purebluesさんのレビュー
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ベガーズ・オペラ / アクト・ワン
やや強引に聞かせるクラシカルロック（1 拍手）
『三文オペラ』の名をもつスコットランド出身のプログレバンドの1枚目。1970年発表。
基本はキースエマーソンのNiceあたりに通じるオルガン・ロックなのだが、もちろん彼ほどの才能はないわけで、アイデアと勢いで多少強引にぐいぐいと聴き手を惹きつけるという、ちょっと奇妙なバンド。ジャケットの印象通りですね。
オルガンだけでなく、ヘヴィなギターも活躍し、コーラスワークも聞かせ、、とこのアルバムでは「とにかくやりたいこと詰め込みました！」という印象。
聴きどころは4曲目。トルコ行進曲などのクラシック曲を取り入れた長尺曲で彼らのアレンジ力を堪能できます。まさにヴァーティゴ！な1枚。 -
BEGGARS OPERA / ACT ONE
やや強引に聞かせるクラシカルロック（0 拍手）
『三文オペラ』の名をもつスコットランド出身のプログレバンドの1枚目。1970年発表。
基本はキースエマーソンのNiceあたりに通じるオルガン・ロックなのだが、もちろん彼ほどの才能はないわけで、アイデアと勢いで多少強引にぐいぐいと聴き手を惹きつけるという、ちょっと奇妙なバンド。ジャケットの印象通りですね。
オルガンだけでなく、ヘヴィなギターも活躍し、コーラスワークも聞かせ、、とこのアルバムでは「とにかくやりたいこと詰め込みました！」という印象。
聴きどころは4曲目。トルコ行進曲などのクラシック曲を取り入れた長尺曲で彼らのアレンジ力を堪能できます。まさにヴァーティゴ！な1枚。 -
ベガーズ・オペラ / アクト・ワン
やや強引に聞かせるクラシカルロック（0 拍手）
『三文オペラ』の名をもつスコットランド出身のプログレバンドの1枚目。1970年発表。
基本はキースエマーソンのNiceあたりに通じるオルガン・ロックなのだが、もちろん彼ほどの才能はないわけで、アイデアと勢いで多少強引にぐいぐいと聴き手を惹きつけるという、ちょっと奇妙なバンド。ジャケットの印象通りですね。
オルガンだけでなく、ヘヴィなギターも活躍し、コーラスワークも聞かせ、、とこのアルバムでは「とにかくやりたいこと詰め込みました！」という印象。
聴きどころは4曲目。トルコ行進曲などのクラシック曲を取り入れた長尺曲で彼らのアレンジ力を堪能できます。まさにヴァーティゴ！な1枚。 -
FREE / HIGHWAY
円熟の4th（0 拍手）
タイトルで書いた通り、早くも円熟した4th。まだ20歳そこそこなのに円熟とは...
アコースティック色が強いのが特徴。
ただでさえ「地味」という印象に加えてアコースティックとなると敬遠してしまうかもしれないが、
アルバム全体に漂う哀愁、寂寥感は聞き手の感動を誘い、ロジャースのボーカルもより憂いを帯びて聞こえる。
さらに本作にはフリーを語る上で絶対に落とせない名曲がいくつも入っている。
2、4、6そして9である。
中でも9はあまり語られることがないが、2ndの「Mourning Sad Morning」に並ぶ最高の哀愁バラードである。
ここでもロジャースの歌いまわしが絶品。ぜひ味わってほしい。 -
エリック・クラプトン / ライヴ・イン・サン・ディエゴ with スペシャル・ゲスト J.J.ケイル
J.J.ケイル参加！だけじゃない（0 拍手）
クラプトン、2007年のライヴです。
タイトルにある通り、かのJ.J.ケイルが参加しており、本家といっしょに「アフター・ミッドナイト」などの何曲かで共演、、ですが、この盤の価値はそれだけじゃない。
まずは選曲、デレク＆ドミノス「いとしのレイラ」からの選曲が中心！
そして最大の注目はデレク・トラックスの全面参加！二人の「デレク」の共演が実現しているという結構な注目盤でもあります。
ただ、肝心のクラプトンの歌とプレイは並みかな、、、ということで星一つマイナスで。
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CLIFFORD BROWN / MAX ROACH / STUDY IN BROWN
最高のトランぺッター（1 拍手）
ジャズ界で最も影響力のあるトランぺッターは言うまでもなくマイルス・デイヴィスであるが、およそトランペットプレイヤーとして史上最高なのはクリフォード・ブラウンをおいて他にいない。
