プログレッシヴ・ロックの中古CD豊富!プログレ、世界のニッチ&ディープな60s/70sロック専門ネットCDショップ!
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日本のプログレファンにとって一番有名なPoohの作品はオーケストラと共演した往年の傑作『パルシファル』や『ロマン組曲』なのかもしれない。
しかし、80年代以降の卓越したバンドの演奏力とロックバンドらしい躍動感を活かす素晴らしい編曲のおかげで、本作"Opera seconda"はそれらに匹敵する、いやそれらを越えるといってもいいほどの傑作に仕上がったと思う。
オーケストラの編曲を担当した編曲家はおそらくハードロックやプログレが本当に大好きな人であり、この編曲はロックバンドとオーケストラの共演のひとつの理想形といえるだろう。
本作の編曲で大きくイメージの変わった曲を以下にあげてみよう。
代表曲'Canterò per te'はYes風のリフがカッコいいハードロックになり、オリジナルでは軽やかなラテンポップス風だった'Maria Marea'は、ゲストヴォーカリストの声質もあって、重厚なイタリアン・ロックになった。
元々はやや落ち着いたAOR調だった'Ci penserò domani'は疾走感のある編曲でまったく別の曲に生まれ変わった。 渋すぎる超低音のゲストヴォーカルと天翔けるドディのリードギターが鮮烈なコントラストをなしている。
最終曲'Il ragazzo del cielo'の静寂の夜明けから雷鳴轟く嵐のなかへ突き進んでいくようなドラマティックな展開はまさにプログレとしかいいようがなく、オリジナルの出来をはるかに超えている。
ドディのギターは絶好調。ロビーの歌唱は年相応に渋くなったが、それでも驚異的。
さらに曲と曲のあいだをオーケストラの演奏で切れ目なくつなぐドラマティックな演出が施されており、プログレファンにはこれもうれしい。
前作の1stは「あまりプログレらしくないかなあ」という印象だったが、彼らは今作でついにその本領を発揮しはじめた! これはいい! そして間違いなくプログレ!
まず演奏が格段によくなった。ギターは派手な音色でリフでもソロでも活躍し、リズム・セクションは力強い変拍子リフを次々に繰り出す。ピアノも1曲目‘The Autumn Evening’の冒頭のようなクラシカルなピアノで存在感を示している。男女ゲスト・ヴォーカルもすばらしい歌唱をみせる。
この手のバンドにしてはヴィンテージ色があまりなく、前作の90年代的なロック歌謡っぽさがちゃんと残っているので「ド派手な変拍子入り産業ロック」のようなかんじにもなり、これがなかなか得難い個性になっていると思う。全体的にメロディーが明るく、哀愁よりも開放感があり、同じロシアでもLittle Tragediesとはかなり雰囲気が違う。個人的にはなぜかスペインの作曲家アルベニス(組曲イベリアのスローな曲とか)を思い出した。
それでも、ゲストの女性ヴォーカルが哀愁たっぷりに歌う3曲目‘The Confession Of The Witch’は、いわゆる「ロシアらしさ(Little Tragediesのような)」を求める向きにも大いにアピールするだろう。
いまだに情報が少なく謎のバンドだが、今後も追いかけていきたいと思う。
「あれ、4曲しか入ってない!」と思ったら、3曲目が20分、4曲目が30分ありました。
1曲目"Pointless Living"はYes/Gentle Giant系の込み入ったアンサンブルやコーラスに今っぽいオルタナティヴ・ロック風味をまぶしたカッコイイ小曲。これがこのバンドの基本的な作風のようです。2曲目"After The Storm"も同路線かと思ったら、後半でフュージョン調になって圧倒的なシンセ&ギター・ソロが!
