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「音楽歳時記」 第九十五回 12月クリスマス~年末大掃除 文・深民淳

う〜ん、クリスティン・マクビーもいなくなってしまったかと思わず天を仰いだ11月30日。そういう時代に入ってしまったのだから、長い間親しんできたアーティストがいなくなってしまうのは止めようがないのだろうけど、やはり淋しいですね。メンバーの出入りが激しいFLEETWOOD MACの中で『Kiln House』から今日に至るまで唯一変わりなく響き続けた声がも聴けないのは残念です。海外メディアは「ソング・バードは飛び去った」などと言っていますが、確かにねぇ・・・。



 
今年発売になった彼女のソロ作品からのセレクションのリミックス・ヴァージョンを収めたコンピレーション『Song Bird』の最後に収録されている「Song Bird」のオーケストラ・ヴァージョンを聴きつつ故人を忍びます。

Song Bird(Orchestral Version)

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FLEETWOOD MACは度々取り上げてきましたが、クリスティン・マクビーにスポットを当てて見るとどのアルバムになるかを考えてました。個人的にはボブ・ウェルチ在籍時代のクリスティン楽曲、特に『Bare Trees』収録の「Homeward Bound」、「Spare Me A Little Of Your Love」(2020年にRhinoから出た『Then Play On』から『Heroes Are Hard To Find』までを収めたボックスの『Bare Trees』のボートラで収録されている「Homeward Bound」はえらく生々しくて良いですね)が好きだし、『Penguin』のオープニング・ナンバー「Remember Me」も良い。『Heroes Are Hard To Find』のタイトル曲におけるルーズなホーンが印象的でR&B色の強いアレンジは彼女の名を一躍有名にしたCHICKEN SHACK時代のヒット曲「I’d Rather Go Blind」を想起させるし、「Come A Little Bit Closer」はストリングスも入ったグッとくる珠玉のメロディラインが心に残るドラマティックな名曲。良い曲目白押しでした。


でも、今回彼女の訃報に触れ、クリスティン在籍時のMACのカタログを聴き直して思ったのは、名盤と言われてる割には微妙な感じの『Tusk』や『Tango In The Night』はクリスティンがいなかったら結構キツいアルバムなっていたんじゃないでしょうかね、ということ。この頃になるとスティーヴィー・ニックスもリンジー・バッキンガムも自分のソロとのバランス考えて、曲の出し惜しみしちゃっているような印象を受けるのですが、クリスティンだけはコンスタントにクオリティをキープしているんですよね。『Tango In The Night』収録「Little Lies」なんかイントロから凄いもんなぁ。これぞヒット曲のイントロと言っても過言ではない、聴いた瞬間思わず動作を止めてしまう「何これ?」感が半端ない。『Mirage』収録の「Hold Me」のピアノのイントロもそう。考えてみれば「Say You Love Me」のイントロもフックがあるし、「Warm Ways」のレイドバック感は逆にアレンジの意外性で引っ張られるし、改めてその才能に感服しました。

Little Lies

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クリスティン・マクビー悲しいなぁ、と思っていたらエドガー・フローゼ、クラウス・シュルツに続いてマニュエル・ゲッチングも12月4日に亡くなってしまいました。まだ70歳だったんですねぇ。ASH RA TEMPELが1stアルバム出した時はまだ10代だったってことだよね。こちらもASH RA TEMPEL 1stから始まり『Schwingungen』、『Join Inn』ときて軽く向こう岸に持っていかれる『Starring Rosi』経由でギター・テクノが始まる『Inventions For Electric Guitar』、『New Age Of Earth』、『Blackouts』、『Correlations』と流れ、ちょっと飛んで『E2-E4』を聴いてお見送りさせていただきました。マニュエル・ゲッチング聴きながら、そういえばスティーヴ・ヒレッジは大丈夫なのかとちょっと思いましたが。

Day Dream

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さて、もう過ぎちゃいましたが12月5日は「バミューダ・トライアングルの日」だったそうです。

