2023年10月26日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
カケレコは実店舗を持たない通販のお店ですが、もちろん商品管理用の大きな棚があります。
そんな棚の中から、カケレコ・スタッフが気まぐれにオススメのアルバムをご紹介する「カケレコ中古棚ナビ」。
いつもの通り、今年8月に入荷した中古盤を、カケレコ・スタッフと一緒に覗いてみましょう♪
今回は、イタリアン・プログレ定番スペシャルでお届けします!
1枚目は、LA LEGGENDA NEW TROLLS CON LUIS BACALOV名義で発表されたNEW TROLLSの13年作『CONCERTO GROSSO N3』!
本作では、イタリアン・プログレ屈指の名盤となった71年作『CONCERTO GROSSO N1』でアレンジを務めたルイス・エンリケス・バカロフを再び起用。
オーケストラとロックの華麗なる融合を聴かせる傑作ですね!
2枚目は、FORMULA 3の72年サード・アルバム『SOGNANDO E RISOGNANDO』です。
FORMULA 3は、LUCIO BATTISTIのバック・バンドとして活動を始め、プログレッシヴなサウンドを生み出していったグループ。
彼らの持ち味であるポップ・テイストとイタリアン・プログレらしいシンフォニックなサウンドがブレンドされた名盤!
3枚目は、ヴァイオリン奏者を擁するQUELLA VECCHIA LOCANDAによる74年のセカンド・アルバム『IL TEMPO DELLA GIOIA』です。
彼らのスタジオ・アルバムは2作品とも傑作と評されていますが、特に評価が高いのはこちら。
デビュー・アルバムの音楽性にさらなる磨きをかけ、イタリアらしい格調高きシンフォニック・ロックを奏でています。
4枚目は、LE ORMEが73年に発表した5作目のスタジオ・アルバム『FELONA E SORONA』です!
シンフォニックなサウンド、時折挟み込まれるフォーキーなセクション、ALDO TAGLIAPIETRAの味わい深いボーカルが混然一体となった傑作!
イタリアの光と影を感じさせる、ほの暗い曲調が素晴らしいですね!
5枚目は、BANCO DEL MUTUO SOCCORSOが73年に発表した傑作『DARWIN!』です。
Vittorio NocenziとGianni Nocenziの兄弟によるダブル・キーボードとFrancesco Di Giacomoのボーカルが持ち味の、イタリアン・ロック代表格。
本作はセカンド・アルバムで、アグレッシヴなシンフォニック・ロックを披露しています。
6枚目は、イタリアン・プログレ新鋭から、ROSENKREUTZのデビュー・アルバム、2014年作。
いわゆるイタリアらしさで聴かせるタイプではなく、KANSASなどが引き合いに出されるようなヌケの良い音楽性。
世界に照準を合わせた音作りの、期待の新鋭です!
7枚目は、こちらもイタリアン・プログレ新鋭から、 SYNDONEの2014年作『ODYSSEAS』です!
SYNDONEは90年代前半のデビューで、プログレ復興期を盛り上げたバンドのひとつでしたが解散。
2010年に再結成して以降、ハイ・レベルなシンフォニック・ロックを生み出し続けています。
8枚目は、やはり70年代のイタリアン・プログレを語る上では外せないLATTE E MIELEの、2008年のライブ・アルバム『LIVE TASTING』です。
韓国公演の模様を収めており、72年作『PASSIO SECUNDUM MATTHEUM』の組曲を中心としたセットリスト。
本作で健在をアピールしたLATTE E MIELEは、2009年に復活作を発表しました。
9枚目は、LATTE E MIELEの2009年作『MARCO POLO SOGNI E VIAGGI』です。
2008年のライブ・アルバム『LIVE TASTING』で活動を再開されたLATTE E MIELEは、30余年振りの新作とる『MARCO POLO SOGNI E VIAGGI』を発表。
タイトルの通り「マルコ・ポーロ」を題材にしたコンセプト・アルバムとなっており、イタリア叙情全開のシンフォニック・ロックを披露しています。
今回ご紹介した作品は、 過半数がイタリアン・プログレの定番アイテムになりました。
国内盤は紙ジャケットのリマスター盤を中心にご紹介しましたので、別規格盤からの買い替えなど、ぜひご検討ください!