以降の大曲では、テクニカルな演奏、70年代ポップス調のキャッチーなメロディー、複数のヴォーカリストによる声質の違いをいかした演劇風の演出を次々に繰り出し、場面転換も鮮やか!長い曲でも飽きることなく聞けてしまいます。
ナレーションまで交えたロック・オペラ調の4曲目"The Grand Event"はProcol Harumの大作"In Held Twas In I"を意識したのでは?そういえば、同郷のThe Flower KingsやMoon Safariに比べてブリティッシュ・ロック色が濃いと思います。あまり知られていないかもしれませんが、すばらしい作品です。もう1曲入れてほしかったなぁ…。
このバンドについてはなぜか情報が少なく、以前から気になっていました。で、実際に聞いてみた感想ですが…
まず、最近人気のヴィンテージ/70年代復古調ではありません。私がリアルタイムな懐かしさを感じるような、80年代後半〜90年代初頭のロックのようなサウンドです。そこにさりげなく変拍子を交え、プログレらしい味付けをしています。大きくフィーチャーされたヴォーカルはロシア語で、比較的ストレートな歌唱に私は好感を持ちました。
しかし、演奏が全体的になんとも地味…キーボード(ヴォーカル兼任)もギターも派手なソロをとりそうな音なのにソロは少なく、あってもなぜか地味で、バッキングに徹しているようです。演奏は堅実で、聞き手をひきつけるようなソロやアンサンブルがもう少しあれば印象が大きく変わっていた可能性もあっただけに、よけいに残念に思いました。
ブックレットにはジャケットのイラストの続きと思われる郷愁を誘うイラストがたくさん掲載されていてとてもステキです。この、ちょっと懐かしいカクカクしたタッチのイラストも90年代初頭風なんじゃないかと、ふと思いました。
プログレ・ファンには受けがよくないと思うので評価3としましたが、そのイラストも含めて、全体的に懐かしくて実は気に入っています。
ギター(キーボード兼任)のGreg Spawtonとベース(キーボード兼任)のAndy Pooleの2人によるグループのようです。このアルバムではP.ガブリエル・タイプのヴォーカリスト(フルート兼任!)David Longdonもメンバーとしてクレジットされています。
このギターとベースがとにかく70年代のYes+Genesisとしかいいようのないプレイをしています。ヴォーカリストのP.ガブリエル度も非常に高く、鳴り響くメロトロンと合わせて、レトロなプログレの再現としてはトップクラスといって間違いないでしょう!メンバー以外にも、80年代以降のプログレ関連の有名ミュージシャンが多数ゲスト参加しています。
それでも単なる懐古趣味以上のものを感じてしまうのは、ポスト・ロック的な壮大でエモーショナルな表現が随所に感じられるからだと思います。Genesis風の弾き語りとYes風の躍動的なロック・アンサンブルの交錯に、ひなびたブラス・セクションが高鳴るSigur Ros風のラストをあわせた3曲目"Victorian Brickwork"は、やはり2009年でなければ生まれなかったであろう傑作。車でこの曲を聞いていたとき、不覚にも涙が出てしまいました…
よくAreaやAngeが引き合いに出されているので、期待して購入してみました。しかし、迫力あるヴォーカルのイメージが重なるのはわかりますが、このヴォーカルは「歌う」気配がまったくなく、ひたすら「語る」のです。AreaもAngeも語りはとり入れていても、メロディーをちゃんと「歌う」パートもよくできていたと思うので、これはちょっとやりすぎなんじゃないかと…
ただ、これはこれでインパクト大のすばらしい作品でした。バックの演奏はびっくりするほど上手いジャズ・ロックです。反復女声コーラスや混声コーラスが入ったMagmaっぽい曲もあります。「やりすぎ」なんて言いましたが、シャンソンではもともとこういうヴォーカル・スタイルもあるようです。この「フランス語の語り」にロッケンローな演奏をくっつけた1曲目"T'es Rock Coco"はおもしろすぎ、かつ、カッコよすぎです!
フュージョン・テイストのあるブリティッシュ・ロックといえば間違いない音かと思います。過渡期の音だなという印象はありますが、これはこれでほかには代えがたい魅力があります。
ポップなのにときどきひねくれた展開を見せる滑らかな歌がいいですね。演奏もヴィンテージ感あふれるキーボードとメロディアスなギターを筆頭に、テクニカルで疾走感があります。1曲目"Acrobat"が気に入ればもう手放せないでしょう。最終曲"August Carol"のラストはやはり感動的!決して「メロトロンをいっぱい使っているから」というだけではなく、たしかなセンスと技術が感じられます。
これとは別に日本盤でリマスター盤が出ていますが、音の大きさ&クリアさはこの輸入盤でも十分いいと思います。
うわさには聞いていましたが、私の好みにぴったりのすばらしい作品でした!