一昔前の話になりますが流行ったねぇ、魔の海域バミューダ・トライアングル。フロリダ、バミューダ、プエルトリコを結ぶ大西洋の三角形の海域が「バミューダ・トライアングル」と呼ばれるわけですが、1945年(昭和20年)、大西洋のこの海域でアメリカ軍機が忽然と消息をたち、救援機も同様に消え、残骸は見つからなかったことから、ブラックホール説、宇宙人説、メタンハイドレート説、マイクロバースト説など様々な仮説が生まれ、70年代に超常現象・オカルト・ネタの花形として世界的に流行しました。このバミューダ・トライアングルの謎が華々しく取り上げられていた70年代前半ってまだ20世紀は30年近く残っていたにも関わらず世紀末的空気感があり、五島勉のノストラダムスの大予言シリーズもこの頃始まっています。

バミューダ・トライアングルといえば冒頭のクリスティン・マクビーのところでも紹介したFLEETWOOD MACの『Heroes Are Hard To Find』にそのものズバリの曲がありますね。ボブ・ウェルチ作曲のナンバーです。ミック・フリートウッドのパーカッションから始まる雰囲気としてはふたつ前のアルバム『Mystery To Me』のタイトル曲に通じるミステリアス・ムードを持つナンバーですが、ウェルチがこのアルバムを最後に脱退することも関係しているのか、どこか心ここにあらず感が強く、曲のテーマがテーマなだけに妙に謎めいた雰囲気を持った曲になっています。

Bermuda Triangle

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『Heroes Are Hard To Find』は聴いていていつも思うのですが、なんか急いで作っちゃったような感じが強く、個々の楽曲は光るものがあるのだけれど、全体作りが雑な印象を受けます。ボブ・ウェルチがソロで打ち出すサウンドのプロトタイプとも思える「Silver Heels」や、逆にMACのリズム・セクションとクリスティンのキーボードをバックにしなければ成し得なかった独自のグルーヴ感を持つ名曲「Angel」など聴いて損はないナンバーが収録されていますし、脱退するウェルチの穴を埋めるべくクリスティンがいつも以上にバンドを引っ張っているのが聴いていて分かるのですが、全体的にどこかアンニュイなムードが漂っています。終盤2曲「Born Enchanter」、「Safe Harbour」にそのムードは顕著に出ていて、2曲とも雰囲気的には『Then Play On』時代に戻ったかのような虚ろで冷めた感じが強いサウンドは逆に印象に残ります。

Safe Harbour

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THEE IMAGEが1975年に発表した『Inside Triangle』はフロント・アートワークがバミューダ・トライアングル仕様。BECK, BOGERT & APPICEを結成するために自分たちで作ったCACTUSをやめちゃったティム・ボガート、カーマイン・アピスに代わり1972年発表の半分ライヴ、半分スタジオ・アルバム『Ot ‘N’ Sweaty』からバンドに参加した元BLUES IMAGE、BUDDY MILES EXPRESSのキーボード、デュエイン・ヒッチングスがバンドを引き継ぎ、同じく元BLUES IMAGE〜RAMATAMのギタリスト、マイク・ピネラを誘って作ったTHE NEW CACTUS BANDの発展形とも言えるバンドですね。THE NEW CACTUS BANDは1973年に唯一作『Son Of Cactus』をリリースしますが売れなかったんでしょうね、当時どこの輸入盤店行ってもこのアルバムのカット盤が底値で売られてました。今聴いてみると、R&Bベースのロール感が心地よいサウンドはそれなりに評価できるのですが、当時はこれにCACTUSの名前使うなって感じだったのでしょう。サザン・ロックとかが好物の方には結構刺さるサウンドなんですけどね・・・。