それではまた、次回の中古棚ナビでお会いしましょう!
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Vittorio Nocenzi、Gianni Nocenziを中心に結成され、Francesco Di Giacomoの迫力のある歌声とツイン・キーボードのアンサンブルを個性にイタリアを代表するプログレッシブ・ロックグループへと飛躍。シーンに衝撃を与えP.F.M.に続いて世界デビューを果たしたバンドの72年2nd。前作のハードな音楽性とテンションはさらに高められ、前作以上に複雑に構築された楽曲がカオティックに進行していきます。核となるピアノ、オルガンといったキーボード群に加えてモーグ・シンセサイザーが大幅に存在感を示すようになり、イタリアのほの暗い陰影をドラマティックに演出。セクションによってはアヴァンギャルドとすら言えるほどの攻撃性が凄まじい名盤です。
専任ヴァイオリン奏者を擁するイタリアン・シンフォニック・ロックバンドの74年2nd。ヴァイオリン奏者がClaudio Giliceに交代しベーシストにはRITRATTO DI DORIAN GRAYのMassimo Giorgiが参加した本作は、前作のクラシカルな音楽性に更なる磨きをかけたシンフォニック・ロックであり、ヴァイオリンやピアノが先導する優美なシンフォニック・ロック、バロック調のへヴィー・プログレ、アコースティック・ギターやフルートによるイタリア然とした叙情など、ジャズやハード・ロックを巧みに取り込みつつも、前作よりもセクションごとに整理された音楽性を開拓。イタリアン・クラシカル・ロックの名盤です。
結成は67年までさかのぼり、ビート・ロックグループとしてデビュー後、時代の流れに対応してプログレッシブな音楽性へと変化。以降、EL&P系のキーボード・ロックバンドとして知名度を上げ、活動を続けるグループの73年5th。イタリアンシンフォニック・ロックの名盤として有名な作品であり、「フェローナとソローナ」をテーマにした、組曲形式で聴かせるコンセプトアルバムとなっています。全編で溢れるイタリア然とした叙情とメランコリックな肌触りは特筆すべきものであり、オルガンを中心にした攻撃性のあるキーボード・ロックとAldo Tagliapietraの儚げなボーカル曲との対比がやはり素晴らしく、ジャケットのような気品漂うサウンドを作り上げています。
ペーパーケース仕様、伊語バージョンと英語バージョンとをカップリングした2枚組デラックス・エディション
盤質:無傷/小傷
状態:良好
NEW TROLLSの出世作『CONCERTO GROSSO』の第3作となる13年作。07年の『SEVEN SEASONS』とは異なり、1&2製作時のメンバーに加え、1&2でオーケストラ・アレンジを担当したルイス・エンリケス・バカロフがアレンジを務めている点で、本作が正真正銘シリーズ第3弾と言えるもの。まず何よりバカロフによる流麗かつクラシカルな荘厳さに満ちたオーケストラの冴えに驚き。瑞々しく張りのあるストリングスが圧倒的な迫力で迫ってきます。バンド演奏はよりドラマティックに表現力豊かに、円熟のアンサンブルを聴かせつつも、歌声には衰えが感じられないのが素晴らしい。バンド演奏とストリングスがスリリングに絡み合いながら疾走するパートは最大の聴きどころ。荘厳な楽曲の合間に入るメロディアスな歌ものも、『PART2』を思い出させる愛すべき好ナンバーが揃います。『PART1』での荘厳さと『PART2』の甘く伸びやかなメロディアスさが上手くブレンドされており、バンドとストリングスの融合度合い、作品としての完成度の高さはシリーズ中No.1と言ってよいもの。これは『PART1』に衝撃を受けた方なら当時の感動を再び味わえること間違いなしの必聴作!
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