この人の音色はとにかく明瞭で「きれい」なのだ。よって追いかけやすく、飽きない。バリバリ吹くのでもなく、丁寧に奏でる感じ。曲作りも上手く、このアルバムでも彼の作曲した4曲がよい。
マックス・ローチのどっかんどっかんしたドラミングも以上によく合っており、ハードバップ会の名コンボと言われていたことがよくわかる。「ジャズ何から？」という人にはとりあえずおすすめ。
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JETHRO TULL / A PASSION PLAY
「複雑」なんて聞くが、、、（0 拍手）
ジェスロ・タルの6th。 1973作。「THICK AS A BRICK」に続くコンセプトアルバムであり、実に「プログレらしい」作品。
タルのアルバムの中でも「複雑」「難解」などと聞くが、ちゃんとストーリーを押さえておくと実はそうでもなく、ちゃんと場面に応じて曲が展開していく、実に「映像喚起的」な作品であることに気付く。ちなみにキリストは出てきません。
あとは内ジャケのメンバーそれぞれが変な紛争した写真見て笑ったり、劇中劇を見てメンバーがどの役をしているかをチェックしたり、「パッションプレイ＝受難劇」の意味を調べたりするとより深く楽しめます。 -
フラワー・キングス / バック・イン・ザ・ワールド・オヴ・アドヴェンチャーズ
シンフォへの堂々たる帰還（0 拍手）
The Flower Kingsのバンドとしての1st。1995年リリース。
フラキンっていいの？と聞く人は、大体このアルバム１曲目のイメージをバンド全体のイメージへと変換しているのではないだろうか。それはある意味正しいのだが、このバンドの魅力はもっと深いところにあると思う。
その１曲目だが、いきなり煌びやかなシンセ音から「Welcome back to the world」という天国的なコーラスから始まる。まるでロイネ・ストルトのシンフォニックロックへの本格的な帰還を祝うかのように、である。そしてロイネの印象的なリフとソロへ。後のMoon Safariへも影響を与えた、典型的なフラキン節である。
だが、私がこのバンドにたまらない魅力を感じるのは�△琉貪拂阿い燭藜�から離れないリフや�い痢�Red」的悲哀感、そして最終曲⓾の哀愁と見事な構成など、とにかく曲作りがうまいところである。
全シンフォファンは必聴であることは当然だが、Moon Safariで衝撃を受けた方もこれを機会にこのバンドを知ってほしい。絶対に損はしない。 -
スティーヴ・ハケット / TOKYOテープス
友だちみんな連れてきた！（0 拍手）
ケットがプログレ友だちをみんな連れてきた日本でのライブ盤。1996年発売。
なんとジョン・ウエットン、イアン・マクドナルドらの豪華布陣を連れて来日。
となるとエイジアやクリムゾンの曲も披露。完璧に期待に応えてくれる。
基本は『GENESIS REVISITED』収録曲だが、オープニングは「Watcher of The Sky」。あのイントロ。しかし、声はウェットン。妄想が現実になったような感覚。
イアン・マクドナルドも「宮殿」で存在感を示す。この後のソロ作の制作につながっていく。
歴史的な1枚であり、ジェネシス、クリムゾン、ウェットンファンならマスト。もちろんハケットファンもね。 -
スティーヴ・ハケット / ディフェクター
前作と合わせて（0 拍手）
GENESISの元ギタリストの4thソロ・アルバム。80年作。
前作「SPECTRAL MORNINGS」を踏襲した内容、というより明らかに対をなすアルバムであり、合わせて所有しておきたい。参加メンバーも前作と同じである。
ただ全体的にはややダークな雰囲気が漂い、前作のようなここ！という決め手には欠ける。特に1曲目はまるでZepの「Kashmir」やQeenの「Innuendo」を連想させ、前作の「Every Day」とは明らかに真逆の印象である。
しかしポップな2曲目を経て、再びダークな3曲目と進むころには、実はこのアルバムは意図的に明と暗を交互に繰り返していることに気付く。互いに引き立てあっている構造なのだ。
すべての曲に共通する「美」と繊細なギタープレイ、そして叙情という「ハケット・サウンド」はこのアルバムで一層磐石になった。明らかに彼の傑作の一枚である。 -
ゾンビーズ / アルティメイト・ベスト
至福！悶絶！（0 拍手）
ゾンビーズを初めて聞いたのはいつだったか、、、ちょっと定かではありませんが、車の中でシングル集をかけたのは覚えています。
とにかくもう次から次へとフックのある名曲が飛び出してくるので運転しながら悶絶したのを覚えています。