メロディーはまさに王道のポップスを思わせますが、なぜかとても新鮮に感じます。さわやかなコーラスはBeach Boys風でしょうか(Yes風ともいえるけど)。しかし、さらりとテクニカルな演奏はYesとGenesisを合わせてうんとフレッシュにしたようなかんじで、しっかりとプログレの精神が引き継がれていることがわかります。
1、2曲試聴しただけだと「ちょっとポップすぎるかなぁ」と思うかもしれませんが、その思いはアルバム1枚通して聞けば「もっと聞きたい!」に変わります!ほかのアルバムも早く聞いてみたいです。
私は世代的には後追いで、山下達郎から70年代洋楽ロックのもつ「明るさ」に魅せられ、そしてYesを聞いてプログレが好きになりました。ダークでアヴァンギャルドなのもいいけれど、明るく親しみやすいプログレがやっぱり好きなのです…こういうの待ってました!
Angeは以前から好きなバンドだったのですが、このデビュー作は今回はじめて聞きました。
Angeといえば、次作以降の2nd、3rdあたりが最高傑作といわれることが多いですが、その個性はすでにここで確立されていたようです。シアトリカルなヴォーカル(あきらかにGenesisではなくシャンソン由来のもの)、怪しいオルガン(?)、メロディアスなギターはすでに全開です。3曲目には後にライブ/アルバムで聞ける名曲"Dignite"が収録されています。彼らの作風は「プログレ」というよりも、「王道シャンソン+その時代のロック・サウンド」といったほうが適切な気がしていましたし、それはそれでとても気に入っていました。しかしこのアルバムは、時代の空気もあってか、即興風のインストゥルメンタルやトリッキーなアンサンブル、仰々しい盛り上げもあり、意外とプログレ色が強くてカッコいいです。
旧盤を持っていないので比較はできなかったのですが、リマスターで音は大きく、よくなっていると思います。この機会に聞いてみてはいかがでしょう?
サックス・アンサンブルがリードするユーモラスにして複雑なジャズ・ロックはやはりカンタベリー系、そしてFrank Zappaなどを思い出させます。
延々と続くような弾き倒しソロはなく、あくまでアンサンブル重視…それでもとてもスリリングに感じられるのはメロディーと対位法的にからむ巧みなベース・ラインに秘密がありそうです。さらにPekka Pohjolaはベースだけでなく、ピアノでも大活躍! 1曲目などで聞ける端正な近・現代クラシック調のプレイはとてもカッコいいです。
この人にはクラシックの素養があるなぁと思ったら、実際にシベリウス音楽院を卒業した方だったんですね。
暖かみがあって親しみやすいサウンドなのに、聴いていると音楽的なすばらしさにハッとさせられる…とても素敵なアルバムです。
2008年に亡くなってしまったことが惜しまれます。
90年代のGenesisフォロアーといえば、まず頭に浮かぶのはArenaなどのネオ・プログレ勢でしょうか…このアルバムの曲名・曲順にもArenaの1st、2ndを思わせるところがあります。
しかし、この作品はいわゆるGenesisフォロアー/ネオ・プログレ勢よりも頭ひとつ(いや、それ以上かも)抜けた感があります!