アルバム1枚で契約終了したTHE NEW CACTUS BANDの後もヒッチングスとピネラはそのままコンビを組み、後にファンク・ハード・ロック・バンドとしてカルト的人気を得るMOTHER’S FINESTのオリジナル・ドラマーだったドニー・ボスバーグを迎え結成されたのがTHEE IMAGEでした。契約したレーベルはEL&Pのマンティコア。マンティコアはファンク・ロック系のHANSONも契約していたので別に不思議ではなかったのですが、その編成から同じくマンティコアからデビューしたハード・ロック・トリオSTRAY DOGに続くバンドかと思われたわけですが、まぁ、ハード・ロック的な楽曲もいくつかありますが、実際はR&B寄りのハードでポップなAORサウンド、俗に言うブルー・アイド・ソウル路線を目指したバンドというのが正解だったように思います。


このアルバムが発表された1975年当時にあっても、このどっちつかず感はあまり評価されなかったようで、このバンドが発表した2作品はTHE NEW CACTUS BAND同様、輸入盤店のカット盤の定番となっていました。まぁ、そういうバンドいたよね、で終わってもおかしくないくらい低調なセールスだったのですが、90年代以降は状況が一変。ロック・ファンではなくフリー・ソウル系のマニアの間で「Alone With You」が話題となり、そのオリジナルが収録されているということで、一躍中古市場で人気の1枚となったのでした。

Alone With You

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今月はネタが多いので先に進みます。恒例のクリスマス・アルバムですが、先月のあまりに忙しく救いのない人生が嫌になり突発的にamazon.co.jpで売っていたのでつい買ってしまったのが、ドナ・サマーの33枚組ボックス・セット『Encore』。何年か前に発売され一度売り切れたのですが、2ndランがあったのかまた売られるようになり購入。カサブランカ時代の作品は持っていたけど、ワーナー時代以降の作品がなかったので、まとめ買いの良い機会ってことでね。


このボックスに『Christmas Spirit』なるクリスマス・アルバムが入っており、「お!良いじゃん、ディスコ・クリスマス」と思い聴きましたが、これガチなクリスマス・アルバムでした。しかもクリスチャン系。パブリック・イメージがどうあろうと私は敬虔なクリスチャンです、というのが聴く者に真摯に伝わる圧巻の出来。毎回クリスマス・アルバムに関して書くときはほとんど飛ばし聴きしながら書いていますが、これは1曲目の定番「White Christmas」から部屋の空気がピシッと締まったものになり、最後までほとんど居住まいを正して聴きました。世の中、この人を70年代の色物ディスコ歌手と思っている方も多いかと思いますが、シンガーとしての才能は圧倒的で、歌唱力も折り紙つき。1979年、ディスコ最盛期に発表したベスト・アルバム『On The Radio: Greatest Hits Volumes I & II』に収録されたバーバラ・ストレイザンドとのデュエット曲「No More Tears (Enough Is Enough)」がその証明になっているかと思います。ストレイザンド、プライド高いもの。エベレスト級の高さだし。この時代には既にアメリカ・ショウ・ビジネス界の大御所として君臨していた人が話題作りだけのために共演することはなく、あるのはガチンコ勝負のみ。受けて立ったドナ・サマーは見事な真っ向勝負で引き分けております。

No More Tears (Enough Is Enough)

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『Christmas Spirit』に話を戻しますと、聴き終えて「あ、これは凄いよ」としばし放心状態。これまで散々クリスマス・アルバムがどうしたこうしたと書き散らしてきたくせに、実際クリスマスの日にクリスマス・アルバムなんか聴いたことがないのですが、今年は絶対、これを聴こうと思います。


クリスマスが終わると正月に向けての準備が忙しくなります。大掃除の頃合いでもありますね。ま、全てズボラではありますが大掃除はたまにやります。その度に大掃除に適した音楽は何かというテーマに取り組むわけです。テーマに取り組むっていうのは大風呂敷だけど、何が合うかは考えます。好きな作品かけちゃうと掃除そっちのけで、そこからアレも聴きたい、コレも良いみたいになり掃除インコンプリート状態になりますし、逆にあまり好みでないものをかけながらやると、掃除機かけていて積み上げてある本を倒したり、CDが散らばったりする度に「こんなもの聴いているから、こんなことになる」という風に呪いの言葉が出るハメになります。