このCDはCMで「二人のシーズン」が使用されたのをきっかけに編まれたベストですが、彼らのコンピとしては選曲も素晴らしく、歌詞の対訳まで付いているところに大きな価値があります。
いや、それにしてもクールな中に熱さを感じるコリン・ブランストーンのヴォーカルやアージェント＆ホワイトのそれぞれのセンスの良さといったら、、、もうこれは聴いてもらうしかありません。未聴の方はぜひ。 -
GENTLE GIANT / POWER AND THE GLORY
複雑なのにわかりやすい傑作（2 拍手）
ジェントル・ジャイアント(以下GG)の6th。1975年作。
力作「In a Glass House」と最高傑作と言われる「Free Hand」の間に挟まれ、なかなか話題に上る機会のないアルバムだが、個人的には一番好きである。
後期GGはどれも傑作揃いだが、その中でも特にこのアルバムは複雑なのに妙にわかりやすい。1曲目などあんなに複雑なのについ口ずさんでいる（Hail！Hail！）。GGはどうも苦手、という方には入り口として強く勧めたい。
歌詞も「独裁者の盛衰」を皮肉を混じえながら聴かせるという、モンティ・パイソンにも通じる実に英国らしい内容。聴きやすさとひねくれ加減が見事に両立されている名盤である。 -
エコーリン / エコーリン (2012)
全てがちょうどいい、という驚異（0 拍手）
アメリカのプログレバンド、2012年作。
初めてこのバンドを知ったのは20年以上前、某HR/HM雑誌のレビューであった。そのころスラッシュメタルに夢中だった少年は「軟弱だぜ」とばかりに一蹴したわけだが、まさかそれから20数年後にそのバンドのアルバムを聞いてこんなに感動しようとは、、、だから音楽趣味は辞められない。
ギターリフのハードさ、変拍子も交えたテクニカルさ、メロディ、表現力、全てがちょうどいいのである。これは驚異的なことだ。
かつてと比べるとやや大人しめの音を出しているようだが、次作も素晴らしい内容であり、まだまだ現役である。遅ればせながらフォローしていこうと思う。 -
STILL LIFE / STILL LIFE
謎だらけだった名盤（2 拍手）
イギリスのプログレッシヴロックバンドの唯一作。1971年リリース。
英ヴァーティゴレーベルのカタログ中、最も謎の多い1枚とされてきた名盤。なにせメンバーの名前すら記載がないのである。様々な憶測が飛んだが、ヴォーカルの声質から「ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターの変名バンドか」とされたのもそのひとつ。
2002年になり、当時のドラマーがネット上でメンバー名を公開したことでようやく素性が明らかになった。
「逸話は有名だが内容は、、、」というのはこの手の作品にありがちなのだが、これは正真正銘の名盤である。
憂いのあるハモンドオルガンが鳴り響き、エモーショナルなヴォーカルがダークな哀愁のメロディを歌い上げる正調ブリティッシュ・ロック。特に1曲目は名曲である。同じハモンドでも同レーベルのアフィニティーのようなジャジーな音とはかなり趣が異なる。ハモンド好きは必聴。 -
GREG LAKE / KING BISCUIT FLOWER HOUR PRESENTS - IN CONCERT (LIVE IN THE KING BISCUIT FLOWER HOUR)
ゲイリー・ムーアのクリムゾン！（2 拍手）
ファーストソロ「Greg Lake」に伴うツアー音源（ロンドン、ハマースミス公演）、ということでギターは人間国宝ゲイリー・ムーア。聴きどころはもちろんクリムゾンナンバー。あのゲイリーがフリップのプレイをどうアレンジするのかと聞いてみると、、速弾きなど交えつつ、意外とそつのない、よく言えば原曲のイメージに忠実なプレイでやや拍子抜けしてしまった。ラジオ音源で音質は良好。
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JETHRO TULL / A PASSION PLAY
「複雑」なんて聞くが、、、（0 拍手）
ジェスロ・タルの6th。 1973作。「THICK AS A BRICK」に続くコンセプトアルバムであり、実に「プログレらしい」作品。
タルのアルバムの中でも「複雑」「難解」などと聞くが、ちゃんとストーリーを押さえておくと実はそうでもなく、ちゃんと場面に応じて曲が展開していく、実に「映像喚起的」な作品であることに気付く。ちなみにキリストは出てきません。