まず曲の完成度が高い! 不安定なコード進行でヒネリの効いた歌メロがのってくるあたりは本家Genesisに迫るものがあります。90年代らしくプログレ・メタル的なパートもありますが、そこでもこのひねくれ具合がしっかりと維持されていてカッコいい! 並々ならぬ才能を感じます。
そして演奏がいい! おそらくキーボーディストとギタリストの1人はTony BanksとSteve Hackettの奏法をしっかり自分のものにしています。メロトロンは鳴りまくっています。特に8曲目のインストゥルメンタルは圧巻! 彼らが"Selling England By The Pound"や"Trick Of A Trail"の正当な後継者であることは間違いありません。
さらにヴォーカルもいい! シアトリカルな演出もきまっており(落差のある声色の変化は強烈!)、つややかな美声タイプで歌手としての本格的な上手さがあります。特に低音でとつとつと歌う場面ではグラム〜ヴィジュアル系の危険で退廃的な色気が滲み出し、異様な存在感があります。
Genesisフォロアーであることは間違いないんですが、意外にもほかにないサウンドでとても気に入りました! ここまで上手くGenesis的な要素をモダンな要素とミックスすることに成功している例は少ないのではないかと思います。
音が小さめなのがちょっと残念…
Castはこの作品の後でメンバーが大きく入れ替わってしまったので、このライブ盤で聞ける作風はこの後リリースされた作品(いずれも評価の高い"Com. Union"、"Originallis"など)とはかなり違っています。
英語で声色を使ったヴォーカルや変拍子の使い方はいわゆるネオ・プログレなのですが…
ヴォーカルやメロディーには南米ポップス的な「まろやかさ」と「さわやかさ」があり、メタル色はありません。多彩なキーボードを中心に演奏もかなりうまいと思います(フルートも大活躍!)。
…なので、ネオ・プログレが苦手な人でも意外と大丈夫かもしれません。
4曲目と7曲目の一部では、おそらくギタリスト(現在のリード・ヴォーカリスト)がスペイン語で歌っています。
個人的にはいかにも「南米のネオ・プログレ」ってかんじのジャケットがかなり気に入っています。
1曲目の格調高いアコースティック・ギターにのった静かな歌から、曲間なしで2曲目のハードなオルガンが切り込んでくるところで「これは傑作だ!」と確信しました。
大胆な曲調の変化や完成度の高いクラシカルなパートはいかにもイタリアらしいですが、歌詞が英語なのもあってか、曲自体はどちらかというとブリティッシュ・ロック風です。クラシカルなパート、ハード・ロックなパート、フォークなパート…いずれも完成度が高く、それらが絶妙なタイミングで切り替わっていくという 、これ以上ない贅沢なつくりです。
プログレ・ファンはもちろん、もっと幅広い人にアピールしそうなすばらしい作品です。
輸入版ですが、紙ジャケはよくできていると思います。なぜか帯に日本語で「イタリアン・プログレッシヴ・ロック」と書いてありました…
1曲目の表題曲と7曲目の大作(19分!)がすばらしいです。"Return"や"New Faust"のときのような「最初から最後までクライマックス」状態の重厚で華麗なサウンドが堪能できます。
以前の作品とくらべてキース・エマーソンからの影響は薄くなっているように思います。はちゃめちゃな引き倒しキーボードが減り、バンドとしての複雑で力強いアンサンブルに力点が置かれているかんじでしょうか。
そのぶん、ほかの短めの曲がThe Enid風のゴージャスな音の哀愁バラードになってしまっていて、プログレとしての魅力は薄い気がしてしまいます。
しかし、こういう哀愁歌ものが基本にあるので、演奏が激しくなってもメタルにならずプログレに聞こえるのかもしれないと、ふと思いました。
独特な味わいのロシア語ヴォーカルは今回も大活躍しています。
全7曲で収録時間36分と短いんですが、実際聞いているともっと短く感じてしまいました…
本格的なクラシック、イタリア語ヴォーカルが朗々と歌い上げるフォーク調から突然、高速マイナー調ハード・ロックへ…劇的な場面転換が連続し、相当かっ詰まった印象を受けます。
ハード・ロックな場面では、エレキ・ギターがねじけたフレーズをものすごい速さで弾くので、聞いてて目が(?)回りそうです。さらにベースも負けじとメロディアスな高速フレーズで攻め立てます。
