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【KAKERECO DISC GUIDE Vol.11】シェルター・レーベルの隠し玉!ニッチなLAスワンパー、DON PRESTON円熟の74年作!

こんにちは。スタッフみなとです。

ここに一枚の写真があります。

どん。

誰かに似ている・・・そう、レオン・ラッセルにそっくりですよね。少々つるんとしていますが。

レオン・ラッセルが立ち上げたシェルター・レーベルで活躍していたギタリスト、ドン・プレストンです。レオンと共に演奏するなかでその音楽性に触れ、尊敬の念が募るにつれて、髪型も自然とレオン風になっていったのでしょう。

昨年より韓国BIG PINKレーベルより3枚再発されているのですが、それぞれが全く違っていて、ドンの歩みと共に楽しめる味わい深い作品です。

今日はそんなドン・プレストンをピックアップしてまいります。

来歴

DON PRESTON

1942年コロラド生まれ、カリフォルニア育ち。少年時代から合唱隊に参加したり、ギターの練習にいそしんでいたそう。
深夜のAMラジオから聴こえてきたB.B.KINGなどブルースが彼の原点で、どの作品にもブルースへの深い愛を感じることができます。

近所にはキャピトル・レコードがあり、50年代にはペンギンズやコースターズなどのR&Bグループ、リッチー・ヴァレンスやジーン・ヴィンセントなど大スターのバックで演奏をしています。

60年代初めにはABCテレビの人気音楽番組「シンディグ!」のハウスバンド、シンドックスに参加、ここでのちのレオン・ラッセル人脈とのつながりを得ます。

1968年1st『BLUES』

音楽修行の最初の結晶としてA&Mから68年にリリースしたのがこちら。

ジャケットの純朴な姿そのままに、ブルースへの熱い想いを形にした作品です。

シェルター・レーベルで同僚となるドン・ニックスの楽曲や、ウィルソン・ピケット、ボビー・ブランドなどのカバーを収録。

他のLAスワンパー、ジェシ・エド・デイヴィスやロジャー・ティリソンなどのコク深い声質と比べるとやや薄味ですが、その少しB級の、青々としたボーカルがたまらない味わいがあります。

自作曲がまた素晴らしく、胸のすくようなど直球のブルース・ロックを奏でています。

♪Baby It’s You

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1969年2nd『HOT AIR THROUGH A STRAW FROM』

DON PRESTON&THE SOUTH名義で同じくA&Mから69年にリリースしたのがこちら。

全作とはうって変わって、爽やかでキャッチーなサウンド、ビートも非常に軽快です。

清涼感あるギター、軽やかなドラミング、息の合ったコーラス・・・曲によってはビートリッシュだったりラウンジ風だったり、これはこれでドンのボーカルに合っています。

カール・レイドルやジム・ケルトナーが参加しています。

♪Circle For A Landing

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1974年3rd『BEEN HERE ALL THE TIME』

全作から少し間を開けて74年にシェルター・レコードからリリースしたのがこちら。

この作品で、格段にコクが深まっているんです。

それもそのはず、前作との間にドンは70年に設立されたシェルター・レーベルと契約、ジョー・コッカーの70年作『MAD DOGS & ENGLISHMEN』、レオン・ラッセルの71年作『LEON RUSSELL AND THE SHELTER PEOPLE』その他多数、そして71年のバングラデシュ・コンサートにもギタリストとして参加しているのです。

(1971年8月、バングラデシュ・コンサート。左手前がドン。)

シェルター・レーベルで日々修行に励んだ結果、一人のミュージシャンとしての「コク」が身に付いたのでしょう。

冒頭1曲目からその進化が聴こえます。

♪A Minor Case Of The Blues

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ギターの粘りがぐっと増しています。ボーカルのバックで響くスライドギターはこちらを煽ってくるし、ソロではジェシ・エド・デイヴィスもかくやという泣きのギターを披露。

ボーカルも今までの青臭さが払拭され、どっしりと腰に来るリズム隊がそれを支えています。

♪On The Other Hand

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楽曲はこれまでのどの作品よりもブルージーで、かつホーンやピアノ、ゴスペル風コーラスなどをバランス良く取り入れた非常に洗練された仕上がり。

シェルターでの経験によって培われた表現力が、自身のブルース愛をしっかり発信しています。

また、この作品はマッスル・ショールズやオクラホマのタルサ、LAやロンドンといった複数のスタジオで録音されており、バリー・ベケット、ピート・カー、ロジャー・ホーキンス、ニール・ハバード、カール・レイドル、ジム・ケルトナー等々、熟練のミュージシャンたちが多数参加して完成度を高めています。

その後

80年に4thをリリース。精力的にセッション・ミュージシャンとしての仕事をこなし、フレディ・キングやJ.J.ケイルの作品にも多数参加しています。

 

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