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【プログレ温故知新】ケベック・プログレ【定番】OPUS 5-> 【新鋭】QWAARN

【定番】OPUS 5->【新鋭】QWAARN

ケベック・プログレをテーマに、70年代ケベックを代表するバンドOPUS 5の唯一作と、ケベック新鋭の実力派シンフォバンドQWAARNによる07年作『ABERRATIONS』をご紹介してまいります。

ケベックはカナダの東部に位置する州で、面積・人口ともにカナダ全州の中で2番目の規模を誇るカナダの主要な州の一つです。歴史的には、フランスの植民地として17世紀初頭に建設され発展したものの、その後のイギリスとの北米大陸をめぐる争いに敗れ、18世紀にケベックはイギリス領に。しかしイギリスによって制定されたケベック法により、法律や信仰を主としたフランス的な文化が保護され現在に至っています。

ところでカナダで世界的に有名なプログレ・バンドと言えば、なんと言ってもカナダ最大の州オンタリオ出身のトリオバンドRUSHですよね。しかし、実際のところカナダの70年代プログレ・シーンで中核を成していたのが、ケベック州出身のプログレ・バンドたちなのです。

公用語である耽美でロマンティックなフランス語の響きと、北米大陸にありながらもユーロロック的なドラマティックな陰影が滲むサウンドが特徴的で、RUSHやKANSASのようなヌケの良い北米バンドを手本とする他のカナダのバンドとは一線を画する繊細さ格調高さを持つバンドが多く存在するんですよね。

その中で今回ご紹介するのは、70年代のケベック・プログレでは1、2を争う人気を持つプログレ・バンドOPUS 5の76年発表唯一作です。

試聴 Click!

数あるケベックのバンドの中でも、特にヨーロピアンな格調高い気品を放っているのがこのOPUS 5。このオープニングナンバーだけでも、北米大陸のバンドとは思えないほどの欧州的なロマンティックさや切々とした哀感が漂って来ますよね。
フランス語の響きも手伝って、フレンチ・プログレにも通じるひたすら耽美な広がりを持ったアーティスティックな作品世界を作り出しています。

とは言え過剰に甘くなってしまわないのがこのバンドのクレバーなところで、タイトでキレのあるドラムと音数多くよく主張するベースとによるジャズ・ロック・タイプのリズム・セクションがアンサンブルをしっかりと引き締めているのがポイント。シンフォの要素とジャズ・ロックの要素を持ちつつも、どちらにも寄り過ぎず絶妙な配分で練り上げたサウンドに、バンドの高い音楽センスがうかがえます。

極めて欧州的な気品を感じさせるサウンドでありながら、実際どのユーロロック・バンドにも例えることの出来ないオリジナリティを確固として持っています。歴史的背景を含めたケベックという土地柄を反映した音と言えるかもしれません。

なお、OPUS 5以外にも70年代のケベックには多くの実力派バンドが活動していました。GGやYESなど英国プログレからの影響を色濃く反映した変拍子アンサンブルが特徴のケベック・プログレ筆頭バンドPOLLEN、アコースティカルで幻想的な演奏に寄り添う儚く美しいメロディが見事なHARMONIUM、ケベックのHENRY COWとも言うべきテクニカル・アヴァンギャルド・プログレを演奏するMANEIGEと有名どころだけでもとにかく個性派揃い。このOPUS 5が気に入った方には続けてぜひお試しいただければと思います。


さて、それでは新鋭紹介へとまいりましょう。

ケベック出身の新鋭バンドは、数こそ多くないものの各バンドのクオリティの高さにおいては往年と少しも変わりありません。そのあたりはこちらのバンドをお聴きいただければお分かりいただけるはずです。ケベック新鋭QWAARNの07年作からオープニング・ナンバーをお聴きください。

試聴 Click!

ミステリアスなストリングスが鳴り響く、フレンチ・プログレにも通じるうっすらとダークな質感のアンサンブルで幕を開けますが、次第に渦を巻くようにエネルギッシュな演奏へと過熱していくアンサンブルが見事ですよね。

ボーカルは英語で歌われますが、どこか耽美な香りを漂わせているのがケベックの歌い手らしいところ。これがまた独特で趣き深いものがあるんですよね。

アコースティックなシーンにおいても、アグレッシヴに畳み掛けるようなシーンでも、とにかく徹頭徹尾ドラマティックに展開していく泣きのシンフォニック・ロックに胸を打たれること間違いなしの力作に仕上がっています。泣きのシンフォ好きにはたまらない逸品ですね。



今回はケベック・プログレをテーマにお送りしてまいりました。フランス語圏であるという以外に、フランスを始めとするヨーロッパ諸国とは直接的な繋がりはない現代のケベックという土地で、いかにこうも欧州的なロマンに溢れたプログレが生まれたのか。

それはやはり、400年以上にわたってフランス的な文化が保護され連綿と受け継がれてきたということを示しているのでしょうね。そのように考えるとなかなか感慨深いものがあります・・。

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