私は典型的なイタリアン・ロックだと思うのですが、このあたりはもしかしたら初期Iron Maidenが好きな人などにもアピールするかもしれません。
ちょっとやりすぎだとは思うんですが、このやりすぎなところがまた個性的でカッコいいです。
Little TragediesやMastermindと同じく、これは「へヴィ・メタル化したEL&P」のなかでトップ・クラスのバンドでしょう。
キーボーディストはかなりのつわもので、キース・エマーソン直系の引き倒しオルガン&リード・シンセから最終曲のようなヒーリング/ニュー・エイジ風まで幅広いプレイを見せます。
スペイン語によるナチュラルな女声ヴォーカルも好感度大! さわやかさと情熱的な空気がよく伝わってきます。
演奏はモダンな重たい音ですが、メタルよりも重厚なシンフォニック・プログレという印象のほうが強いです。
押しに押しまくる7曲目の表題曲(インストゥルメンタル)がやはり圧巻。8曲目はなぜかPendragon風でギターが前に出て活躍します。
これはすごい…Mahavishnu Orchestraに一流のソウル・シンガーが入ったようなかんじです。
ヴォーカルはソウルフルで熱く、力強いシャウトもあってとにかくカッコいいです。歌詞は英語ですが、ここまですばらしい歌唱力があると何語で歌っているかということはもう問題にならないと思います。
SBBによるバックの演奏もすさまじく、サイケな空気からぶちきれたような超絶技巧がとび出してきます。うねうねしたリフやエキゾティックな演出はやはりMahavishnu Orchestraの影響を感じさせます。
もう少し即興的な展開を抑えて構築された作風にしたほうが好みでしたが、この作風なら後アルバム2〜3枚は聞いてみたいと思いました。
暗い…というか、とっつきづらいタイプの音楽だと思いました。ポップなところがまったくないです…
無調的なフレーズやギター・ソロの音色はKing Crimson的。
ヴォーカルはシアトリカルに歌うというよりもサイケな演出に徹しているようなかんじです。
全体的にすごく冷たい感じがするのは独特なキーボードの音色によるものかもしれません。2曲目のアコースティック・ピアノも古いアップライト・ピアノのような不思議な音がしています(録音のせいかもしれませんが)。
同じような暗い雰囲気が続きますが、よく聞くとアレンジは複雑で演奏は上手いです。
プログレ的な要素は満載なんですが、もう少し普通のロック/ポップスとして聞きやすい曲があったほうが個人的には好みです…
ただ、「これがたまらなく好きだ!」という人もきっといると思います。
フランス・ロック・テアトルの大御所、Angeの名作です。
シアトリカルで本格的な歌、これまでになくロックな演奏ともに冴えており、評価の高い彼らの2nd、3rdアルバムに匹敵する内容だと思います。次作では影を潜めてしまう独特なモヤモヤした音のなぞのデヴァイス「Angeオルガン」もこのアルバムではかなり活躍しています。
このアルバムは以前にもMuseaからプラケース仕様のCDが出ていましたが、これはそれとは別の紙ジャケット仕様&デジタルリマスター盤です。
紙ジャケというより薄い紙箱みたいなケースは微妙な出来ですが、リマスターにより音が大きくなって迫力が増していることが何よりうれしいです!
ブックレットはプラケース盤のときと同じで、CDは小さなレコードみたいになっていてかわいいです。
この時期のAngeのスタジオアルバムがリマスターで発売されるのはこれが初めてだと思うのですが…
プラケースCDを持っている人もこれは買っておいて損はないはず。
ひとことで「〜風」と表現することが難しい独特な作風だと思います。
コンセプト・アルバムらしく"Ego"、"Song"といったタイトルのついた短め曲で構成されています。
地中海フォーク風、近現代音楽風のシリアスなピアノ&オルガン、カール・パーマーを通り越して「呪術・祭典」風のドコドコしたドラム、異国的なフレーズでうねるギター、エモーショナルなヴォーカル・・・これらが矢継ぎ早で唐突な曲調の変化に乗って次々とあらわれます。
おそらく、ロックがサイケデリックからプログレに移行する時代に、独自の進化をたどった珍しいサウンドなのかもしれません。私には似た例が思いつきませんでした。
演奏技術も高く、録音もいいと思うので、この独特な味わいは一度聞いてみる価値があります。
