MALS406(MALS)
2011年のデビュー作もヴィンテージなプログレ・ファン歓喜の傑作でしたが、この2014年作2ndもジェネシスやイエスやEL&PのDNAを継ぎつつ、モダンなヘヴィネスで躍動する傑作。注目のロシア新鋭!
キーボード奏者のAndrey Pishchulovを中心にロシアはモスクワで結成され、2010年に70年代プログレへの憧憬と歌心に溢れたサウンドで鮮烈なデビューを飾った新鋭プログレ・バンド。2014年作2nd。格調高いタッチのリリカルなピアノ、まるでオーケストラのように時に静謐にさざなみ、時に荘厳に広がっていくキーボード。繊細かつ伸びやかなタッチでドラマティックに上りつめていくメロディアスなリード・ギター。「静」と「動」を鮮烈に浮かび上がらせるタイト&ダイナミックなリズム隊。そして、声量豊かでスケールの大きな男性ヴォーカル、ロシア語ながらクセはなくワールドワイドな魅力を持ったフックに富んだメロディ。ジェネシスやイエスやEL&Pへの愛情に溢れたヴィンテージなキーボード&ギターとモダンなヘヴィネスで彩るリズム隊との鮮やかな対比がドラマを描くシンフォニック・ロックが印象的です。ジャケットの通りの翳りあるダークなパートから、一気に視界が開けて、明瞭なトーンのメロディが溢れ出すパートへとスイッチする瞬間のワクワク感ときたら!どの曲も、プログレ・ファンにはたまらないドラマティックなキメが散りばめられていて、終始心躍らされます。ロシアが誇る二大プログレ新鋭バンド、LOST WORLD、LITTLE TRAGEDIESに割って入る実力を持ったグループ。1stに続いてこれはオススメです!
BRUNO MANSINI/DREAMS FROM THE EARTH
ムーン・サファリへのブラジルからの回答!と言える、透明感ある美メロとアンサンブルが光る2013年の驚きのデビュー作
2,290円(税込2,519円)
ウクライナ出身のコンポーザーAntony Kaluginによるソロ・プロジェクト、様々な楽器の多彩な音色が有機的につながり描き出された2015年のシンフォ傑作
2,200円(税込2,420円)
ヴァイオリンやフルートが躍動する「鮮烈」なシンフォニック・ロックを聴かせるロシア注目の新鋭、2014年傑作デビュー作!
イタリアのベテラン・シンフォ・バンドによる2014年作、クラシックの気品、ジャズの躍動感、地中海音楽のエキゾチズムがブレンドしたまばゆいサウンドは、これぞイタリアン・プログレ!
「ピンク・フロイドのメランコリーと音響感覚 meets ジェネシスの幻想美」といった感じのスウェーデンの新鋭、2014年デビュー作
ウクライナ出身のコンポーザーAntony Kalugin率いるソロ・プロジェクト、映像喚起的でイマジネーション溢れる2014年のシンフォ傑作
ジェネシスの他、BIG BIG TRAINなど新鋭プログレにも影響を受けた英国のマルチミュージシャン、スケールの大きな14年デビュー作
ポーランド屈指のプログレ新鋭バンド、前作に負けず劣らずの傑作に仕上がった2014年作10th
メロトロンがこれでもかと溢れるファンタスティックな仏プログレ新鋭、2014年作、アトールのアンドレ・バルザーがゲスト参加!
2014年にリリースされた新鋭プログレ作品のベストセラーTOP15!
2014年に発表された新鋭プログレ作品のベストセラーを発表します!
2014年総まとめ「カケレコが選ぶプログレ/ロック新譜・リイシュー盤 2014」
カケレコ的2014年総括として、2014年に発売されたCDの中から、ベストセラー盤をピックアップしつつ、いくつかのテーマに分けながら、1年間のプログレ/オールド・ロック・シーンを振り返ってまいります。
LITTLE TRAGEDIESとLOST WORLDを双頭に、豊かなクラシック音楽の土壌に根ざしたダイナミックかつ格調高いプログレ・グループが続々と登場しているロシアのプログレ新鋭シーンを特集!
90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2014年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
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ついにプログレ・バンドとしての本領を発揮!(0 拍手)
Waku Luckyさん レビューをすべて見る
前作の1stは「あまりプログレらしくないかなあ」という印象だったが、彼らは今作でついにその本領を発揮しはじめた! これはいい! そして間違いなくプログレ!
まず演奏が格段によくなった。ギターは派手な音色でリフでもソロでも活躍し、リズム・セクションは力強い変拍子リフを次々に繰り出す。ピアノも1曲目‘The Autumn Evening’の冒頭のようなクラシカルなピアノで存在感を示している。男女ゲスト・ヴォーカルもすばらしい歌唱をみせる。
この手のバンドにしてはヴィンテージ色があまりなく、前作の90年代的なロック歌謡っぽさがちゃんと残っているので「ド派手な変拍子入り産業ロック」のようなかんじにもなり、これがなかなか得難い個性になっていると思う。全体的にメロディーが明るく、哀愁よりも開放感があり、同じロシアでもLittle Tragediesとはかなり雰囲気が違う。個人的にはなぜかスペインの作曲家アルベニス(組曲イベリアのスローな曲とか)を思い出した。
それでも、ゲストの女性ヴォーカルが哀愁たっぷりに歌う3曲目‘The Confession Of The Witch’は、いわゆる「ロシアらしさ(Little Tragediesのような)」を求める向きにも大いにアピールするだろう。
いまだに情報が少なく謎のバンドだが、今後も追いかけていきたいと思う。