2014年12月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,新譜CDナビ
全然有名じゃないけど、数多くのバンドのバックでいぶし銀の演奏を聴かせた名手たち。
そんなスター性はないけど確かな実力をもったミュージシャンが集まり、檜舞台を夢見てバンドを結成。
でも、リリースしたアルバムは、内容はいいのに、時代の波に乗れずにさっぱり売れない・・・。
あぁ、そんな愛すべきニッチ・ポップなバンド、QUANTUM JUMPとAVIATORの作品をピックアップいたしましょう。
4作品とも確かな実力を感じるプロフェッショナルな演奏とメロディ・センスに痺れる必聴盤ですね!
名プロデューサー/Key奏者のRupert Hineが、キャラヴァンやカーヴド・エアでお馴染みのベーシストJohn G Perry、ケヴィン・エアーズのソロ作の他、なんと井上陽水の「氷の世界」にも参加しているセッション・ギタリストのMark Warner、敏腕ドラマーのTrevor Moraisと結成したプログレ/ポップ・バンド。76年作のデビュー作。
ひねりの効いたファンキーなビート、クールに洗練された都会的なキーボードや管楽器、さりげなく流麗なフレーズを繰り出すフュージョン・タッチのギター、英国的なシニカルさとにじみ出る知性がたまらないキャッチーなメロディ。
10ccやKORGISとフュージョン・バンドとがセッションしたような、そんな知的でセンス抜群のブリティッシュ・ポップ。これは唯一無比な傑作!
前作からギタリストが抜け、キャラヴァンやカーヴド・エアでお馴染みのベーシストJohn G Perry、敏腕ドラマーのTrevor Moraisとのトリオを中心に制作された2nd。77年リリース。
他にゲストとして、キャラヴァンのGeoffrey Richardsonが全面参加して、ヴィオラやフルートに活躍している他、VINEGER JOEでお馴染みの女性ヴォーカルElkie Brooksも参加。ブラス・アレンジをHenry Lowther、弦アレンジをペンギン・カフェ・オーケストラのSimon Jeffesが担当しているのも注目です。
前作での知的で洗練されたプログレッシヴ・ポップの延長線上に、メロディはよりフックに富み、アンサンブルも奇才2人による管弦楽器をフィーチャーすることで、より実験精神とポップネスとが際立っている印象。
Rupert Hineのコンポーザーとしての才能が光り輝く英ポップ屈指の一枚!
元BLODWYN PIGのサックス/フルート奏者のJack Lancaster、MANFRED MANN’S EARTHBANDのVo/GのMick Rogers、CARAVANやQUANTUM JUMPでお馴染みのベーシストJohn G. Perry、元JETHRO TULLのドラマーClive Bunkerという英国裏街道オールスターというべきいぶし銀のメンバー達が結成したグループ。79年デビュー作。
プロデュースはバンドとともに、BRAND XのKey奏者Robin Lumley!
モダン・ポップにカンタベリー・フィーリングが加わったような、叙情がにじむ円熟のニッチ・ポップを聴かせます。派手さはないものの、時にシャープにキメて、時にビターなフィーリングも漂わすアンサンブルもさすがの味わい。Jack Lancasterの優美なサックス/フルート、良いです。
1stリリース後にJack Lancasterが脱退し、残ったトリオで制作された80年作の2ndにして最終作。
粘っこくファンキーなリズム、シャープなリズムを刻むギター、ちょっぴり「いなたさ」もあるキャッチーなメロディ。オープニング・ナンバーからいぶし銀のニッチ・ポップにグッときます。
抜群のタイム感と奔放なフレージングがクールなギター・ソロも良いし、その裏では、リズム隊がさり気なくもビシバシと手数多く疾走するし、テクニックはさすが。
これぞ愛すべき英国ニッチ・ポップ!
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