び付けた「ダンドゥット」という音楽スタイルを生み出すなど、独自の音楽文化も盛ん。プログレではDEEP PURPLEのインドネシア公演の前座を務めたGODBLESSなど、70年代後半から80年代にかけて数々の名グループが誕生しました。

80年代以降はポップスの他にもメタルやKRAKATAUなどのジャズ・フュージョンが人気に。ジャズは現在でも東南アジア最大規模のジャズ・フェスティバルがジャワ島で行われているなど、その人気ぶりが伺えます。近年のインドネシア・プログレ・シーンでジャズ・ロックが人気なのも、そんなジャズ・ブームによるものかもしれませんね。

そしてインドネシア・シーンで面白いのが、ポピュラー音楽からメタル、ジャズに至るまで、多くのグループがガムランなど自国の民族音楽のエッセンスを取り入れていること。各島・各地域で演奏スタイルが異なり、現在も新しいスタイルが生まれているというガムランですが、伝統的かつ伝統に捉われない自由な形態の民族音楽だからこそ、若者にも浸透し、ポピュラー音楽の中に受け入れられているのでしょう。


■ジャズ、メタル、クラシック、民族音楽・・・多様な時間、文化の混ざり合うプログレッシヴ・ロックDISCUS

そんな伝統と革新、外の音楽と内の音楽が混ざり合った独特な音楽文化を持つインドネシア。

彼らDISCUSはその中でまた一つ、新たな革新を生み出したグループと言っても過言ではありません。

DISCUSのリーダー、Iwan Hasanは80年代後半に米オレゴン州にあるウィラメット大学でクラシック、ジャズ、現代音楽を学んだギタリスト兼コンポーザー。写真で持っているのはDISCUSでも使用している「21弦ハープギター」です。
彼はインドネシアに戻るとキーボーディストのFadhil Indraに声を掛け、自らが学んだジャズや現代音楽、ルーツである民族音楽などをミックスした新しい音楽を生み出すためのグループを結成します。それが96年に結成されたこのDISCUS(「ディスクス」と読みます)。

今やインドネシア・プログレの代表として名高い彼らですが、当初はプログレッシヴ・ロックを志向していたわけではなかったようです。彼らの1stアルバムはインドネシア内に適切なレーベルが無かったという理由で、イタリアのMellow Recordsから初めてリリースされることとなりました。そこで「プログレッシヴ・ロック」と紹介されたり、アメリカのプログレ・フェスに出演したりなどの出来事があったためか、04年2nd『…TOT LICHT !』はよりロック色が強まり、「プログレ」を意識したサウンドになっています。

しかしながらこの1stの真の意味での「プログレッシヴさ」も凄まじいもの。ジャズにメタルにアヴァン・ロック、そしてインドネシアらしい神秘的なエスニック・ミュージックが次々に顔を覗かせるジャンル分類不能なサウンド。Iwan Hasanのテクニカルなギター、アカデミックなコンポージングを筆頭に、ヴァイオリン奏者、管楽器奏者を含む8人のメンバーの個性がぶつかりあう瑞々しくエネルギッシュなアンサンブル。

一万を超える島からなる多民族国家インドネシアならではの、多種多様なサウンドが織りなす劇的なプログレッシヴ・ミュージックをどうぞご堪能下さい!

Lamentation & Fantasia Gamelantronique

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一曲目「Lamentation & Fantasia Gamelantronique」。シンフォニックなキーボードに力強くプリミティヴな男性ヴォーカルの歌唱、ガムランのような神秘的な鐘が鳴るイントロからしてもう未知なる世界観に惹き込まれます。軸はジャズ・フュージョン的ですが、そこに強靭でメタリックなギター、民族音楽的なコーラス、複雑な変拍子が入り混じる圧倒的カオスさ。激しい「動」のパートだけでなく管弦楽器をフィーチャーした「静」のパートもあったりと、ドラマティックな構成力にも脱帽です。

Dua Cermin

試聴 Click!

こちらは男女のデュエット・ヴォーカルをフィーチャーしたポップかつシンフォニックでフュージョン・チックな一曲。歌詞は現地語ですが、煌びやかで洗練されたサウンドのためか辺境臭は感じません。中間部のKANSASやダッチ・プログレなどを思わせるクラシカルな展開も好感触。そしてやはりギター・ソロは圧巻…!いやはや、インドネシア凄いです。


■DISCUSのその後

前述の通り04年に2ndアルバムを発表したDISCUSですが、管楽器奏者Anto Praboeの急逝、リーダーのIwan Hasanの脱退により2010年に無期限の活動休止を発表。Iwanはその後キーボードのFadhilとともに結成したATMOSFERAやCHAMBER JAZZというプロジェクトなどで活動を続けています。DISCUSは近年は音沙汰なし…かと思いきや、昨年9月公式FBにIwan Hasanから「なにやら計画している」との投稿が。いよいよ待ちわびたニュー・アルバムが!?今後の動向にも期待です!

DISCUSの在庫

  • DISCUS / …TOT LICHT !

    インドネシア出身、驚異的なテクニックと見事なアレンジ・センス、名バンド!04年作

    インドネシア出身のプログレ・グループ。ヴァイオリン奏者、フルート&サックス奏者、透明感ある女性Voを含む8人組。名作1stに比べ、アヴァン・ロック度、メタル度が増した印象。ただ、美しいストリングス・シンセをフィーチャーしたシンフォニックなパートや、アコギとフルートが美しい静謐なパートなども健在。アレンジの振幅が爆発的に増し、アンサンブルの強度も格段にアップ。何でもありの音楽なんですが、バタバタした感じは一切無く、構成が見事で、すべてを「必然」に響かせています。うーむ、凄すぎるぞインドネシア!

  • DISCUS / 1st

    インドネシア出身、驚異的なテクニックと見事なアレンジ・センス、辺境シーン屈指の名バンド!

    インドネシア出身のプログレ・グループ。ヴァイオリン奏者、フルート&サックス奏者、透明感ある女性Voを含む8人組。99年作の1st。ロック、ジャズ、クラシック、フォーク、現代音楽、民族音楽、ヘヴィー・メタルなどの多様な音楽を吸収し、見事な構築力でもって、1音1音が瑞々しく躍動する真のプログレッシヴ・ミュージックへと昇華させています。破壊的なパートから静謐なパートまで、そのアレンジ・センスはただものではありません。テクニカルなフレーズを流れるように聴かせるギターを筆頭に、全メンバーとも驚くほどのハイ・テクニックとハイ・センス。恐るべしインドネシア。凄いグループです。

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