あとは内ジャケのメンバーそれぞれが変な紛争した写真見て笑ったり、劇中劇を見てメンバーがどの役をしているかをチェックしたり、「パッションプレイ＝受難劇」の意味を調べたりするとより深く楽しめます。 -
ディープ・パープル / イン・ロック
最高のぶつかり合い（1 拍手）
ディープ・パープルのスタジオ第4作、黄金の第2期にとっての第2作。
彼らの最高傑作は？と聞かれれば、（LIVE IN JAPANと）少し迷ってこれを選びます。
前作までのクラシックとの融合路線を捨てて挑んだ大博打だったわけですが、賭けに勝ったかどうかは歴史を見れば明らかですね。
ギランの声も大迫力ですが、やはり主役はブラックモアです。ジミヘンとも違う（もちろん影響はありますが）、クリームとも違う、独自のハードロックギターをとにかく思い切り弾きまくっています。「Child In Time」でのソロはいつ聞いても魂が震えます。このころの映像を見ていると、メンバーはアイコンタクトしながらソロをとり、曲を進めるのです。残念ながらこんなにもスリリングなインタープレイが聴けるのはこのアルバムだけです。 -
ディープ・パープル / インフィニット
最近のパープルも聞いてみよう（2 拍手）
説明不要の英国のベテラン。ボブ・エズリンと組んでの2作目。通算では、、20作目ぐらいかな？
老体バンドやらなんやら言われますが、「素晴らしいギターソロがある」「安定したリズム隊がバンドサウンドを支えている」「即興演奏もできる柔軟性のあるバンドアンサンブルを備えている」、、、などなど私の好みに合うバンドを探していくと結局のところ彼らに行きつくのです。
で、今作はなかなか曲のレベルも高く、前作同様、安心して聞くことができます。考えてみれば、彼らのアルバムを聞いて失望したことなど一度もありません（期待が高すぎて「あれ？」と思うことはありますが、、）。ギランの声も70年代のような超絶ハイトーンはもちろんありませんが、円熟した味わい深い声を聴くことができます。これはこれで好きです。
特に1曲目は素晴らしく、曲タイトルも彼らに対する批判やイメージへの皮肉のようです。こういうところも英国的で好きです。 -
IAN ANDERSON / HOMO ERRATICUS
会心の出来！（0 拍手）
Jethro Tullの首領。2014年作。
なんと今回は「ジェラルド...」の3作目とのこと。おいおい、いつまで引っ張るんだ。
前作の「ジェラルド,,,２」がイマイチの出来だったこともあり、本作もあまり期待せずに聴いたのだが、いやいやこれは素晴らしい！会心の出来！
前作との一番の違いはその叙情的な哀愁メロディ。いかにも英国な威厳をも感じさせてくれるような雰囲気に包まれている。これなら往年のタルファンも十分に納得できる。
あいかわらず我々日本人には理解することが難しいコンセプトではあるのだが、安易に「3作目」として位置づけられたものではなく、「ジェラルド」は彼のライフワークとしてもはや確立されているのだ。参りました。 -
オパス・アヴァントラ / イントロスペツィオーネ（内省）
真にプログレッシヴな名盤（0 拍手）
真にプレグレッシヴなイタリアンシンフォバンド。1st。1974年作。
そもそもバンド名がそうなのだが、クラシックとアヴァンギャルドを完璧に融合させた真の意味でのプログレッシヴシンフォバンドであり、不世出の傑作と断言したい。
ドネラ・デル・モナコによる神々しいまでのソプラノヴォイスと、ピアノやハープシコードなどで演奏されるクラシカルなメロディに酔いしれていたと思ったら、突然不気味でおどろおどろしい展開をみせ、聞き手を何とも言えない恐怖に陥れる。
イル・バレット・ディ・ブロンゾの「YS」と並ぶ名盤である。それにしてもこの時期のイタリアは凄い！ -
ディープ・パープル / イン・ロック
最高のぶつかり合い（1 拍手）
ディープ・パープルのスタジオ第4作、黄金の第2期にとっての第2作。
彼らの最高傑作は？と聞かれれば、（LIVE IN JAPANと）少し迷ってこれを選びます。
前作までのクラシックとの融合路線を捨てて挑んだ大博打だったわけですが、賭けに勝ったかどうかは歴史を見れば明らかですね。
ギランの声も大迫力ですが、やはり主役はブラックモアです。ジミヘンとも違う（もちろん影響はありますが）、クリームとも違う、独自のハードロックギターをとにかく思い切り弾きまくっています。「Child In Time」でのソロはいつ聞いても魂が震えます。このころの映像を見ていると、メンバーはアイコンタクトしながらソロをとり、曲を進めるのです。残念ながらこんなにもスリリングなインタープレイが聴けるのはこのアルバムだけです。 -