できたらこの作風で10分程度の大作も聞いてみたかったです。
前作の"Concerto Grosso (No.1)"もあって、有名な作品だと思います。1〜7がスタジオ録音(LP時代のディスク1)、8〜11がライブ録音(LP時代のディスク2)です。
スタジオ録音はアコースティック・ギターと美しいメロディーの歌が印象的なフォーク・ロック。静かでクラシカルなパートとジャジーなインプロヴィゼーションが曲調に変化をつけます。
ライブ録音は一転してかなりへヴィーなハード・ロック。ツェッペリンを相当意識しているんだと思います。終止テンションが高く、観客の盛り上がりも尋常ではありません! 当時の彼らの人気がわかる気がします。
「洗練されすぎ」というか「ブリティッシュ風になりすぎ」なかんじがして、たしかに地味に感じます。
逆に、「ブリティッシュ・ロックをする」という狙いのもとで作られたのならば、驚異的な完成度かもしれません。
しっかりした紙ジャケットにイタリア語/英語のブックレット(歌詞は掲載されていませんでした)がついてきます。
キーボードやギターの多彩な音と複雑なアンサンブルで聞かせるYes/Genesis系がハイテク・ジャズ・ロック化したような力作です。
ヴォーカルはピーター・ガブリエルを意識したような箇所もありますが、主役はおそらく演奏のほうで、メンバーの演奏能力はもしかしたら本家をはるかに超えているかもしれません。
特にドラムとギターは圧倒的な手数で畳み掛けてくるテクニシャンで、Mahavishnu Orchestraを思わせる瞬間がたびたびあります。本格的なクラシックの素養を感じさせるピアノや、バキバキした音で細かいフレーズを弾く典型的なプログレ・スタイルのベースも存在感があります。
これだけのテクニックで一気にたたみかけてくる演奏は、聞いていて熱くなってしまいます!
最後のボーナストラック2曲では甘くキャッチーな歌やコーラスワークも出てきます。こちらもかなり魅力的です。
キース・エマーソン直系のオルガンとシンセサイザーが大活躍するキーボードロックです。
激しい曲調のパートでは、行進曲風のファンファーレに始まり、ギターとリズムセクションがHM的なプレイも交え、それをバックにオルガン&リード・シンセがこれでもかと弾き倒します。曲全体がクライマックスのような盛り上がりのまま疾走する2〜3曲目の流れなどは、聞いていて圧倒されること間違いないでしょう 。
また静かな曲調のパートでは、ピアノとストリングス・シンセがロマンティックなプレイを見せ、ギターもここでは朗々と歌い上げるスタイルに変わります。この曲調の6、8曲目などはそのまま恋愛映画のサウンドトラックとしても使えそうです。
クラシック音楽からの影響は顕著ですが、EL&Pのような近現代音楽風ではなく、いい意味で「べたべたな」わかりやすいもので、個人的にはイタリアのNew Trollsの"Concerto Grosso"を思い出しました。ロシア民謡を思わせる哀愁あふれるメロディーも随所にあらわれます。ヴォーカルはロシア語です。
ハードなパートとメロウなパートのコントラストが明確でわかりやすく、歌ものと技巧的なインストゥルメンタルのバランスもちょうどいいと思います。これは楽しめます!
前作"New Faust"と比較すると、静かで美しいパートが増えた印象があります。10分以上ハイテンションなまま突っ走るような演奏は影を潜めた代わりに、独特な味わいのあるロシア語ヴォーカルと滑らかに歌い上げるサックスの活躍が増えています。
クラシカルなメロディーは相変わらず健在で、特にギターとサックスの音・演奏はロック/ポップスというよりはクラシック音楽のバイオリンやオーボエを思わせます。キーボーディストのG. Ilyin氏はキース・エマーソンを引き合いに出されることが多いようですが、本作ではどちらかというとトニー・バンクス風のさざめくようなフレーズを前面に出しているようです。
現代音楽的な偏屈さはまったくなく、本格的なロマン派クラシカル・ロックといえるでしょう。変拍子でたたみ掛ける場面でさえ、感情の高まりをストレートに表現しているようです。
トニー・バンクス風のキーボードに感傷的な歌・・・80年代ポップス的な音使いがほとんどないのであまり気になりませんが、実はネオ・プログレを根に持つ人たちなのかもしれません。
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