2017年8月29日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
スタッフ増田です。
ドイツのハード・ロックといえば、スコーピオンズを筆頭に人気を博したバンドはありつつも、多くはB級、果てはC級とまで言われて甘く見られがちですよね。
しかしそんなジャーマン・ハードにも、英国にも劣らぬ技術と独創性を備えた質の高いグループが多く存在します。
そんなわけで、今回はジャーマン・ハードの隠れた名作を中古棚よりピックアップ!
まずはドイツの情熱みなぎる、重厚ハード・ロックをお届けします。
中国四大奇書のひとつ『金瓶梅』を名に冠してしまったバンド。
ソリッドなギターもクールな骨太オルガン・ブルース・ハードを聴かせつつ、どこかサイケデリックな実験性も持ち合わせているのがドイツらしい。
ユーライア・ヒープやスプーキー・トゥースや初期ディープ・パープルが好きなら、このバンドはずばり必聴!
重厚なオルガンとヘヴィなギターがこれでもかとドライヴ。
後にジャズ・ロック・グループPASSPORTに参加するCurt Cressのジャジーなドラミングも炸裂。
混沌としたサイケデリアも渦巻く長尺インプロビゼーションは、まさにヘヴィ・プログレッシヴ・ジャム!
これを聴いて興奮しないハードロック少年がいるだろうかっ!?
ブルージー&シャープなツインギター、ヴォーカルのシャウト、テンションみなぎるリズム隊……ストレートにカッコイイ要素だけで構成された、混ざり気一切なしのサウンド。
75年に自主制作でわずか300枚のみ発売された、ドイツの純正ギターオリエンテッド・ハードロック!
次はどこか英国的な哀愁漂う、「泣き」のハード・ロックをお届け!
「ドイツのウィッシュボーン・アッシュ」と言えばこのバンド!
ハードロック・ファンにはたまらない、泣きのメロディー満載のツインギター。
哀愁満ち溢れつつも、爽やかなアコギの音色はアメリカ西海岸的な軽やかさを感じさせます。
洗練されたメロディー・センスが存分に発揮された一作!
TRACEやTRIUMVIRATに匹敵する格調高きキーボード・ロックと思いきや、ソリッドなギター&グルーヴィーなベースとのクラシカルな掛け合いはまるでパープル的様式美。
これでもかという程の哀愁満ちた旋律は、ドイツながら英国を思わせる叙情性に富んでいます。
ジャーマン・オルガン・ハードの隠れた好作!
ブルージーかつドラマチックな哀愁はまるでフロイドの『狂気』!?
楽器陣のレベルも高く、デイヴ・ギルモア並の泣きのメロディーとテクニカルな速弾きを併せ持つギターのソロは圧巻。
テクニカルなアンサンブルと濃密なメロディに満ち溢れた、珠玉のジャーマン・プログレ・ハード。
最後はドイツらしい実験性に富んだ、プログレッシヴなグループをご紹介。
フリー・ジャズにクラウトロック的実験性をふんだんに詰め込んだ変則的な作風なのに、スリリングなギターとサックス織り成すジャズ・ロック・パートは文句なしにスタイリッシュ!
ドイツらしさ溢れる、ひねくれジャズ・ロック。
ドイツの実験的ジャズ・ロック・グループHANUMANが改名したバンド。
ギターを加えたことでハードロック色が増し聴きやすくなってはいるものの、印象的な独語ヴォーカルやテクニカルなジャズ・タッチは健在。
スリリングなサックスとアンニュイなギター、存在感のあるベース、手数の多いドラミングが絡み合う、変拍子を織り交ぜたインプロビゼーション的展開は圧巻です。
抜けのいいサウンドにどことなく漂うけだるげな雰囲気も癖になること間違いなし。
ディープ・パープル、ヴァニラ・ファッジ、アイアン・バタフライ、ナイス、ジェスロ・タルを詰め込んだ感じ!?
フルートにギターにハチャメチャなオルガンソロ、次々と溢れ出すエナジー満点の怒涛のフレーズ・ラッシュは言葉を失う勢い。
英国人ヴォーカリストのソウルフルな歌もカッコ良いし、こりゃジャーマン・プログレ/ハード屈指の名盤!
いかがでしたでしょうか?
奥深きジャーマン・ハードの世界、ぜひぜひ探求してみて下さい。
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