バッド・カンパニー / バッド・カンパニー
最もFree的なバドカンの1st（1 拍手）
「Freeは好きだけどバドカンはアメリカンっぽくってあんまり、、、」という方もおられるだろうが、
この1stは最もFree的な叙情やブリティッシュさを感じさせるアルバムだと思う。
Freeとバドカンの違いは「コゾフの泣きから、ラルフスのブギー的なノリのよさ」に変わったところにあると感じているが、
バッキングのシンプルさ、１つ１つの音に込める表現力の面ではFreeに引けは取らない。
何より、この1stは曲が良い。「Rock Steady」、「Ready for Love」、「Bad Company」、「Seagull」など、
どれもFree時代のブリティッシュロックを継承している。ぜひ偏見なく聞いてほしい。 -
セバスチャン・ハーディー / 哀愁の南十字星（フォー・モーメンツ）
闇なき哀愁（0 拍手）
オーストラリア出身プログレバンドの1st。1975年作。
初めてこのアルバムを聞いたとき、なんとなく違和感を感じた。それまで聴いていたクリムゾンやフロイドとは違う何か。その正体がずっとわからなかった。
だが、今ならわかる。このバンドには闇がないのだ。
70年代のプログレバンドには何かしら得体のしれない「闇」があり、それが何とも言えない魅力であった。フロイドやVGGなんてもう真っ暗闇であったわけで、そこから出てくる音楽に夢中になったわけである。
しかしこのバンドときたら、やたらポジティヴなのだ。
泣きのギター、哀愁のメロディ、見事なアンサンブル。それらから感じるのは英国ロックにあった深い森ではなく、広大な砂漠に沈む夕日の美しさであったりする。1曲目のイントロなんて「宮殿か？！」と一瞬色めき立つのだが、数秒で全く違うことに気付く。同じメロトロンなのに...
結局はオーストラリアという彼らの出自が要因なのだと思う。慟哭や血涙ではなく、希望と感動の涙。それもまた、いつのまにか大好きになった。 -
QUELLA VECCHIA LOCANDA / IL TEMPO DELLA GIOIA
ジャケは変だが中身は極上です（1 拍手）
「古宿」という名のイタリアンプログレバンド。1974年作の2nd。邦題は「歓喜の時」。
ジャケットはなんかグロくて変だが、中身は「イタリアンプログレ」と言われてイメージするものすべてが入っていると言っていい。ヴァイオリン、ピアノ、そしてヴォーカルが物悲しいメロディをやや強引にぐいぐい奏で、聴き手を圧倒してきます。哀愁漂う、といった感じではなく、もっと押しつけがましい（？）ぐらいに。
でも、それがいい。まさに血涙。そしてそれがこのバンドの個性なのでしょう。
PFMの1stに並ぶ、イタリアンロックの傑作。 -
DEEP PURPLE / IN ROCK
最高のぶつかり合い（1 拍手）
ディープ・パープルのスタジオ第4作、黄金の第2期にとっての第2作。
彼らの最高傑作は？と聞かれれば、（LIVE IN JAPANと）少し迷ってこれを選びます。
前作までのクラシックとの融合路線を捨てて挑んだ大博打だったわけですが、賭けに勝ったかどうかは歴史を見れば明らかですね。
ギランの声も大迫力ですが、やはり主役はブラックモアです。ジミヘンとも違う（もちろん影響はありますが）、クリームとも違う、独自のハードロックギターをとにかく思い切り弾きまくっています。「Child In Time」でのソロはいつ聞いても魂が震えます。このころの映像を見ていると、メンバーはアイコンタクトしながらソロをとり、曲を進めるのです。残念ながらこんなにもスリリングなインタープレイが聴けるのはこのアルバムだけです。 -
グランド・ファンク・レイルロード / ライヴ・アルバム
もうスタジオヴァージョンは聞けません（0 拍手）
GFR初のライヴ盤。1970年発表。言わずと知れたアメリカンハードロックの名盤である。
彼らのいいところは全くなにも考えなくていいところだと思う。ただこのエネルギーとグルーヴに身を委ねればよい。
とにかくものすごい迫力である。これで3ピース。ああこれがロックなんだな、と万人を納得させる音である。多少音質が悪く、音像が中央寄りなのだが、それも音の塊が襲ってくるようで、「臨場感のある音」ということで聞き手をねじ伏せてしまう。どの曲もスタジオ盤を凌駕しており、もはや1st、2ndは不要かとも思ってよい（持ってるけど）。
ハイライトは名曲「Heartbreaker」と長尺曲「Inside looking out」。