先月の終わりにCD棚の整理を中心に大掃除を敢行したのですが、その直前に衝動的にカケレコでAKSAK MABOUL『Un Peu De L’Âme Des Bandits』を購入したこともあり、そんじゃぁ、これで行ってみようかとこれかけながら大掃除開始。これが思いの外ハマりまして、整理整頓が捗る。もしかしてチェンバーものは大掃除に向くのか?という実験が始まったわけです。

聴いた順番はAKSAK MABOUL『Un Peu De L’Âme Des Bandits』>UNIVERS ZEROの1st
アルバム>JULVERNE『Coulonneux』>HENRY COW『In Praise Of Learning』>ART ZOID『Berlin』と続けてみましたが、どうも個人的な感想で申し訳ないがチェンバー系大掃除が捗りました。それだけかよ、と問われればそうです、って感じなのですが、大掃除 X チェンバー・ロック如何でしょう?

Geistige Nacht

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だいぶ前になりますが、SANTANAのマルチ・チャンネルと2chミックスのSACDハイブリッド盤について書いた時に『Caravanserai』に期待みたいなことを書きましたが、遂に出ましたね。直前にバディ・マイルズとやったライヴ盤も同様の仕様で出ましたが、これは既にVocalionが先に出してます。1974年発表の『Booger Bear』とのカップリングでフロント・アートワークには『Booger Bear』がドーンと出ているので分かりにくいのですがSANTANA・BUDDY MILESのライヴも収録されています。


で、『Caravanserai』ですがオリジナル発売当時の国内アナログ盤はSQ4chとのコンパチ盤でウチは普通のステレオだったのですが、友人の家にSQ4chのシステムがあるということで中学の友達4人が昼間その子の家に行って『Caravanserai』を聴くことになったわけです。しかし、その子の家団地でねぇ、調子に乗って大音量でかけていたら上の階のジィさんが怒鳴り込んできてちょうど後半の「Moonflower」の途中で試聴会はあえなく終わってしまったのでした。あれから半世紀、遂に最後までマルチ・チャンネルで聴くことができました。音、カチンカチンに締まってますね、これ。高音から中音域にかけての張り出し具合はハンパない感じでグイグイ惹きつけられますし、当時の担当エンジニア、やっていて楽しかったんだろうね、定位設定とかどこから音を出すかとか一生懸命考えてミックス仕上げたのでしょう、あちらこちらで聴いていてハッとする場面がありました。ただSANTANAの魅力のひとつであるパーカッションを含め、楽器類の鳴りは好感が持てるのですが、50年前に聴いた時にも感じた、楽器類の鮮明なサウンドに比べヴォーカルが総じてこもった感じになっている点はそのままで、おそらくこれはマスター自体に起因するものなのでしょうね。


個人的に『Caravanserai』のクライマックスはラストの「Every Step Of The Way」だと思っています。ミッドテンポで立ち上がり2分30秒あたりから入ってくるギターのアルペジオが次第にヒートアップしていき2分50秒あたりのパーカッションを合図に一気に加速していく瞬間の開放感、カタルシスは何ものにも代え難いものがあると思います。半世紀以上に渡って音楽聴き続けてきた中でもトップクラスに位置する至福の瞬間を初めてマルチ・チャンネルで体験できたことはうれしかったですね。2chとどちらが良いとかいう問題ではなく、ずっと聴いてみたいと思っていたものを体験できたことは喜び以外ありません。マルチ・チャンネル版は音の定位設定に余裕があるので、「Every Step Of The Way」の後半部分、うっすらとスキャット・ヴォーカルが入っているのが分かったのも収穫でした。2chで聴いている時にはカルロス・サンタナのギターのメロディにもうひとつ小さい音でメロディが当たっていることは気づいていたのですがそれがなんだか解らなかったのが今回スッキリしました。

Every Step Of The Way

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そういえばバディ・マイルスとのライヴ盤をソニーより先にマルチ・チャンネルで出していたVocalionはここ1年半くらいロックもの出しておらず、もうロック系から撤退かと思っていましたが、今年の半ばくらいにAZTECA、クリス・クリストファーソンのマルチ・チャンネル盤を出してましたが、先日同社のホームページ覗いたらREO SPEEDWAGONの『Lost In A Dream』と『This Time We Mean It』のカップリングでどちらも4chミックスも収録されているものとテッド・ニュージェントの『Free-For-All』と『Cat Scratch Fever』のカップリング盤(こちらは『Free-For-All』のみ4chミックスも収録)が追加されていました。特にテッド・ニュージェントはどんなものか興味があり、両方ともオーダーしてみました。おもしろかったら紹介しようと思います。


夜中に原稿書き終え、起きてWebを覗いていたらSAVOY BROWNのキム・シモンズ死去の報が・・・。享年75歳、何年か前に来日もしていましたし、FLEETWOOD MAC、CHICKEN SHACKと共に60年代末のブリティッシュ・ブルームを牽引したバンドでしたし、その豪快なスライド・ギター・スタイルは印象的でした。

ブルース時代も素晴らしい作品を残していますが、70年代に入り、アメリカ市場を見据えたブルース・ベースの豪快なハード・ロック、ブギー・ロックへの転身はFOGHAT結成の大きなヒントとなったのは間違いないですし、アメリカのハード・ロック・シーンに与えた影響も大きかったと思います。リフ作るのがうまい人でしたよね。

今、1971年発表の『Street Corner Talking』を聴きながらこれを書いています。悲しいね。やはり。






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  • SAVOY BROWN / SHAKE DOWN

    ギタリストKim Simmons率いる英ブルース・ロックの雄、マイク・ヴァーノン・プロデュースの67年デビュー作!

    フリートウッド・マック、チキン・シャックと並びブリティッシュ・ブルース・ロック3大バンドの1つと称される、キム・シモンズ率いるサヴォイ・ブラウンの記念すべきデビュー・アルバム。67年作。黒人のブライス・ポルティアスをヴォーカリストとして迎え入れるなど、のちのブギ路線とは異なり、「本格派ブルース路線」を志向していた姿が窺える。実際に、このファーストでは「サヴォイ・ブラウン・ブルース・バンド」と名乗っていた。

  • SAVOY BROWN / GETTING TO THE POINT

    ギタリストKim Simmons率いる英ブルース・ロックの雄、68年2nd

    • UICY78485

      廃盤、紙ジャケット仕様、SHM-CD、2017年デジタル・リマスター、定価2667+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

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      帯無、若干スレあり

  • SAVOY BROWN / BLUE MATTER

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    英国3大ブルース・バンドのひとつであるSAVOY BROWNが、69年にリリースした3枚目のアルバム。前作から参加したChris Youldenの才能溢れる作曲センスと、このバンドの創始者であるKim Simmondsの英国らしい勢いあるギターを聴くことが出来、ホーンやパーカッションなども駆使したサヴォイ・ブギーが炸裂!この時代の彼等の演奏は濃密な空気感に満たされています。本作は当時アナログLPではA面がスタジオ録音、B面がライヴ録音となっており、それぞれラインアップが違っています。ライヴ録音の方は、ヴォーカルがLonesome Dave Peverettがとっていて、圧巻は『8. Louisiana Blues』。この曲はいろんな人が取り上げていますが、アレンジが素晴らしく、単調なベースのリズムに、Simmondsのギターが絡みつくように冴えわたっています。SAVOY BROWNの全アルバムの中でも一番と言っていい程の深く味わいのある傑作です。

  • SAVOY BROWN / RAW SIENNA

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